ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛

2018-10-04 00:46:07 | た行

 

フェルメール絵画のような光に照らされる

ヴィキャンデルの美しさよ!

 

 

「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」69点★★★☆

 

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17世紀オランダ。

レンブラントやフェルメールが輩出され、アート黄金期だった時代。

 

孤児出身の美しい娘ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)は

歳の離れた富豪の夫(クリストフ・ヴァルツ)に嫁ぐ。

 

夫に愛され、安定した生活を手に入れたソフィアだが

子に恵まれないことに、不安と悩みを抱えている。

 

そんなとき、夫が「肖像画を描いてもらおう」と言い出し、

若い画家(デイン・デハーン)を連れてくる。

 

年齢も近い二人は

次第に意気投合するが――?!

 

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「フェルメール絵画の世界を小説にしたい」と思った作家の原作がもと。

まさにそのものです。

 

これぞコスチュームプレイの恍惚!

窓辺も差し込む光と影、繊細な衣装と美術、

アリシア・ヴィキャンデルの横顔・・・・・・

すべてが

フェルメール絵画そのままに美しく、堪能できます。

 

プラス、

17世紀にオランダで流行った「チューリップ投資」という史実が混じっていて

そんなの知らなかった!と

状況設定は新味があっておもしろいんです。

ただ、それ以外の部分は、かなり陳腐(苦笑)。

 

不妊に悩む若妻が、若い画家と出会い、

不倫の末に、ある企みを思いつく・・・・・・って展開ですからねえ。

 

ただ、ドロドロっぽいんですが

実は心根の曲がった人物はおらず、

みなそれなりの善意を持っている、という設計になっている。

ゆえに

わずかなあんばいでドロドロを回避しているところが、まだ救われるかなと思います。

 

歳の離れた夫役クリストフ・ヴァルツも

哀愁を感じさせて、いつもながら味わい深く。

 

 

しかし

あまりに愚かで単純な誤解が

いくつも積み重なるストーリーというのは

やっぱりイラっとするし、スパイス的に物足りないんですよねえ。

 

それに時代が時代とはいえ、

結局、子なし=不幸、子あり=繁栄と幸せとなる展開も

どうなんだろうね~とか、すねてみたりして(笑)。

 

★10/6(土)から公開。

「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛」公式サイト

コメント
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