英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season22 最終回スペシャル・ 第20話「トレードオフ~AI右京の完全推理」

2024-03-14 15:02:49 | ドラマ・映画
「(私を見くびっていたことを)後悔するならば、
 人殺しなどと言う愚かな真似を、まず後悔なさい!
 そして、恥じなさいっ!」
(by 右京)

……この言葉、そっくり、輿水氏にお返ししたい。
 官房長官が、邪魔者の右京と美彌子を社会的に葬るため、“名探偵・右京”のフェイク動画を流した。そのフェイク動画の材料として、政治学者・乙部を多賀潮少年(青年?)に報酬2000万円で襲わせた。その襲撃の流れを作るために、プロデューサー・西村を抱き込み、乙部に番組で放言させた。フェイク動画などの小細工は、内閣情報官秘書・井上が暗躍。
 乙部を襲わせたのは、私怨を晴らすためでもあった。
 この官房長官・武智は“小さい男”で……
「武智は権力を維持するためなら、何だってする。
 そして、恨みは忘れない。チャンスを待って叩き潰す。
 チャンスが来なかったら、無理やり作る」
(by 下川元法相)

 それにしても、小さなことまでチェックし、その報復をする。資金や人材を私利私欲のために使い放題……そんなことに執着するより、しっかり職務を果たせ!
 そもそも、そんなことに勢力を果たしても、却って、足がつく(ボロが出る)ようにも思うし、《乙部襲撃の教唆》《フェイク動画の発信(教唆)》は、犯罪である。
 いくら何でも、官房長官がそこまでリスクを負うモノだろうか?そんな筋書きの脚本には大いに疑問!


★あり得ない!元・法務大臣と元・東京地検特捜部部長の暴走
元法相・下川――
 上記の官房長官への人物評でも分かるように、官房長官への憎悪はかなりのモノだったのだろう。それに加え、夫の身分を盾にとって、“指揮権”を発動させられたことが引き金になったと考えられる。
 しかし、(元)法務大臣が内閣官房長官を殺害するのは、暴走し過ぎ!

 それにしても、殺害の手際の良さは、アサシン(暗殺者)のようだった。
元特捜部部長・尾上――
 自分を起用した西村プロデューサーが、実は官房長官と結託していたと下川から知らされ、ふたりで共謀して官房長官と西村を殺害。尾上は西村殺害を担当し、捜査を混乱させるため、下川が殺害したような状況証拠をでっちあげる。
 しかし、検事として挫折したとは言え、正義に燃えていた尾上が殺人という大罪を犯すものなのか?
 それに、西村と官房長官が結託して乙部教授傷害事件を仕組んだとはいえ、乙部の番組での言葉に勝手に後押しされただけで、収賄疑惑捜査が頓挫してしまったこととは、直接関係はなく、西村殺害の動機は、相当弱いはず。それに、西村の後ろ盾の官房長官が失脚、あるいは死亡すれば、西村は自ずと衰退するだろう。

 それはともかく、前篇での西村殺害の報道を知った時の素知らぬ顔のフェイク度は反則級。
 下川犯人フェイクに利用された尾上妻は可哀そう。
 
★今回、大爆発した秘書・石川大輔(林泰文)の行動にも、大いに疑問
 これまでずっと美彌子の忠実な部下を務めていたが、出世に目がくらみ、フェイク動画や音声加工した美彌子の声でテレビ局に抗議の細工。
 官房長官が美彌子の後釜の座をチラつかせたとは言え、犯罪のリスクを冒すキャラだとは思えない。
 罵詈雑言掃き放題で、最後に一太刀と襲い掛かるなど、人格が崩壊したかのようだった。
 林泰文さんの演技は、これまでの井上のキャラをぶっ壊されたことへの腹いせだったのだろうか?設定の割には、出番が少なかったうえ、どうしようもない退場の仕方だったことへの不満が込められていたのかもしれない。


★フェイク動画に対する稚拙な警視庁の対応
 動画の件を、右京の仕業と断定し、官房長官に謝罪するのは、あまりにも拙速だった。
 いくら右京を排除したいとは言え、「右京の仕業と断定=警視庁の失態」となってしまう。動画がフェイクである可能性が高く、捏造(加工)かどうかは、分析すればわかるはず。実際、後に警視庁幹部か窮地に陥った。

 “警視庁の名探偵” “正義(“じっちゃん”ではない)の名にかけて” “官房長を殺害したのは僕です”と云うフレーズを右京に語らせたフェイク動画、さらに、それを逆用した右京の反撃などは面白かった。
 それと、《下川が官房長殺害現場に現れた際、裏木戸と外套の位置関係から、入ってきたのではなく、中に居た》という推理は面白かったが……
 ……事件の真相が、官房長官、元法務大臣、元特捜部部長らの行為があまりにも浅はかだった。
 私利私欲にまみれた官房長官が、追い詰められるシーンがなく、殺害されて終わりというのも、すっきりしなかった。

 ……相変わらずの脚本である。

 そういえば、前篇で意味深な表情をしていた乙部教授は、後篇に登場せず。(西村の上司の東都テレビ制作部長も登場しなかった)
 サブタイトルの『トレードオフ』も、実際はあまり関係なかったような……

 あ、そうそう、前篇で誰だか分からなかった山本大輝は、多賀潮から金を巻き上げていた男だった。
 

【ストーリー】(番組サイトより)
事件の黒幕は官房長官か内調か!?
右京の動画がカオスをもたらす!


