この気無しなタイトルがたまらない～（笑）
「女っ気なし」７６点★★★★
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フランス北部、小さな海辺の町に暮らす
独身・ちょい太めな
30代男性シルヴァン（ヴァンサン・マケーニュ）。
彼はヴァカンスで町を訪れた美人母娘に出会い、
海水浴をしたり、町を案内したりしてあげる。
楽しくやっていた３人だが、
そこに女好きの悪友が現れて――？！
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77年生まれの新鋭ギョーム・ブラック監督による
久々にど・真ん中！
なフランス映画。
フフフ～ン
と鼻歌出ちゃういい感じです。
タイトルの気無し～な感じも
映画そのものをズバリ表していて、
宣伝ビジュアルのセンスにも
まったく裏切られることがない。
監督はエリック・ロメールやジャック・ロジエの良心を受け継ぐ、と高評価を得ているそうで
そうそう、確かにホン・サンス監督の
「３人のアンヌ」にもちょっと通じるエッセンスがありました。
なによりいいのが、主人公の青年シルヴァン。
人懐こくて、世話好きないい奴だけど
そのもっさり感に
ときどきイラッ
とさせられるところもあるような人物。太めのルックスを気にしつつ
甘いお菓子がやめられないし、
いつも
こだわってるのか？ビミョーなのか？なTシャツにチェックシャツ。
夜はwiiのテニスゲームに没頭・・・と、
まあオタクっぽくもあるんですが、
ホント、すんごくキュートつうか、
優しいし、いいんですよ（笑）
しかし
女性にとって「無害」なその存在価値が、
本人にとって仇になっているというジレンマが切なく
しかしそんな彼を通り過ぎてゆく人々には
確実に、なにかが残っているんだよね。
とにかく
小さな海辺の町の色合いや
“日なたでおしゃべりしてる”ような
心地よーい空気感を、ぜひ味わっていただきたいです。
本編58分ですが
同じ主人公の前エピソードとなる
短編「遭難者」25分が先に上映されるので
合わせてお楽しみください。
★11/2（土）からユーロスペースで公開。ほか全国順次公開。
「女っ気なし」公式サイト
