ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ペントハウス

2012-01-29 20:07:05 | は行

いろんな意味で
想像してたのと違ったけど、それはそれで(笑)

「ペントハウス」69点★★★☆

ベン・スティラー×エディ・マーフィーが
「モンスター上司」の監督と組んだ
痛快エンターテイメントです。


N.Y.マンハッタンにそびえる
超高級マンション「ザ・タワー」。

タワーの管理マネージャー、ジョシュ(ベン・スティラー)は
セレブたちの快適な暮らしのために日々気を配り

最上階ペントハウスに暮らす大富豪(アラン・アルダ)にも
大いに気に入られていた。

が、あるとき
大変な事態が発覚する。

大富豪が実は詐欺師だったのだ!

しかもジョシュたちタワーの従業員は
彼を信頼し、わずかな年金を預けていた――。

従業員たちの金を取り戻す決意をしたジョシュは、
プロの泥棒(エディ・マーフィー)に協力を持ちかけるが――?!


華やかな摩天楼が舞台なんで、
金持ちエリート同士の
成り上がり目的の闘いなのかな、と思ったら、
違ってました。

マジメに働く一般市民 VS いけすかない金持ちという図式で
意外だったけど、なかなか爽快。

しかも
スマートな頭脳戦なのかしらん、と思ってたら
違ってて、かなりドタバタ(笑)。

それでも
マジメに働いてもなかなか報われない“弱者”の視点に
キチンと立っていて悪くない。

彼らは被害を報告しても、同情だけで切り捨てられる
「末端の被害者」たちで、

そんな彼らの奮闘は、やはり応援したくなります。

どこかのスーパー・スパイとは違い(笑)、
作戦も行動もずさんだけど、

シビアさがないぶん気楽だし、
一市民としては胸がすくところはありました。


犯罪のプロに助けを求めたり、
誰もが持ってる社会不満をテーマにしているあたり
「モンスター上司」に似てましたね。

マシュー・ブロデリックや
「プレシャス」のガボレイ・シディベなど
キャスト配置も気が利いてます。


特に泥棒テクを憶えるため
「ショッピングモールで万引き作戦」するシーンには笑った。
(注)くれぐれもマネしないように(笑)!

ラストのリアリズムは必要だったかなとも思うけど、
まあ倫理的には、ね。


★2/3(金)から全国で公開。

「ペントハウス」公式サイト
コメント
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