 「警視庁の名探偵」を名乗る右京(水谷豊)が、一連の事件の黒幕は、武智内閣官房長官(金田明夫)に違いないと断言した動画が拡散され、波紋を呼んでいた。右京自身は「身に覚えがない」と否認していたが、警視庁上層部から謹慎を言い渡されてしまう。
 薫(寺脇康文)は、右京の潔白を証明しようと奔走するが、状況が好転する気配すらなかった。そうこうするうち、殺害されたプロデューサーのスマホに、下川元法務大臣(黒谷友香)からの着信履歴が残っていたことが判明。警察は下川に疑惑の目を向ける。いっぽう、下川が指揮権を発動したことで梯子を外された特捜部長の尾上 (甲本雅裕)は、左遷の憂き目に遭っていた。
 そんな中、“謹慎中”の右京は、政治学者襲撃事件を起こして勾留中の少年にアプローチし、背後関係に迫ろうとしていた。同じ頃、薫は驚きの情報を耳にしていた。それぞれの思惑が交錯する中、一連の事件の核心に迫る“右京の動画”が再び発信される。

真実と虚構が入り乱れる混乱の中、
日本を震撼させる衝撃の事態が!?
特命係が再び巨大な闇と対峙する!


ゲスト:黒谷友香 甲本雅裕 金田明夫

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
第13話「恋文」
第14話「亀裂」
第15話「マッターホルンの殺人」
第16話「子ほめ」
第17話「インビジブル」
第18話「インビジブル~爆弾テロ!最後のゲーム」
最終回スペシャル前篇・ 第19話「トレードオフ」
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相棒 season22  最終回スペシャル前篇・ 第19話「トレードオフ」

2024-03-07 21:43:11 | ドラマ・映画
トレードオフ……
 一方を尊重すればもう一方が成り立たない状態のこと
 一方を追求するともう一方を犠牲にしなければならないという二律背反の状態のこと


前篇ということで、主要人物や事件のあらましだけ。(紺色字の人物紹介は番組サイトより)
政治学者・乙部泰治郎(佐戸井けん太)
大学の研究室に籍を置く政治学者。権力に忖度しない発言が、たびたび物議を醸し、最近はコメンテーターとしてテレビに呼ばれることが減っている。

 TV番組で幹事長の収賄疑惑について激しく糾弾。多賀潮に襲われる。
 襲われた際に、多賀が最後に言った「ごめんなさい」という言葉を、署に来訪し右京に告げる。
 佐戸井けん太さんが演じるキャラらしく、飄々とした性格だが、物思いにふけるシーンも。政界の暗部に関わっているかは不明。
 
多賀潮(島田裕仁)
 高校中退。ネットで政治批判をしていた。
 親が残した多額の借金を背負っている。
 乙部を襲ったのは2000万円の報酬の為。(右京が彼のアパートを捜索して、2000万円を発見)
 情緒不安定。何かを心に秘めているかも。

東都テレビの(元)プロデューサー・西村拓三
 番組に乙部を起用し過激な発言を求めた。しかし、その番組が原因で退社、新会社を設立しようとしていた。
 西村に興味を持った美和子が訪ねたが、ボウガンで射抜かれ死亡していた。

内閣官房長官・武智淑郎(金田明夫)
庶民派を装っているが、内閣を牛耳り、マスコミには睨みを利かせている狡猾な人物。味方になり得る人間には浅ましく手を回すいっぽう、敵と見なした相手はどんな手段を使っても徹底的に叩き潰す裏の顔を持っている。

 幹事長の収賄捜査を、法務大臣に指示し“指揮権”を発動させストップさせた。
 自分に関することを細かくチェックし、攻撃したり懐柔したりする。

法務大臣・下川阿貴(黒谷友香)
武智の指示で指揮権を発動し、収賄容疑を掛けられた幹事長に対する強制捜査を阻む。党内での裏取引により、何らかの見返りを得ると思われるが、詳細は不明。

 西村プロデューサー殺害に関与している可能性がある。
・西村のスマホに、下川からの着信履歴がある
・ボウガンが使用されていたが、下川は過去にボウガンと関わりがあった。(過去のイベントでボウガンを持っている画像が発見される)
・殺害現場にピンヒールのモノと思われる痕跡があり、彼女はピンヒールを愛用。

法務大臣・尾上欣悟(甲本雅裕)
 東京地検特捜部の部長。昨年就任したばかりだが、検察官として気骨があると評され、政治家の汚職に切り込む覚悟を持っている。しかし、指揮権発動を受けて、捜査が暗礁に乗り上げ、責任を問われることに。

 正義に燃えていたが、政府の圧力により捜査は制止され、責任を取らされ閑職へ。その後、前篇では意気消沈しているだけ。

東都テレビ制作部長・金子忠志(仁科貴)
 西村プロデューサーの上司。会社上層部からの圧力(空気)から西村を守り切れず、西村を他の部署への配置換えを決める。「必ず、呼び戻す」と言ったが、西村は退社。
 
