ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ヒーローショー

2010-04-04 13:19:11 | は行
井筒監督、3年ぶりの新作です。

「ヒーローショー」64点★★


始めお笑いシーンから入っていったので
一瞬
「あれ?ケンカ系じゃなくて
笑える『ゲロッパ!』系?」
と、期待したんだけど

あっさりバイオレンス方面に
行ってしまいました・・・



お笑い養成所に通う気弱なユウキ(福徳秀介)は
コンビ芸も鳴かず飛ばず、
バイトも続かず、なにもかもが中途半端。


ある日ユウキはバイト先で
先輩の起こしたケンカに巻き込まれてしまう。


千葉・勝浦に呼び出されたユウキたちを待っていたのは
自衛隊上がりのワル・勇気(後藤淳平)
壮絶なリンチだった・・・
ヒィ~・・・というストーリー。


バイトも夢も中途半端で
何者にもなりきれない
若者のもがきはよくわかるけど

どうだろう
いまの世の中
ここまでイッちゃわなくても
表現方法あるんじゃないかナと思ってしまう。


たとえばいまふうなのは
「ソラニン」だったり
「川の底からこんにちは」だったり。

まあ「そんなん、ぬるいわ!」
一喝するための
この映画なのかもしれません。


若者の明日なき迷走、バイオレンス、
笑い、セックス、家族、愛・・・・・・

どれも井筒監督ならではの
巧みな映画の「素」なんですが

ただ今回はすべてを詰め込みすぎて
不格好になってしまった感じ。

もう少し「のりしろ」っていうのか
ゆとり部分が欲しかったというか。

スミマセン監督!生意気言って!←番長、井筒監督には
とってもとってもお世話になっている。ハハハ。


でも主演の新人ふたり
ユウキと勇気を発掘したのはさすがの眼力です。

ジャルジャルというお笑いコンビだそうですが
とことん情けない主人公ユウキ

勝浦で評判のワル・勇気
すごーくハマってました。


なんたってあの“エリカさま”の発掘者ですもんねえ。
まあ、新人ホヤホヤのころ
インタビュー行ったときも
相当にヤン○ーだったけど・・・アハハ


★5/29から角川シネマ新宿ほか、全国で公開。

「ヒーローショー」公式サイト
コメント (4)
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