ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

エンジェル、見えない恋人

2018-10-13 13:04:26 | あ行

 

 「神様メール」(16年)のベルギー発。

 

「エンジェル、見えない恋人」70点★★★★

 

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エンジェルは「誰にも姿が見えない」という

特異体質を持って生まれた男の子。

 

優しい母ルイーズ(エリナ・レーヴェソン)と二人で

施設で暮らしている。

母によると、父はマジシャンで姿を消すのが得意技だったが

あるとき、ルイーズの前から

本当にスッと消えてしまったのだという。

 

少年に成長したエンジェルはあるとき

施設の窓から、少女を見かける。

 

気になったエンジェルが後を追うと

驚いたことに、少女はこちらに手を差し伸べてきた。

 

「・・・僕のことが見えるの?」

「ううん、でも声と匂いがするから」

そう、少女マドレーヌは、目が見えなかったのだ。

 

特別な絆を感じた二人は

秘密の友情を育んでいくのだが――?!

 

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うーむ、ゆるダークなファンタジーか、空回りな一人芝居か

意外に微妙なところだったんですが(笑)

 

でも

「ぼくのエリ」(10年)

「赤い風船」(1956年)を思わせる雰囲気もあって

スッとハマる人もいるかもしれない。

 

 

姿のみえない“透明人間”を主人公にするというアイデアを具現化したこと、

そして

透明人間を相手にお芝居をするという

ヒロインや母親役の女優たちのチャレンジングは

称えられてしかるべきだと思います。

 

ピントがカシャン、と切り替わる

独特なカメラワークもおもしろくて

優しい映像が、残酷の芳香をより際立たせるし

 

そして展開はちょっと意外。

巡り巡る運命は、ハッピーエンドのようであり、

おかしみと、ほろ苦さも残りました。

 

★10/13(土)からヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。

「エンジェル、見えない恋人」公式サイト

コメント
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