 この人物、いろいろ味があった。
 報道関係の状況を右京たちに語る。
……「あの番組のオンエアの直後、強硬な抗議が入った。
番組への抗議は昔からあった。官邸や与党、野党からも文句を言ってくる。それを昔は聞き流してきた。
それを昔は聞き流していた。
…それが何時ごろからか、無視できない空気になってきて……そう、空気……そういう空気が充満してきて…」


 面白かったのは…上記の話中、受付から電話が入り、警察(捜査一課)が来たと知らされ、《また、警察が?》と訝しがる。
「特命係と捜査一課は…どう違うんですか?」
 と問われ、右京も亀山もバツが悪そうな表情に。(その様子が面白かった)

一旦、金子への聴取は終了(おそらく強制終了)したが、その後、金子から電話があり、
「どうやらおふたりは、私が創造していた警察官とは違う。
 警視庁の担当記者に訊くと、《上の言うことをちっとも聞かない…“警視庁の陸の孤島のおふたり”》だそうですね」
と言い、政府(国家)からの圧力は内閣諜報部・内閣情報官の社美彌子だという。
 抗録音した抗議を二人に聞かせる。
「西村を殺した男を捕まえてくれ!」と。
 
内閣諜報部・内閣情報官 社美彌子(仲間由紀恵)
 右京に尋ねられて「そんな抗議はしていない」と。
 抗議の美彌子の音声だが、抑揚が不自然。偽造(フェイク・人工)音声のように感じた
 《乙部泰治郎は要注意リストに入っていない》と言う

《事件についての仮説》
 番組での激しい批判に怒った内閣官房長官・武智やその周辺が、内調を使って、乙部や西村を殺傷した。
 しかし、被害者二人の被害度の差が大きすぎる(乙部は傷害の様子を生配信され、しゃざいを強要されたが軽傷。西村は殺害された)


山本大輝って、誰?
 右京に何やら依頼された角田課長が、呼びかけた男?……誰?(私が見落としただけ?)
 一般人ではなさそうな雰囲気。名字は違うが、多賀潮の父親?


事件の全容がつかめない……
『トレードオフ』(一方を尊重すればもう一方が成り立たない状態のこと)の状態になっていそうな人物は、東都テレビ制作部長・金子ぐらいだが、彼は「西村を殺害した犯人を捕まえてくれ」と切望(嘘には思えなかった)
 美彌子はもしそういう状態になったとしても、もっとドライにクールに立ち回りそう(足をすくわれるような行為はしない)
 最近のキャラだと、大河内監察官(神保悟志)や甲斐峯秋(石坂浩二)だが、ふたりとも道を外しそうにない。大河内に至っては、出番少なすぎ!


 と思っていたら、右京が官房長官が黒幕(犯人)であると断言する動画がアップされた!

 発信元も特命係の右京のPCと特定されたが、フェイク動画だろう。
 では、何のために?誰が?


【ストーリー】(番組サイトより)
指揮権発動を発端に事件が発生
右京が再び政界の闇に切り込む


 法務大臣の下川(黒谷友香)が指揮権を発動し、与党幹事長の収賄容疑に関する強制捜査が見送られることになった。裏で糸を引いていたのは内閣官房長官の武智(金田明夫)だったが、官邸の横暴をほとんどのマスコミが黙殺。捜査を指揮していた特捜部長の尾上(甲本雅裕)も、圧力に屈さざるをえなかった。
 唯一噛みついたのが、「特捜部長の気骨に期待する」とテレビで発言したベテラン政治学者の乙部(佐戸井けん太)だった。そんな中、乙部が未成年の男性に襲われる事件が発生。興味を持った右京(水谷豊)が、薫(寺脇康文)と共に動き出すと、被害者である乙部から、意外な証言が飛び出す。

少年はなぜ政治学者を襲ったのか?
背後に見え隠れする巨大権力の闇
そして起こる、さらなる凶悪犯罪
事件を追う右京が驚きの変貌を遂げる!?


ゲスト:黒谷友香 甲本雅裕 佐戸井けん太 金田明夫

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
第13話「恋文」
第14話「亀裂」
第15話「マッターホルンの殺人」
第16話「子ほめ」
第17話「インビジブル」
第18話「インビジブル~爆弾テロ!最後のゲーム」
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相棒 season22  第18話「インビジブル~爆弾テロ!最後のゲーム」

2024-02-29 17:55:46 | ドラマ・映画
独善手……将棋用語。ちなみに、「独善」は《自分だけが正しいと信じ込んで行動する態度。ひとりよがり》。
 つまり、思い込み(錯覚)や勘違いや読み抜けがある疑問手(よくない手)。
 この「独善手」で肝心な点は、《入念に読んだにもかかわらず、読み抜けなどがある》ということ。形勢を良くしたいという思いが強くて、どこかで都合の良い思考が入ってしまうのが原因。いわゆる、“独りよがり”の手である。

………今回のIQ150の天才少年・山田の行動に、“独善手”と云う言葉が浮かんだ。


 今話は、“IQ150の天才”や“右京のチェス好敵手”ということで期待が膨らんだが、がっかりである。
 巧妙な計画や罠があるわけではなく、単に、爆弾事件を起こした動機を右京たちが聞き取り調査で明かしていくだけ。

