エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

スプリング・エフェメラルその3

2015年03月10日 | ポエム
今日のスプリング・エフェメラルは「福寿草」である。
スプリング・エフェメラルの種類は、割と多いのである。



昨日、雨の音を聴きながらPC内部を整理していたのである。
2011年3月3日に書いた「スプリング・エフェメラル」の詩が出てきた。




         スプリング・エフェメラル


      鋭い棘が刺さって
      その白き肌の節理に
      ぼくは口づける
      たちまち
      その白き肌のうねりが朱に染まっていく
      うねりは
      たおやかに
      なだらかに
      あなたの息遣いに共鳴して蠢動する
      春の妖精よ
      ニンフよ
      来たれ
      来たりて
      甘き口づけに陶酔せよ
      季節が逡巡しつつ
      あなたに
      そっと手をかざすのだ
      ぼくは
      荒ぶる愛撫を捧げよう




黄色だけを発色させた。
こうした福寿草もなかなかではないか。







「福寿草小鳥のように口づける」







福寿草は何回か詠んだけれど、今日の俳句が一番最悪である。
甘っちょろい句となってしまった。

明日は3,11である。
追悼の一日となるだろう。
明日の句は、甘くない。
そうありたい。



      荒 野人