20年越し(!)の3部作の完結編。
すごい精神力っちゃ精神力。
「遥かなる勝利へ」69点★★★★
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1943年。
スターリンの大粛正の犠牲となり、
一度は死んだとされていた
元陸軍大佐コトフ(ニキータ・ミハルコフ監督)は
いま、ドイツ軍と戦う最前線にいた。
そこに
コトフの因縁の相手ドミートリ大佐(オレグ・メンシコフ)が訪ねてくる。
同じ頃、コトフの娘ナージャ(ナージャ・ミハルコワ)は
父が生きていると信じ、看護婦として従軍していた。
親子は、戦火を超えて再会できるのか――?
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「太陽に灼かれて」(1994年)、
そして「戦火のナージャ」(2011年)から続く、
ほぼ20年越しの3部作完結編。すげー(笑)
前作は凄まじい戦闘描写があったけど
今回はそれよりも陽光のシーンが多く、ホッとできて助かりました。
ただ
妻は若返ってるし、敵味方は反転するし、
なんだか白昼夢、それも悪夢を見ているような感じもあり、
とにかく20年に及ぶ
監督の執念を猛烈に感じる作品です。
蚊(!)の目線から始まる冒頭、
ネズミやクモなど
小さきものの視線を効果的に使うのも巧みだし
ラストのドラマチックさも、
いやあ、やはりニキータ・ミハルコフ監督以外には出来ないだろう、と
いまのは人には出来ないかも、と威力抜群す。
ただ、150分の長丁場。
あまり力を入れて観るとしんどいので、
リラックスして望むべし。
★11/23(土・祝)シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか全国順次公開。
「遙かなる勝利へ」公式サイト