エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

雪割草

2015年03月07日 | ポエム
昨日は、啓蟄であった。
虫が蠢き始めるのである。
けれど、昨日は寒かった。

午後、陽射しが来た。
で・・・出かけたのであった。

雪割草・・・三角草ともいう。
花の命は短い。



雪割草は、山野の斜面を白やピンク、紫など色とりどりに埋めつくし春の訪れを告げて咲くのである。
雪の残っているころに、雪を割るようにして咲き出すことから雪割草と云う。

花言葉は・・・
「はにかみや」「高貴」「自信」「内緒」「信頼」「忍耐」「優雅」「期待」「和解」と、たくさんある。

ぼくは、何だか知らないけれど「はにかみや」が気に入った。



みんな夢雪割草がさいたのね
          三橋鷹女



生意気に聞こえるけれど、雪割草で秀句は見当たらない。







「雪割草零れる光残る色」







なぜか、午後の陽射しは暖かかった。
天には、鱗のような雲が広がった。

空一面が鮮やかな色になった。
メリハリの良さは、雲が司(つかさど)るからである。



この空を見上げて、ぼくは時間を忘れてしまった。
もう雪が降る事は無かろうと思うけれど・・・以前、3月に大雪が降った記憶も残っているけれど。

もし雪が降るのなら、この花を大事に土の中に取っておいて欲しいものである。



雪割草。
なんともメルヘンな花である。



         荒 野人