ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

臨場 劇場版

2012-07-01 17:30:20 | ら行

テレビドラマ未見でも
特に問題なかったですよ。

「臨場 劇場版」70点★★★☆

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2010年、東京。

白昼の繁華街で
無差別の通り魔殺人が発生した。

検視官の倉石(内野聖陽)と部下の留美(松下由樹)は
凄惨な現場の検視をする。

犯人(柄本佑)はその場で逮捕されたものの、
精神鑑定で無罪となった。

そして2年後。

東京で弁護士の刺殺体が発見され、
数日後に
神奈川の精神科医が殺される。

倉石はそこに類似点を見出すのだが――?!

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「死者の最後の声を聞く」を仕事にする
検視官を描く
テレ朝系ドラマの劇場版。

ドラマは未見ですが、そう問題はなく
見応えありました。

一番の魅力はやはり内野聖陽でしょう。
組織の枠におさまらない、無頼な検死官役にハマってる。

松下由樹も久々に暗いけど輝いてた。
最近“負”な感じの役が多いからさ・・・(笑)


また
事件のリアルさの追求と、
娯楽としてのせめぎ合いのバランスに
作り手が非常に力を注いでいるのがわかるのもいい。

題材が題材だけに、死体も傷も血も解剖もあるけど
色のトーンを落とすなどして
どぎつさを消したり、

なにより冒頭、
真っ昼間の繁華街で(吉祥寺らしい)起こる無差別殺人が
まああまりにリアルで辛いほどです。

遺族のやりきれなさも
歯ぎしりするほど伝わってくる。

なので
ミステリーとして犯人はあっという間に見当がついちゃうんですが、
それでもけっこう熱中して観られるんですよ。

しかし……
どうにもラストがいただけない。

サスペンスもので
ラストが「グッ!」っていうことはホントに少ないし
特に邦画はその傾向が強いんですよねえ。

「外事警察」もそうだったなア。

こうするしか、ないんだろうけどなア。


★6/30(土)から全国で公開。

「臨場 劇場版」公式サイト
コメント (2)
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