 施設の兄貴分の警察官・金森が酷い虐め(パワハラ)に遭い、さらに、署長(市長の息子)に「だから施設育ちの(親のいない)奴はダメなんだ」(←意訳)という言葉に心が折れ、自殺……確かに酷い話である。
 《親がいない(親に捨てられた)》《そのことで心や体を傷つけられる》ということは“不運”という言葉では片づけられない辛くて悲しい日々であっただろう。第三者が安易に「自殺してはいけない」とは言えない。(それでも、「自殺の他に手段はなかったのだろうか」と私は考える)
 問題なのは、“IQ150の天才”が連続爆破という卑劣な手段を取ったこと
 右京の明晰な頭脳を見込んで右京を巻き込み、城北中央署で行われたパワハラとその隠蔽を暴いてもらう。それと併せてパワハラの行使者への傷害、パワハラの実行現場の寮の爆破などの復讐も実行。
 しかし、これならIQ150でなくても実行できそう。爆弾製造・設置もそれほど精密な計画や実行とも思えない。
 そもそも、IQ150ならもっとベターな行為ができたはず。右京と面識があるなら、事の経緯を語り、悪行を暴くとか……愚かとしか思えない。

 協力者で爆弾テロの実行犯の本城も会社の先輩には恵まれなかったし、IQ150山田もクラスメイトや担任に恵まれなかったという不運はあるが、親に捨てられたことを考慮しても、もう少し、まともな行動がとれなかったのだろうか?
 おそらく、彼が語った以外に多くの辛い出来事はあったと思うが、周りのものすべてが心無い者ばかりではないと思いたい。
 名付け親の市長がつけた自分の名前が「希望(のぞみ)」、市長の息子の名が「正義(まさよし)」という皮肉めいたモノを感じたというが、全く共感できなかった。市長はあれこれ悩み、実際に彼の顔を見て名前を決めたのなら誇っていいはず。(馬鹿息子が「正義」というのは皮肉ではあるが)
 とにかく、その名前の事で市長を恨み、市長邸を爆破するなんて、逆恨みも良いところだ。“天才”と言うより“馬鹿”としか思えない。

 このストーリーで前後篇というのは酷い……
 前篇で事件の分析をしたが、あほらしい……

 脚本は瀧本智行氏。久々に“要注意脚本家候補”認定。

 


【ストーリー】(番組サイトより)
連続爆破事件の犯人がまさかの自首
右京さえ翻弄する少年の目的とは!?


 右京(水谷豊)とチェスで互角に勝負できるIQ150の天才少年・山田(中川 翼)が、連続爆破事件の犯人“INVISIBLE(=透明人間)”を名乗って所轄署に出頭してきた。抵抗する素振りを見せず、そのまま逮捕された山田だったが、右京以外とは一切話すつもりはないと主張し、取り調べ官に指名。
 しかし、右京の追及に対しても挑発的な態度で応じるだけで、本当の目的を明かそうとしなかった。いっぽう、薫(寺脇康文)は、第二の爆弾テロの被害者が、所轄署の元刑事だと判明したことを受け、何か隠している様子の副署長を追及するが、かわされてしまう。
 同じ頃、第一の爆弾テロの標的となった市長の山田征志郎(升 毅)は、一連の事態を受け、危機感を募らせていた。そんな中、山田と共謀していると思われる本城(吉田日向)が、再び不穏な動きを見せる。

警察を翻弄する爆弾魔の目的は?
背景には右京と天才少年の因縁が…
終わらないテロが驚愕の事態を招く!


ゲスト:中川 翼 吉田日向 升 毅

脚本:瀧本智行
監督:守下敏行


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
第13話「恋文」
第14話「亀裂」
第15話「マッターホルンの殺人」
第16話「子ほめ」
第17話「インビジブル」
コメント (2)
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相棒 season22  第17話「インビジブル」

2024-02-22 14:05:14 | ドラマ・映画
【冒頭の2つのシーンから感じたこと】
1.爆弾を製造する青年
2.チェス大会の準備(研究・トレーニング)に励む右京

 昨年の大会でIQ150の青年に苦戦したと右京は言う。亀山、暇か課長との会話で、“右京は少年時代から利発で協調性に欠ける性格”であったことが確認できたが、それはともかく、爆弾製造していた青年は、《そのIQ150のチェスのライバルであろう》と予想した視聴者は多いはず。
 それと、これらのシーンで、エンドロール?(出演者や製作スタッフなど)が流れたので、《今回は前後編モノ》と予想できてしまった。

爆破事件その1
 標的は次期都知事の最有力候補の東都市長・山田邸
 灯油が仕込まれていたこと、在宅中の妻と家政婦に避難するよう電話があったことから、殺害の意思はなく、《火事を起こすのが目的》と推察できる

爆破事件その2
 標的は警備会社勤務の牧野文雄
 殺傷能力を高める金属片が仕込まれていなかったことから、《殺害の意図はなく、重傷を負わせるのが目的》と推察できる

右京を観察する視線
 右京は“視られている”という感覚に2度襲われるが、二度目の直後、チェスライバル青年が登場。名前は“山田”と右京が語る。亀山は「市長と同じ名前」と何気なくヒント台詞。

この2件の爆破事件を結び付けるモノ
・第2の被害者牧野は元警官で、山田市長の息子が署長として着任している城北中央署に勤務していた。警備会社には副所長の斡旋があった
宅配員を装って爆発物を届けた協力者・本城卓……電気設備会社に勤務しているが、先輩社員からイビリに合っていた。

