英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『福家警部補の挨拶』 第10話「少女の沈黙」

2014-03-20 21:24:54 | ドラマ・映画
ずさんなストーリーだった。
菅村社長(四代目)の娘・比奈の心の葛藤が主題であったのだが、どうにも……
 比奈は、父が誘拐犯ではないかと思い、そのことにショックを受けながらも父をかばおうとした
★ずさんだと思った理由
①日常の親娘関係が描かれていないので、事件当夜やその後の娘の気持ちを推し量れない
②比奈は何にショックを受けたのか?

 父が殺人を犯したことへのショックなのか?
 父が自分の誘拐事件を利用して殺人を犯したことがショックだったのか?
 自分(比奈)の身よりも、罪の発覚をおそれたことがショックだったのか?
   …………これについては、福家が菅村があの時娘を抱きしめなかったことが比奈の沈黙の理由だと非難していたので、父の真意に気づいたと推測できる
③娘が沈黙した理由
 父の行為にショックを受けてその反抗や悲しみの気持ちなのか、父をかばうため真実を隠そうとしたのか?……後者であるが、推測する材料が少ない
 一瞬、比奈が誘拐犯のとどめを刺したのかと思ったが………
④比奈の口から真実を語ることの重要さを福家は説いていたが、自分の口から父の罪を告発することの心の傷は相当深いと考えられる。福家の行為は残酷ではないのか。

⑤菅村が誘拐犯を殺した理由が薄弱
 比奈を救出するためとか、娘を誘拐された怒りのためというのなら、まだ納得できるが、会社や社員(組員)を守るためであるが、自分に非はないのだから、警察を連れて現場に向かえばよい。殺人を犯す必要はなかった。

「本当に守りたいと思ったのなら、あなたはあの時、比奈さんを抱きしめるべきだったんです。たとえ、自分がそこにいることが、彼女にばれたとしても」
「あなたが何を守ったと言うのですか?彼女に沈黙を強いて、偽りの罪を背負わせ、死まで覚悟させた。
 あなたはあの時、守ったのではなく。あなたは殺したんです、比奈さんの心を」

という福家の言葉はピントはずれに思えたしまう。
 「殺人を犯してはいけなかった」と言うべきだった。


⑥推理ドラマとしても、ずさん
☆いつもの細かい推理(少な目)
・窓際にランタンを置いたこと→比奈が発見されやすい
・ジャージから上等なスーツに着替えていたこと→礼を尽くさなければならない相手に会うため
・比奈の靴下に血が付いていなかったこと→視界が確保されていた
・目隠しの隙間から、父親の靴が見えたのではないか
・凶器に比奈の指紋が付いていたこと→父の指紋を拭き取るため

☆決定的な証拠
凶器の柄の部分に、菅村の時計の装飾品のダイヤによる傷跡があった

 まず、ガムテープを目や耳に髪にまきつけるのは大ざっぱすぎるし、手足もガムテープのみというのも杜撰。ふつう、椅子にロープで縛りつけるのでは?
 それに、目のガムテープは隙間があったが、菅村の靴を見ることができる角度ではなかった。
 明かりが暗く、視界も限られ、ガムテープも拘束もある程度効いていた状況で、血痕を避けて移動するのは困難。
 菅沼の靴にも、血痕が付着していた可能性が高い。


【ストーリー】番組サイトより
 菅村巽(岩城滉一)はかつて菅村組三代目組長の婿養子として四代目組長を務めていたが、三代目の娘でもある自身の妻を組同士の抗争に巻き込まれ失ってしまう。娘を失った三代目は組を解散することを決定。その言葉に忠実に従い菅村は組をたたみ、警備会社をたちあげ組員たちを社員として働かせて1年が経とうとしていた。
 しかし、そんな四代目を不甲斐なく思った元組員たちがいた。そのひとり、元若頭の遠藤次郎(デビット伊東)は組の復活という要求を菅村に飲ませるために菅村の長女、菅村比奈(吉田里琴)を誘拐。しかし、遠藤の本当の狙いは組復活によって麻薬の販売ルートを確保することだった。菅村は娘とカタギとなった元組員たちを守るため、ある手段をとることを決意する。菅村は遠藤とつながる元組員金沢肇(米村亮太朗)を利用。金沢とともに遠藤に会いに行き、そこで一気に二人を殺害。菅村は、誘拐犯たちが仲間割れにより起こした殺害事件と見せかけることに成功した…はずだった。菅村がふと気が付くと目隠しをされ、監禁されていた娘の比奈が殺害現場に立ち尽くしていた。自分と悟られることのないよう、比奈をそのままにして菅村は立ち去る。
 現場にいつものように駆けつける福家警部補(檀れい)。すると、石松和夫警部(稲垣吾郎)はいつものように制止することなく福家に事件の担当を命じる。というのも田所勉警部補(中本賢)が凄惨を極める事件現場を正視することもできない状況だったからだ。悲惨な状況に福家は一切動じることがない。そんな福家の様子を見るにつけ、石松は彼女の過去に何があったのかを探らずにはいられないのだった。福家の過去がついに明らかになる時がくるのか・・・。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 相撲の品格 日馬富士 | トップ | 『相棒season12』 第19... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
要素は面白いのですが ()
2014-03-21 12:31:17
koumamaさん、こんにちは。

>まったくダメな回だったと思います
>推理もありきたり

 ほんと、残念です(個人的には先週よりましかな)。
設定や事件関係者の人物像(キャラ)は面白いのですが、それを活かし切れていないのが残念です。

>なんであのまま娘さんを放置したのか意味がわからない

 自分があの場にいたのが娘に分かると、自分の行為(殺人)が娘に知れてしまう。娘に知られるのは嫌だし、娘がその真相を知ると苦しむだろうと考えたからではないでしょうか。
 比奈に供述を強要したのは、過去の事件(自殺)の悲劇を繰り返さないためなのでしょうが、心の重荷を下ろすことはできても、父の罪を告発してしまったという事実も大きな心の傷になると思います。
返信する
今回は (koumama )
2014-03-21 10:34:56
まったくダメな回だったと思います
推理もありきたり
なんであのまま娘さんを放置したのか意味がわからない
彼女が黙秘しているのは当たり前で自供も時間の問題でしたね
これは駄作でした
最終回は大丈夫かなあ
返信する

コメントを投稿

ドラマ・映画」カテゴリの最新記事