英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『今ここにある危機とぼくの好感度について』 第1話~第3話

2021-05-17 14:31:15 | ドラマ・映画
スポーツ中継の録画を停止した時、その時放送していたのがこのドラマ。第1話が10分ほど進んだあたりだっただろうか……
………主演の松坂桃李(役名・神崎真)が、松重豊に何やら頼まれていたり、渡辺いっけい(役名・石田課長)がおなじみの事なかれ主義の役どころだったり……くせのある大学理事の國村隼、岩松了、温水洋一、斉木しげるたちの掴みどころのない会議………高橋和也(役名・室田教授)が正論を吐くが誰も同調せず吐くだけ吐かせて終了する教授会。。。

 で、主人公:神崎真(松坂桃李)が、いろいろ勃発する諸問題に翻弄されていくというようなドラマらしいぞ。
 その神崎であるが、どうやら元アナウンサーで学生時代の恩師である総長・三芳修(松重豊)に頼まれて、大学の広報課の職員となったようだ。
 しかし、この松崎、《自分の意見を言わず、周りの意見に合わせて、とにかく、反感を買わずにその場をやり過ごせばいい》という主義。《好感度最重要主義》と言ったところか……


 詳しいストーリーは述べませんが、簡単感想を。(「まだ間にあう!第1〜3回ダイジェスト」が5月19日(水)午後11:40にあるそうです)

 第1話、第2話は、ノーベル賞候補とも噂される生命科学のスター教授の岸谷教授(辰巳琢郎)が論文不正で告発される。
 告発したのは、非正規の若手研究者の木嶋みのり(鈴木杏)で、ウイキペディアでは「大学時代の神崎と一時期交際していた」とあるが、彼女に関する神崎の記憶はあやふや。
 みのりを懐柔する使命を受けた神崎だったが、例によって波風立てずに自分は嫌われないように立ち回ろうとする。そんな神崎に、研究者生命を捨ててまでの覚悟を持って告発したみのりは腹が立ち、辛らつな非難を神崎に浴びせる。

 大学の隠ぺい体質を問題視し騒ぎ立てる大学新聞部、問題を拗れさせ面白がるだけの変人・澤田教授(池田成志)、大学理事会、そして、みのりたちに揉みくちゃにされる神崎であったが、結局、うやむやにされ、みのりは研究仲間が呼んでくれた九州の会社の研究室に転職して退場。
 神崎は彼女の不退転の決意・行為に感化され、変わっていく……かも?

【面白かったが、不満・疑問点はある】
 不退転の決意で告発したみのり。自分は嫌われずにやり過ごせばよいという神崎を非難し、辛らつな言葉を浴びせたが、不正論文の岸谷教授や隠ぺい体質の理事会を糾弾せず、メディアや調査委員会にも詳細を語らなかった。
 そして、九州の研究室に転職して終了……

 神崎は彼女に何らかの感化はされたようだが、彼女の行為は神崎を振り回しただけ。神崎が自分を心配し、思わず動いてくれたことに感謝はしたが、懐柔しようとした神崎をあれだけ非難したのなら、徹底的に戦わないとおかしい。せめて、神崎に迷惑をかけることになったことに対する彼女の思い(謝罪など)は語ってほしかった(再登場があるのか?)
 神崎は、大学側の人間なので、この決着はよかったのかもしれないが、彼女の中途半端(のように思われる)な告発に振り回されたことに対する腹立ちは感じないのだろうか?好感度最重要主義の神崎には、そういう思考回路はないのかもしれない。



 第3話は帝都大百周年記念イベントで、最終日のゲストとして、ネットジャーナリスト・浜田剛志(岡部たかし)招いていた。ところが、偶然、氏のポスターの前で韓国人アイドルが侮辱するポーズで撮影し、その画像をSNSにアップ。
これが、「日本を公然とディスっている」と曲解されSNSで拡散されたことで炎上してしまった。大学のイベント中止を訴えるなどの苦情の電話が殺到し、理事会の意向でイベントが中止される。
 講演中止に浜田氏が激怒。神崎が女子学生に謝罪させて、直接の怒りは収まったが、外国特派員協会でイベントを中止した大学の三芳総長の説明会見を要求する。

 神崎の対策
・日本語で説明し、通訳をつける。そうすれば、中身は半分で済む
・質問に対して「学生の安全を最重要視した」という言葉のみを繰り返させる。会見の中身がなければ(考えを語らなければ)槍玉にあげられる材料もなく、やり過ごせる。総長の好感度も下がらない。

 総長の元教え子の質問(訴え)に、学者としての魂を思い出し、腹をくくり、講演を行うことを決意する。英語で信念を述べる総長は格好良かった。

【第1話、第2話より面白かったが、不満・疑問点はある】
 広報課主催の会見対策委員会で、石田課長や沢田教授が激論していたのを見て、自分の意見を主張する彼らに心底感心していた神崎が面白い。
 自分の言葉に中身のないことを自覚し、劣等感らしきものを抱いているようだが、今回は中身のないことに価値を見出し、活路を求めた。

 中身のない会見で致命傷は避けられても、それは相手にされないだけ。軽視されるだけ。
 神崎は、総長の好感度を守りたいというが、好感度以上に失うものが多いと思う


 神崎の改心(「改心」より、もっと適切な言葉はないのかな?)
「先生の言葉なら意味がある。だから、先生の言いたいことを言って欲しい」と会見直前に伝えた
コメント (7)
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