二人の青年
 爆弾製造計画者・IQ150山田と実行者・本城が、最終計画の打ち合わせ。
 本城は、その準備として爆発物を現場に仕込んでおいた。
 IQ150山田はその爆発物の製造の他、改造銃?も製造していた(これより前のシーンで)
 
城北中央署にて
 爆破事件に関係ありと踏んだ特命係、捜一トリオが城北中央署で聴き取り捜査をしている矢先、IQ150山田が現れ、「僕がインビジブル、連続爆弾事件の犯人です」と自首の様子を生配信
 その一方で、空調設備の修理で署に入った本城が、何やら事を始める様子

【前篇終了時点での考察・疑問点】
・連続爆破事件の動機・標的は、城北中央署の署長(山田市長の息子)、その一派(副所長のその部下、被害者の牧野)の犯した罪。
・城北中央署の連中が何を犯したかは不明
・それらに、本城がどう絡んでいるのかも不明



【ストーリー】(番組サイトより)
都知事候補を狙う爆弾テロが発生
神出鬼没の“透明人間”の正体は!?


 五期連続で市長を務め、次期都知事の最有力候補と目される山田征志郎(升 毅)の自宅に爆弾が届けられた。差出人の欄には、右京(水谷豊)の名前と“INVISIBLE”(=透明人間)という意味ありげな英単語が。幸い市長宅で怪我人は出なかったものの爆弾によって火災が発生。警視庁はテロ事件として捜査を始める。
 いっぽう、自分が事件にかかわるように仕向けられていると感じた右京は、薫(寺脇康文)と共に独自の捜査を開始。征志郎から事情を聞くが、私怨で狙われる覚えはないとの証言しか得られなかった。
 そんな中、警備会社に勤める男性が、宅配業者に届けられた爆弾で重傷を負う、第二の事件が発生。配達人は本城(吉田日向)と名乗る若い男だったが、警察は正体さえ掴めずにいた。
 そうこうするうち、右京は街角で山田(中川 翼)と名乗る顔見知りの少年と遭遇。山田は、右京が「チェスのライバル」と評するIQ150の天才で、右京は再戦を楽しみにしていたが、山田は意味ありげな言葉だけを残して去っていった。

警察を翻弄する爆弾魔の目的は?
背景には右京と天才少年の因縁が…
終わらないテロが驚愕の事態を招く!


ゲスト:中川 翼 吉田日向 升 毅

脚本:瀧本智行
監督:守下敏行


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
第13話「恋文」
第14話「亀裂」
第15話「マッターホルンの殺人」
第16話「子ほめ」
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相棒 season22  第16話「子ほめ」

2024-02-16 16:56:26 | ドラマ・映画
橘亭青楽(小宮孝泰)と妻の美奈子(大西結花)が、22年振りの登場。(Season1 第3話『秘密の元アイドル妻』(2002年10月23日)以来)
当時同様に小宮さんが味のある落語家・青楽を演じていたが、いろいろ物足りなさを感じた話だった。


青楽ともう一人の主要人物・受刑者・根津(菅田俊)以外は、アドベンチャーゲームの登場キャラクター並の心理描写の浅さだった。(真犯人は、ストーリーの都合で深く描けないのはやむを得ないが)
妻・美奈子
 season1では、自分の為に夫が殺人を犯してしまい、その後の苦労は大変だったと察する。でも、20年余りの年月を語っていたら前後編でも足りなくなってしまうので、夫が落語家に復帰でき、それを支えているという描写だけで十分だと思う。しかし、今回の事件での彼女は、青楽と根津との関わりを語るぐらいで、夫を心配するだけに留まっていた。もっと必死に探し回っていれば、監禁されていた青楽を発見できていたように思う(下手に発見したら、巻き添えで二人とも殺害されていた可能性もあるが)。
根津の元妻・高尾紺子
 「息子を目を離したスキに水難事故で亡くしてから、荒れた」と語っただけで、根津に対する感情を表すことはなかった(恨んでいたのか、愛していたのか?)。
 夫の病状を案ずることもなく(知らなかった?)、夫の死に際も関与せず。

根津にも多少の疑問
・刑務所所員が「根津が笑うのを、初めて見た」とか言っていたが、冷え固まっていた根津の心が、青楽の落語によって溶けていったような描写が薄かった
・今際の際(いまわのきわ)で、右京に説得されて、23年前の強盗殺人の真相を話す……師匠と思う青楽。その青楽に相談した為、青楽が危険に遭ってしまった。なのに、なぜ、右京が面会に来た時、話さない?
今回の落語ネタについて
・私がぼおっとしていたのかもしれないが、《あれこれ褒めて、タダ酒を飲もうとする。“年齢についてなら若く見える”とか”子どもがいたら人相を褒める”とか指南を受ける》というネタ自体が、事件と関連しているわけではなさそう。
 season1では、《落語で手紙を読む仕草の小道具として、青楽が手拭いでなく扇子を使ったことに、疑問を感じた》が、そういうことも、今回はなかった(と思う)
・ラストの落語、語りが早口すぎのように感じた

事件については、分かりやす過ぎ
真犯人のクラブのオーナー・瀬尾福一
・落語と場違いなクラブで落語の独演会。斬新な気もするが、落語はやりにくそう。
・元受刑者の落語家を応援。いかにも曰くありそう
・「青楽の体調が悪くなり今回は中止です。すいません」←謝罪の気持ちが薄い
・右京たちを出迎えた時と、公演中止を告げた時とで服装が違う
・「青楽が電話で口論していた。地名が聴こえた」と証言。“目黒”→“地名”とぼかしたが、却って、作為を感じる

 それにしても、瀬尾はクソ過ぎ。
 23年前の強盗も、強引に根津を誘い、現場で犯行が見つかると躊躇なく社長を殺害。自発的に根津が罪を被ったが、全く反省せず、今回も罪を重ねる……

 相棒に限らず刑事ドラマの過去の事件は、その当時の捜査が杜撰すぎ!


