ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-

2012-01-12 23:39:16 | た行

おもしろそうなネタじゃん!って
期待したんですけどねえ。

「デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-」46点★★☆

フセインの長男の影武者(ダブル)だった
実在の人物の手記を基にした作品です。


1980年代後半のイラク。

イラク軍中尉のラティフ(ドミニク・クーパー)は、
突然、前線から呼び戻される。

彼を呼んだのは
大統領フセインの長男、ウダイ(ドミニク・クーパーの二役)。

ウダイは自分と顔がそっくりなラティフに
影武者になれというのだ。

無理矢理、影武者にさせられたラティフは
暴力とセックスに明け暮れる“狂気のプリンス”の姿を
間近に見ることになる。

そんななか、ラティフは
ウダイのお気に入りの美女(リュディヴィーヌ・サニエ)と出会うが――?!


フセインの息子の影武者?!

もし、こんなネタ
週刊誌に売り込まれたら
「おもしろそうじゃん!」と間違いなく
自分、食いつくだろうなと(笑)

なもんで、期待したんですが


うーん残念ながら
期待ほどじゃなかった。

ニュース映像から始まる冒頭からして
なんーか普通というか、
期待がしぼんでいく感がしたんだよなあ。


なによりかにより
内部に潜入し「すべてをミタ!」ってのが
この影武者さんの売りなわけですが、

ミタ中身というのが
父親ももて余すほど“ヤバい長男”が

どんなに贅沢三昧で
セックスとクスリまみれの狂乱の日々を送っていたか、というだけで
あとはこれといって話すネタもないって感じ。


結局、長男本人が
政治などに関われるレベルの人じゃなかったので、
話の中身が薄いんですよ。

実際、フセインはウダイよりも
弟のクサイを後継者に考えていたわけで、
ニュースなどでもクサイの知名度のほうが高いですもんね。

かといって、じゃあどんなもんだ、という
残酷描写もさほどではなく
さらにエロ描写も期待ハズレ。←これが一番ガッカリ要素か?!

ただ、見る前は
「影武者の映画で一人二役じゃつまらないじゃん?」
と、思ってたんですが
ドミニク・クーパーがかなり微妙な違いを演じわけてて、上手かったですね。

二役ということを、フッと忘れるほどでした。

しかし、正直なところ
サニエが出る映画は最近ハズレが多い……。

けっこう好きなタイプなんで
単に脱ぎっぷりいいだけの印象にならないでね、と
願っております。

あ、ちなみに実在の影武者の写真は、こんな感じ。

似てる……か?(笑)

★1/13(金)からTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国で公開。

「デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-」公式サイト
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする