正直これほどまで、うまくいってるとは思わなかった。
砂田監督、パチパチパチ・・・。
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「夢と狂気の王国」77点★★★★
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「エンディングノート」の砂田麻美監督
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ジブリを撮ったドキュメンタリー。
幾度もテレビでドキュメンタリーの題材となってきたジブリ。
しかし砂田監督のそれは、映画だというだけでなく
想像以上に違っていた。
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今回も
“神のギフト”たる持ち前の可愛らしい声で
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自らナレーションをし、カメラを構え、
“魔窟”(失礼!)のような伝説のアニメスタジオに潜入していく。
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スタジオに出入りする猫のような自然さで
スルリと対象に入り込み、
「風立ちぬ」の出来るまでを追いつつ、
今までに見たことのない
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穏やかでユーモラスな宮崎駿氏を写しとる。
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孫か末娘か、という感じの砂田監督に対して、
「喋りだすと止まらない」おじいちゃん状態になっている宮崎氏が、
心底微笑ましい(笑)
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砂田監督の“ギフト”は声だけでなく、
その素直さなのか、と改めて。
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砂田監督には「エンディング~」の取材でお会いしましたが
本当に誰にでも大事にされそうな
孫キャラというか、末っ子キャラというか、
それでいて鋭い目を持った方なんですわ。
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ユーモアの呼吸やセンスも天下一だし。(ラーメンか。笑)
で、映画は
宮崎氏を中心に、プロデューサーの鈴木敏夫氏、
そして14年ぶりの新作「かぐや姫の物語」をひかえる高畑勲氏の姿を
昔の映像もふんだんに探しだし、
「プロジェクトX」でも「社史」でもなく、もちろん「メイキング」でもなく
記録していくんですね。
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人によって「アニメのできるまで」にも「プロデューサーの仕事」にも
観られると思いますが、
やはり印象に残ったのは
“仲間道”かな。
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ベテランスタッフの話す
「ジブリでの身の処し方」と、
鈴木プロデューサーがジブリを会社見学しにきた
若者たちに話す言葉が、
見事に対になっていて、ずんときたし、
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人との絆を第一にし、
出産や育児を奨励し、理想を胸に、
力をあわせて、大きな仕事を成し遂げる――
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彼ら自身も「自分たちで最後」と言うような
その仕事っぷり、生き様の記録として
うらやましく
学びたいなと思うのでした。
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何度でも観たいドキュメンタリーかも。
★11/16(土)から全国で公開。
「夢と狂気の王国」公式サイト