【ストーリー】(番組サイトより)
あの落語家の周囲で再び事件が!
失踪と殺人の意外な繋がりとは!?


 右京(水谷豊)は、薫(寺脇康文)と連れ立って、橘亭青楽(小宮孝泰)の落語会を訪れる。青楽は、薫が特命係に配属された当初、元アイドルの妻・美奈子(大西結花)を脅迫していた男を殺害した罪で服役していた人物。出所後、落語界に戻り、世話になった右京たちを復帰公演に招いたのだった。
 ところが、その舞台の直前、青楽がどういうわけか姿を消し、そのまま行方不明になってしまう。そんな中、都内のバーでマスターが刺殺される事件が発生。現場には、青楽の物と思われる手ぬぐいが落ちていた。調べると、被害者は元受刑者で、刑務所で青楽から落語を教わっていたという事実が判明する。
 青楽が何かしらの事件に巻き込まれていると察した右京と薫は、独自の捜査を開始。青楽から特に熱心に稽古をつけてもらっていたという受刑者・根津(菅田俊)から事情を聞く。しかし、根津は何かを隠しているようで、多くを語ろうとしなかった。

青楽の愛弟子がひた隠す衝撃の事実
右京と落語の不思議な縁が
過去から現在に続く事件を照らす!


ゲスト:小宮孝泰 菅田俊 大西結花

脚本:竹内清人
監督:権野元


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
第13話「恋文」
第14話「亀裂」
第15話「マッターホルンの殺人」
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相棒 season22  第15話「マッターホルンの殺人」

2024-02-09 15:10:47 | ドラマ・映画
《マッターホルンからの動画配信中、配信者が襲われ、倒れる》
 ……土師が持ち込んだ動画で特命係が動く
【ドラマ前半までの捜査で判明したこと】
動画配信者の“善ちゃん”こと善家光明
・芸能プロの社員(履歴書の修士号取得は怪しい)。なぜか、急に登山に熱を入れ始めた。
・動画の1週間前に重傷を負い、計画していたスイス行を断念
・スタジオを借りており、動画配信はそこでの偽装だった
・元奨励会員

陰りのある美少女・アリサ
・善家の勤める芸能プロが売り出そうとしていたアイドルグループの主力メンバー
・芸能活動にはあまり乗り気でなさそうだが、母親が非常に積極的で、彼女は「娘もアイドルが夢」と言い切る

天才少年棋士・垣原宗介
・右京たちが過去の動画を手掛かりに、善ちゃんの住居を突き止めた時、善家を心配するメモを発見。さらに、善家のアパートを伺う少年を見かける
・善家が行っていた将棋倶楽部で、将棋を指しており、「自分に勝てたら、善家について教える」と勝負を持ちかける。右京の負け。
・対局中、母の迎えを期待しているそぶりを見せた
・宗介の母は、善家に激しく文句を言っていたようだ
・宗介の両親は「宗助は棋士を目指さず、弁護士を目指している」と言う。宗助の父は、弁護士。登山が趣味で、マッターホルン登頂も目指したが、“高度順応”が上手くいかず、断念したらしい

 この時点で、宗介がキーポイントになっており、善家がマッターホルン登頂に拘っていたのは、宗介の父に関連していると推測はできたが、佐奈子がとの関連は不明。
 この後の展開に、期待を抱いたが……


【ここまででの遺留品や推理】
・現場の遺留品……紐を通す穴があり、アクセサリーに使う石?
・「犯人は善家さんに何かしらの恨みを持ち、善家さんが倉庫を密かに借りていたことを知り得た人物だと、考えられます。(動画での善家さんの)反応から、顔見知りの可能性があります」
・特徴あるスマホの着信シグナル

再びの右京の挑戦!(今度はチェス)……右京の勝利で捜査が進展
宗介からの情報
・「父が出来なかったマッターホルンの登頂が出来たら、奨励会に入る」と善家に約束した
・ストーカーについて、芸能プロの社長と話していた(謝っていた)
   ↓
社長(所長?)による情報   
・アリサはストーカー行為に遭っていたが、善家は表沙汰にせず、報告しなかった
   ↓
ありさの母・戸嶋佐奈子の話
・善家が歩道橋から転げ落ちるのを見た。誰かに突き落とされたのではないか?その人物の腰のあたりがピカピカピカと光っていた
   ↓
宗介の父への聴取
・善家を突き落としたのは、宗介の父だった(歩道橋の防犯カメラでも姿を確認)
・実際は、激高した宗介の父に驚いて、持っていたカップ麺をぶちまけ、熱湯の熱さで転げ落ちた
・パワーストーン(ブレスレッド)は、紐が切れたので処分
・あのブレスレッドは新田神社で買ったもの
   ↓
新田神社で願掛け中の佐奈子に聴取
 ストーカーが善家だったことに気がついていた(画像に写っていた車のミラーに、善家が写り込んでいた)
 善家は、《ストーカー騒ぎで、佐奈子がアリサの芸能活動を諦めるかもしれない》と思ったらしい

佐奈子の供述
 アリサに《無理して芸能活動をすることはない》と吹き込んだ善家に怒り、もみ合いになり、突き飛ばしスチール棚の角に善家が後頭部を強打、昏倒(動画の最終シーン)
★注目ポイント
・スタジオは電気がついたまま、右京たちが来たときは、電気が消えていた
   ↓
電気を消したのは善家本人で、善家は生きている

【事件の真相】
………「夢を追う若者を支えたい」という馬鹿でドジでお人よしの善家が引き起こした騒動だった


・宗介が将棋が好きで続けたいという気持ちは、対局していてよくわかっていた
・アリサは、人前に出るのが苦手で、短いスカートも恥ずかしい。《アイドルになりたくない》というアリサの本心を知った
 ……そこで、色々策を講じるが、やることなすこと裏目に出てしまった


《宗介の父が成しえなかったマッターホルン登頂を果たすこと》で、宗介に奨励会に入らせるという考えが浅はか
そんなことより
・宗介には、ライバルたちと将棋を指すことの楽しさや将棋の面白さなどを味合わせ、宗介にどうしたいかを考えさせる
・両親にも、宗介の対局する姿を見せ、宗介の気持ちを考えさせる
など、するのが本筋

ストーカーでありさの芸能活動をストップ?……そんなことで、解決できるとは思えない
やはり、本人と母親との話し合ってもらうのが本筋(なかなか、難しそうな母親だが)

……善家は“いい奴”なんだけど
・マッターホルン登頂を目指してトレーニング。費用も高額だろう
・スタジオや機材を借りて偽実況。費用がかさむだろう
・歩道橋から転落し、足を重傷しても、訴えない
・佐奈子に突き飛ばされて、昏倒しても、病院にも行かずに隠す


いろいろ雑?な脚本だった
①ハジッチが”完全犯罪”と息巻いたが…どこが?
②マッターホルン登頂は俄か登山家の素人には無理
③熱湯の入ったカップ麺を持って歩道橋を渡る?
④気絶した後の動画は?(配信が切れたタイミングが、違う)
⑤善家が昏倒したシーンで配信が途絶えたら、大騒動になるのでは
➅佐奈子はどのようにして、善家が使っていたスタジオを突き止めたのか?
⑦佐奈子と宗介の父が、同じ新田神社の願掛けお守り(ブレスレッド)をしていたのは、かなりの偶然
⑧右京vs宗介の対局内容は、けっこういい加減だったような気がする


 善家は右京に佐奈子の罪状を気にしていたが、まず、警察に事故だったことを主張し、動画で騒動を起こしたことを謝るべきであろう。起訴はされるだろうが、減刑の材料にはなりそう。
 それでも、佐奈子は《死に至るかもしれない善家を放置した罪》を問われるだろうが。


【ストーリー】(番組サイトより)
ライブ配信中に殺人事件が発生!?
雪山での完全犯罪に右京が挑む!


 サイバーセキュリティ対策本部の土師(松嶋亮太)が、特命係に奇妙な動画を持ち込んでくる。土師いわく、スイスの高山・マッターホルンの山中で“完全犯罪”が行われた証拠映像だという。動画には、「善ちゃん」と名乗る配信者が何者かに襲われ、テント内で息絶える姿が映し出されていた。現場がスイスでは完全に管轄外だが、興味を持った右京(水谷豊)は、薫(寺脇康文)とともに独自の捜査を開始する。
 さっそく、映像から「善ちゃん」が何者かつきとめた右京は、勤め先の芸能プロを訪問。善ちゃんこと善家光明(加治将樹)は、「夢を追う若者を支える仕事に就きたい」と社長に直談判し、6年前から同社で働いていたと分かる。その事務所では現在、ジュニアアイドルグループを売り出し中で、善家はメンバーからも同僚からも慕われていたという。ただ、なぜ急に登山に熱を入れ始めたのかは判然としなかった。
 そんな中、善家には意外な過去があり、その過去をめぐって一人の少年と深い繋がりがあることが明らかになってくる。

特命係がスイスの高山で越境捜査!?
背景には右京をしのぐ天才少年の存在が
交錯する思いが驚がくの事件に繋がる!


