坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

♪仮面をつけて生きるのは、息苦しくてしょうがない(真島)

2006年12月07日 | 坊主の家計簿
 12月7日

 雑費   漫画喫茶                210円
 本    別冊宝島『日本の右翼と左翼』     1050円
      西原理恵子『毎日かあさん3』      880円
      念仏者九条の会『憲法九条は仏の願い』 1575円
 外食   担々麺半チャーハン           800円
 食類   ショウガ                 98円
      カットパイン              138円
      餃子                  104円
 
 合計                      4855円
 12月累計                  32646円

 二日酔い。。。あったり前か。。。それ程酷くはないのだが、疲れもあるのだろう、朝起きてもボーっと、一日中ボーッとしてます。
 水分補給で漫画喫茶に。ついでに『のだめカンタービレ』を少し読む。ドラマもおもろいけど、原作漫画もおもろいなぁ。。。今度は3時間コースにして全部読んだろ。

 若干回復したので本屋へ。小雨が降ってたので、他の買い物は今度やな。
 財布の中に5000円しか入ってなかったので、上記三冊を購入。鈴木邦男の本と、さぬきうどんの本が数冊欲しかったのだが、ネットで買お。
 帰りの電車の中で早速『日本の右翼と左翼』を読む。いや、冒頭の鈴木邦男の文が読みたかっただけだったのだが、余りの名文だし、買ってしまったのだ。

【急激に保守化、右傾化が進んでいる。その原因は一つではない。
しかし、国家的・政治的なものよりは、個人的・精神的なものが底流にある。そんな気がしてならない。もっと端的に言えば、「暗いもの」「悲惨なもの」は見たくないのだ。「明るいもの」「元気になるもの」だけを見たいのだ。】
      (中略)
【歴史だって、ゲーム感覚で見る。戦争だって悲惨な面は見ないで、<上澄み>の、カッコいい所だけを見る。「日本は侵略戦争をしたなんて嘘だ」「正義の戦争だった」「皆、勇敢に戦ったんだ」と、カッコいい部分だけを見て、「安心」し、「自信」を持つ。そして元気が出て、癒される。】(鈴木邦男『なぜ日本は右傾化するのか』より。但し別冊宝島『日本の右翼と左翼』P2~3より)

 これは丸っきり真宗仏教の問題ではないのだろうか?
 私たちは阿弥陀如来の光に照らされて『罪悪深重煩悩具足の凡夫』であると気づかされる。同時にそれが『自信』っちゅうか、『私』の回復でもある。ある意味、究極の癒しであり、究極の安心であり、究極の元気でもある。

 先の鈴木邦男氏の文は、別にネット右翼等だけの話ではない。『自由主義史観』の話だけではない。
 誰にだって当てはまる。
 例えば市民運動をやってる事を『いいわけにする』正義の味方なら、心の闇を『正義』で隠す。
 先日、少し議論したのだが、『権力に対するアンチに対するアンチ』が保守ではない。もはや、「アンチに対するアンチが保守である」という事自体が保守であり、まあ、意訳すると「私みたいな素晴らしい事をやっている人達を批判するなんて!」と、単に自我を守りたいだけの話。まあ、運動坊主にも多いぞ(笑)

 しかし、そういう保守的な自我を守りたい、自我を立てたいというのは身に付いて居る。標準セットされている。問題は、そういう『私』を問えるか?と云う問題ではないのか?

 鈴木邦男氏は右翼の論客だからああいう事を書くのだろうが、では、左翼や、仏教徒ならどうなのだ?
 当然、右傾化して保守化して居る『世の中』に身を置いている。そういう場合の『私自信の右傾化・保守化』とは?
 それを無視して他人事の世間話しにしてしまう。『私』が不在なのだ。

【何かに縋りたい。何かに所属したい。そんな欲求も強い。特に若者だ。かつては全共闘運動もあった。しかし、今はない。反戦運動もカッコ悪い。それに、自分が弱くなった気がする。その点、愛国心・ナショナリズムの方は、国家と一体になり、自分が強くなったような気がする。】(鈴木邦男『なぜ日本は右傾化するのか』より。但し別冊宝島『日本の右翼と左翼』P2より)

 それは私にとっては国家やナショナリズムではなく、真宗同朋会運動であったり、○○先生だったりする。○○の中には『菱木』なり『玉光』なり『尾畑』なり『戸次』なりの適当な名前を放り込めばいい。私は反戦運動をカッコ悪いとは思わないので、反戦運動のデモ等に参加する事によって、『私』を隠そうとする。
 その辺は『ありかた』が違うだけで同じだ。
 だた、それを私は「もっとカッコ悪い」と思うし、『私』を隠す事は苦しい。

 【あなたはあなたになればいい。あなたはあなたであればいい】(釈尊)

 仏教は右傾化・保守化に対抗出来ると私は感じる。

 鈴木邦男氏が同朋新聞で玉光氏辺りと対談するのは、それ程遠くない気がする。
 とにかく、別冊宝島『日本の右翼と左翼』での鈴木邦男氏の『なぜ日本は右傾化するのか』は名文なので、わざわざ購入して一読する価値は充分にある。スーパーお勧め。

 http://tkj.jp/book/book_20136601.html