英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『都市伝説の女』 第1話

2012-04-15 21:34:17 | ドラマ・映画
 このドラマの「売り」はタイトル通り「都市伝説」と、「都市伝説マニアの美脚刑事が事件を解決していく」ということにあると思う。しかし、この都市伝説の定義があやふやで、良く分からない。
 こういったドラマの定跡としては、「都市伝説とは……である」という前講釈が流れ、主人公登場、あるいは、都市伝説がらみの事件発生という流れだが、このドラマはそれを良しとせず、いきなりローアングルの美脚である。この時点で、私は危惧を感じてしまった。

 冒頭シーンでは美脚と事件勃発シーン都市伝説の背景をフラッシュ的に見せ、主演の長澤まさみとタイトルを見せ、CM,そして事件発生と平清盛の首塚を流した後、ヒロインの登場、警視庁に不釣り合いな美脚を誇示しながら颯爽と歩く。
 そして、切符に関する都市伝説(4桁の数字云々)を語り、電話の着信を予知?し、ヒロインの個性をアピールしまくる……という導入。

 まず、安易に「都市伝説」という言葉を使っている点で疑問符が
 平将門の伝説とかは否定しないし、個人的には将門も好きな歴史上の人物である。
 でも、単に将門の首が、故郷を目指して飛んで行ったという話は「伝説」でいいんじゃないだろうか。
 また、大蔵省の仮庁舎を建てる際、首塚を壊して祟られた件や、は、都市伝説でいいと思う。
 「将門由来の地点を結ぶと北斗七星になる」は微妙かな。
 さらに、山手線を造って断ち切るというのは有名な逸話らしいが、後付けっぽい。将門の怨念というのは首塚に限られているような気がするし、明治政府が将門の怨念を恐れて、山手線を造るというのはこじつけ過ぎ。

 百歩とは言わないが、何歩か譲って、清盛に関する伝承、逸話は都市伝説で良いとして、
切符の4ケタ云々と、平将門を同列にしてしまわれるのは悲しい。切符の4ケタの話は、都市伝説ですらなく、単なる迷信、デマレベル。
 無理やり都市伝説っぽいものを並べて、面白いように見せているだけのように思います。江戸城中心とする結界のパワースポットでのストレッチをすると柔らかくなるというのも、う~ん……



 主人公の月子も好きになれない
 派手な格好、かわいいことを武器にする考え方は否定しないが、あまりにも自己中心的で、都市伝説がらみの事件を面白がる……、都市伝説(たたり)を待ち望むという考え方はどうも…。
 それに、あの報告書はひどい。あれは、丹内(竹中直人)でなくても激怒だよねえ。
 洞察力は評価できる(カエルのストラップの件)。しかし、言い当てた後「分かっちゃうんです。私」という得意顔はちょっと……


 周りの刑事たちも有能とは思えない。、決めつけ過ぎで、怒鳴るだけ。通常の刑事のレベルで事件を捜査し把握、考察してくれないと、観ていてストレスを感じてしまう。周囲の刑事を低レベルにすることで、主人公を際立たせるパターンは、推理ドラマとしてのレベルが低くなってしまう。
 更に、丹内班の他の刑事はいる意味があるのだろうか?特に岩田洋子刑事?(安藤玉恵)、刑事だよねえ。何も仕事していないような気がした。病院に付き添っただけ?

 その他の登場人物としては…
・鑑識の勝浦(溝端淳平)の几帳面さは面白い。記憶力抜群なのは大きな武器。月子の捜査を助ける便利屋の存在。
・月子と警視庁副総監(伊武雅刀)とのいちゃつきも何だか…。まあ、彼女が刑事活動をしやすくする理由にはなるが。
・謎の老人・小栗龍太郎(宇津井健)はいわくありげ。正体は月子の神隠しの時の天狗?

 今後、何も仕事していなかった丹内班の刑事も含めて、今後、意味を持ってきそうだが、多分、次回以降は観ません。

★事件の真相・捜査について
 殺人現場は別で、桔梗の花粉が決め手というのは、ある程度納得。
 でも、「狂い咲き」と言うのが…その場しのぎのこじつけ……と思ったら、平将門の助け船というのは、ありかなあ。
 ただ、殺害現場が他所なら、真面目に現場検証すれば、出血量や傷跡、地面の様子などから、判明すると思う。

 被害者の元恋人・関口千穂(内山理名)の心理も理解不能。
 寂しかったから、元彼の左遷の元凶であった男と婚約し(婚約時には婚約者の裏の顔を知らなかった?)、更に、元彼の行動を止めるため、密告するって、不可解過ぎる?

 会長室の声が屋上に届くのも不思議。普通、窓を閉めると思うし、屋上にと音が届くなら、他の場所からでも聞こえると思う。

 被害者の会社の課長の発作はなんだったんでしょう?真相究明シーンではピンピンしていました。

 恋人の心理の不可解さ、音の伝達の不思議、課長の発作の謎……都市伝説より謎である。

☆その他の細かい突っ込み
・逆さまになっていたDVDには、何かあるに違いないと思ったが、いつ、その中身を発見したのか?それを視聴者に見せないで、いきなり解決シーンで披露するというのは、反則気味。
・事件追及シーンで、アリバイが崩れたり、会社の資金流用や被害者の行動などの状況証拠は揃えたが、被害者をビルから投げ落としたという確証は提示しなかった


【ストーリー】(番組サイトより)
 美しすぎる刑事・音無月子(長澤まさみ)が警視庁捜査一課に着任した日、大手町で「ハギノ電工」の社員・藤沢昌史(斉藤陽一郎)の遺体が見つかった! 遺体発見現場はハギノ電工のビルに隣接した路地裏。ビルの屋上には藤沢の靴が揃えられていた。部長の萩野亮一(柏原収史)によれば、融通の利かない性格だった藤沢は生前、課長の吉田和義(大河内浩)ともうまくいっておらず、悩んでいたとのこと。現場近くに遺書こそなかったものの、これらの状況から飛び降り自殺の線が濃厚となる。ところが、上司である刑事・丹内市生(竹中直人)、柴山俊也(平山浩行)とともに現場を検証した月子は、遺体の顔が近くにあった平将門の首塚の方に向いていることを発見。そう、平将門の首塚といえば、昔から、祟りの噂など数々の逸話があり、まさに都市伝説の“聖地”ともいうべき場所。

「この事件――都市伝説が絡んでいるかもしれません」

 突拍子もない月子の発言に呆れる丹内たち。だが、そんな反応などお構いなしで、都市伝説オタクの月子は俄然ヤル気を出す。その矢先、ハギノ電工の女子社員たちが「藤沢の死は将門の祟りだ」と噂しているのを聞いた月子は、嬉々として会話に参加して情報収集。その興奮ぶりに不謹慎さを感じた女子社員・関口千穂(内山理名)から怒られる始末で…。

 その直後、藤沢の自宅から遺書が見つかった。ところが、月子はどうしても藤沢が自らの意志で命を断ったとは思えず、何が何でも将門の祟りであることを証明するため、自分に一目ぼれして付きまとってくる鑑識課員・勝浦洋人(溝端淳平)を巻き込み、こっそり独自捜査を開始。やがて、都市伝説絡みの藤沢情報を新たに掴んだ月子は、ある人物のもとを訪れる! さらに、勝浦が藤沢の衣服に付着していた泥の中から、奇妙なものを検出。月子は「これこそ将門公の祟りである何よりの証拠!」と息巻くが…!?

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