英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

土曜ワイド劇場「警視庁捜査一課長~ヒラから成り上がった最強の刑事!」第5作

2015-10-21 13:06:22 | ドラマ・映画
「ヒラから成り上がった最強の刑事!」という触れ込みだが、刑事としての信念は讃えられるが、その技量はとても“最強”とは思えないダメっぷりであった。

 そう言えば、前作「夫に1億円の保険をかけた2人の美人妻!! カレーとタマネギのアリバイトリック」の感想記事でも、「すべてにおいて、相当ひどかった」と言及し、捜査一課長の大岩についても「ダメダメな捜査一課課長・大岩」と糾弾している。
 この前作でも、大岩が過去に捜査した事件が未解決のままだったことが、更なる事件を起こしており、今回も同様の失態だった。

 今回の事件の根源となった2年前の殺人だが、そのキーポイントとなったのが、死体発見現場と殺害現場が異なっていたこと。しかし、遺体の状況や現場の血痕の量などから、沢口靖子(科捜研の女)、名取裕子(法医学教室の事件ファイル)、六角精児(相棒)なら、遺体が運ばれてきたことなど一目瞭然であろう。


斉藤由貴さんの扱い
 殺害予告が多数者の目に触れるネットの掲示板に投稿されたことに疑問を持った平井真琴・警視庁捜査一課・現場資料班主任(斉藤由貴)の方が、鋭い。
 大岩も「大福(真琴の愛称)の勘は特別だ。頭に入れておこう」と尊重するが、斉藤由紀さんを尊重したシリーズを通しての気配りだろうが、大岩(内藤さん)にとっては気の毒な配慮だ。
 とは言え、番組サイトのあらすじに平井真琴(斉藤由貴)が登場しないのは、どういうことなのか……


サスペンスファンならば
 死体発見現場に水越絹香(黒谷友香)が身に着けていたミサンガと通信履歴から絹香に容疑が掛かったのだが、わざとらしく遺体のそばに置かれていたミサンガを見て、わざとらしく驚いた志村尚美(有森也実)が真犯人であることは、通常の視聴者なら察してしまうわざとらしさであった。


“見つけの山さん”の悲哀
 “見つけの山さん”こと、捜査一課庶務担当管理官・小山田大介(金田明夫)が、家宅捜索で証拠品のジョギングシューズを靴箱から発見し、皆に讃えられるのも気の毒。もっと、活躍させてあげなよ。一番最後に捜索開始した小山田のため、靴箱を残しておく一課の刑事たちは優しいなあ。


土曜ワイド得意の長~いサブタイトル
「美人容疑者が刑事と偽装結婚!?晴天なのに雨傘を持つ母娘のアリバイトリック…お洒落に散歩する死体の謎」
・実際は偽装結婚ではなかった。……しっかり「?」マークが入っている(笑)
・かなりドラマが進んだところでアリバイの検証。そして、すぐに真相解明。
・これもかなり最後の方で、スポットが当たり、犯行現場と死体発見現場とが違っていたというヒントに。
 ドラマ前半で提示しないと、視聴者にとっては「後出しジャンケン」にしかならない
 
不可解な絹香の行動
激しく納得ができないのは、浴衣美人コンテスト・花火大会の夜、事件の真犯人を教えてやるという河原茂樹(宮川一朗太)の誘いに、幼い娘をうっちゃって、ホイホイついていってしまい、朝帰りって、ありえない。
 あと、社長秘書・2年前の被害者の娘の東条沙知絵(岩田さゆり)が殺害された現場に絹香が居合わせたのは、結局、偶然だったのかなあ…

宮川一朗太さんの事情
 そう言えば、宮川一朗太さん、裏番組の『一千兆円の身代金』(フジテレビ)で宮坂管理官役で出演していたけれど……。ネット上では土曜ワイドの出演情報がきわめて少なかったのは、そう言う事情のせいなのだろうか?(河原茂樹の役名を調べるのに苦労しました)

捜査一課長の妻・小春の嘘
 捜査中に大岩は妻・小春(床嶋佳子)を見かけたが、小春は「そんな場所に行っていない」と言う。
 実は、体調に変調を感じ、診察を受けていたのだが、夫に心配を掛けないよう嘘をついたのだ。
 診察の結果は、「食べ過ぎ」………………………………


 サスペンスとしては粗があり過ぎだが、「土曜ワイドを楽しむ会」の会員としては、楽しむことができる(そんな会はありません)。
 ただ、大岩の過去の事件の不手際から事件が起きるというパターンはやめてほしい。



【ストーリー】番組サイトより
 大岩純一(内藤剛志)は、都内で発生した凶悪事件すべての捜査本部の指揮を執る、警視庁捜査一課長。最愛の娘を病気で亡くし、妻の小春(床嶋佳子)と2人暮らしをしている。
 早朝、ジョギング中だったアパレルメーカー社長秘書・東条沙知絵(岩田さゆり)が何者かに刺殺された。犯人の狙いは一緒に走っていた社長の志村尚美(有森也実)だったが、沙知絵が巻き添えとなって殺されたのだ。2人の会社のインターネット掲示板には2週間前から尚美の殺害予告が書き込まれており、現場に駆け付けた沙知絵の恋人でモデルの宇佐美祐介(竹財輝之助)と尚美は、相談していたのに有効な対策を講じなかった警察の失態を責め立てる。
 捜査一課庶務担当管理官・小山田大介(金田明夫)から連絡を受けた大岩は、逃走中の犯人を確保すべく緊急配備を指示し、臨場。現場に到着した大岩は、野次馬の中に過去の事件関係者の姿を見つけてハッとなる。その女性、水越絹香(黒谷友香)は「一課長なら、必ず犯人を捕まえますよね?」と挑戦的な眼差しで大岩をにらみつけた。
 実は、絹香は2年前、沙知絵の父・東条克典(金山一彦)を殺害した容疑で逮捕された過去のある女性だった。東条は高名な服飾デザイナーで、当時、絹香は東条のもとでデザインを学んでおり、2人は特別な関係にあったと周囲から噂されていた。当時の捜査員のほとんどが絹香を犯人とにらんでいたが、刑事の中で水越和行(デビット伊東)ひとりだけは、絹香の無実を主張。やがて証拠不十分で釈放された絹香は、その3カ月後に、刑事を辞めた水越と結婚し、現在は小学生になる絹香の娘・奈々(矢崎由紗)と共に3人で暮らしていた。
 一方、沙知絵を殺して逃げた犯人を追っていた小山田は、花火大会の会場に紛れ込んだ怪しい人影を発見し、周囲を包囲する。ところが次の瞬間に、会場で突然火災が発生。その騒ぎに乗じて、たまたま会場に来ていた絹香が、謎の男に連れ去られる事態に発展する!!

脚本:石原武龍
監督:猪原達三
コメント
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