食事の後外に出ると、今通ってきたアトラス山脈の雪をまとった山々が見渡せました。
名前だけは知っていたけれどアトラス山脈がここモロッコの地を横切っていることを
初めて知り、その峠を超えて来たことにちょっと感動しました。
バスは更に進みサハラ砂漠の入口の街ワルザザートへと向かいます。
茶褐色の山並みの中に、これまた茶褐色の家並みが見え隠れしています。
そして途中、今回二つ目の世界遺産でもある要塞化された村“ アイト・ベンハッドゥ”に立ち寄ることに
なりました。
小高い丘に無数の土の家々がへばりつくように建っています。
このあたりから見てもいかにも要塞という感じです。
このアイト・ベンハッドゥはモロッコの先住民ベルベル人がアラブ人の侵入に伴って築いた要塞とのこと。
ガイドさんの案内で広い水のない河原を歩き対岸の要塞まで歩いて行きます。
横側から見た要塞の全景。
どうやらここが要塞の正面入り口のようです。
実はこのアイト・ベンハッドゥでは、たくさんの映画が撮影され、知る人ぞ知る有名な場所と分かりました。
あの有名な映画「アラビアのロレンス」もここで撮影されたそうです。
城塞の村の中に入り頂上まで登ることになりました。
有名な場所とあってか狭い通路はこの日も観光客でいっぱい!!
上に続く階段や細い阪を登って行きます。
頂上まではさほど遠い距離ではありませんが、急な坂道や階段はけっこうきつい行程です。
敵の侵入を防ぐためにこんな構造にしたのでしょうね。
登るごとに視界が開けて~~~
頂上までははもう少しです。
登ること約20分、やっとアイト・ベンハッドゥの頂上にたどり着きました。
ここから眺める光景は、果てしなく続く荒涼とした砂の大地です。
この辺りのどこかで「アラビアのロレンス」が撮影されたと知り映画のシーンを思い出しながら~~
その他にも「ソドムとゴモラ」「ナイルの宝石」「ハムナプトラ2」「グラディエイター」
など数々の映画の撮影現場になっていたようです。
モロッコはハリウッドについで映画産業が盛んな国であることを初めて知りました。
この村の中には、現在でもまだ数家族が住んでいるということです。
今では多くの人々はこの村を去って川向こうの大きな道沿いに移ってしまったようですが、、、
道案内のベルベル人のムサさん家族は、今でもここで生活しているとのこと。
ここは台所でしょうか?
途中で出会ったこの老人もベルベル人でここに住んでいるようです。
なんともいえぬ味のあるお顔ですね。
ここアイト・ベンハッドゥは、1987年には世界遺産に登録されているので、ここに住む人々は
世界遺産の中で生活しているということになりますね。
現地案内人ムサさんの家には、たくさんの撮影の時の写真が壁に貼り付けてありました。
きっと良い思い出になっているのでしょうね。
もと来た道とは違う道を下がっていきます。
入り口近くには、観光客相手のこんなお店も数件並んでいました。
出口近くに掛っていた世界遺産の認定の看板。
「クサル アイト・ベンハッドゥ」とあるクサルとは、多数の住居や建築が集合している住民の伝統的村落
を指しているようです。