ゲスト:加治将樹

脚本:川﨑龍太
監督:内片輝


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
第13話「恋文」
第14話「亀裂」
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相棒 season22  第14話「亀裂」

2024-02-02 10:08:32 | ドラマ・映画
芸術家絡みの話は、苦手だ。
芸術そのものは嫌いじゃないが、ドラマに登場する“芸術に固執する人物”の信条が理解し難いのである。


若手芸術家を支援していた美術コレクター・道明寺は、芸術を愛していたのではなく、
“芸術家を飼う自分”を愛していただけ


 《わが身は余命3カ月》⇒《ならば、コレクションの芸術品も自分もろとも焼却、破壊》……子飼いの陶芸家・島川雪乃や洋画家・横井正孝へのフェイク
 芸術家が心血を注いだ作品が破壊されるのはいたたまれず、コレクションを盗ませ犯罪者にする
      ↓
 犯罪者になれば孤独になる。孤独からこそ芸術作品が生まれる

   ……という筋書きだったが、余命3カ月な自分のエゴで若手を束縛・支配しなくてもいいんじゃないか?
   まだしも、フェイクの心情の方が理解できる(作品が破壊されるのは耐えられないけど)


《殺人の真相》
・窃盗グループは陶芸家・島川にネットの闇バイトで雇われ、合鍵使用などの指示に従っただけだった
・窃盗団が侵入する前に、洋画家・横井が盗み出しており、狼狽した窃盗団にいさかいが起こり、弾みで後頭部強打し死に至った
・特定されやすいスニーカーを履いていた為、足がつき、逮捕

《右京の推理》
・犯行手口が前の2件とは違う
・現場から見つかった陶器の破片を見て、島川が動揺したのを見て、陶器が破壊されたこと、その破壊に島川が関係していたことを察知し、道明寺と若手芸術家との行き違いがあったと推察
・コレクションケースに保管されていた「百舌ひとり」(日本画)が、和室に飾られていた⇒《コレクションが盗まれる》ことを予見し、お気に入りの画を避難させていた

★右京に抱いた違和感に納得できない
 直接対面したことのない相手に対局を挑んだことに違和感を感じたというが、チェス喫茶という場で、右京の指しっぷりを見たのなら、不自然ではないと思う。(チェスも“指す”と言っていたので、少しうれしい)
 それよりも、対戦してみて、道明寺の本質(“自分の思い通りに相手を束縛したい”など)を見抜いたとした方が面白い

《美和子の芸術作品》
 植木鉢とか洗面器とか思われた。
 本人は“大皿”と言い張った(笑)が、形状的には植木鉢や洗面器の方が正しい。ちなみに、食品包装容器(パック)としては、“桶”に分類されそう。
 バラエティ番組の大食い完食コーナーで使用されそうな大きさだった

 
【ストーリー】(番組サイトより)
美術品の連続強盗が殺人に発展!?
著名コレクターの“裏の顔”とは


 ある休日。右京(水谷豊)は、著名な美術コレクター・道明寺(小林隆)とチェス喫茶で一局交え、その策士ぶりに舌を巻く。いっぽう、薫(寺脇康文)は美和子(鈴木砂羽)と共に、陶芸教室に参加。講師は“アート界の若きエース”と評される女性芸術家で、図らずも道明寺がかつて支援した人物だった。
 そんな中、道明寺のコレクションルームで男性の遺体が発見され、美術品がすべて持ち去られる事件が発生。警察は、ここ1か月で2件発生している、美術品強盗グループの仕業とみていたが、右京はこれまでの手口と違う点があることを指摘する。
 しかし、その後すぐ、遺体の男性が、マークしていた強盗グループの一員であることが判明。それでも独自の捜査を続行。すると、道明寺に強い恨みを持つ人物が浮上し、意外な事実が明らかになっていく。

右京も認めるチェスの策士と殺人事件の関係は?
連続強盗の背景には闇バイトの影!?
消えた美術品の謎の先に驚愕の真実が!


ゲスト:小林隆

脚本:岩下悠子
監督:内片輝


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
第13話「恋文」
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相棒 season22  第13話「恋文」

2024-01-26 18:00:59 | ドラマ・映画
~愛し合っていたが、対照的だった2組の夫婦 (プラス?)~
4つの事件(謎)
 ①謎の美和子宛てのラブレター
 ②美和子宛ての封筒を握りしめていた男性遺体
 ③被害者の関係者の画家・戸倉の妻は12年前に失踪
 ④失踪した妻に付き纏っていた画商は、暴力団の抗争に巻き込まれ死亡していた

①謎の美和子宛てのラブレター
・差出人は投函場所や封筒を変えるなど、正体が明らかにならないようにしていた
・書き出しだけしか分からなかったが、少々、昭和の匂いがするクサい?文章。(亀山が書きそうだな…と)
・美和子は嬉しそう

②美和子宛ての封筒を握りしめていた男性遺体
・被害者は美和子の行きつけのカフェ店員の佐藤
・幼少時、両親から虐待を受けていたのを、家事代行サービスの祥子(戸倉の妻)に救われていた
・恩義から妻の証拠を探している戸倉にいろいろ協力。個展開催もお膳立てした
・佐藤は小学生の時に、祥子の浮気現場らしきシーンを目撃していた
・祥子の失踪は、浮気した祥子を怒りに任せて戸倉が殺したのではないかと疑った

③被害者の関係者の画家・戸倉の妻は12年前に失踪
④失踪した妻に付き纏っていた画商は、暴力団の抗争に巻き込まれ死亡していた

・失踪した祥子に付き纏っていた画商が、失踪に関与していると考えられたが、暴力団同士の銃撃に巻き込まれ死亡
・画商の死亡により、所轄は祥子は死亡したと考え、捜査を中断(終了)。
・戸倉は妻の生存を信じ、所轄警察署の前で捜査再開の座り込みのアピール。妻がすぐにでも戻ってくるかのような生活を続ける(妻のジャケットのほこりを払う。妻の分も食事を用意する)
それらの真相は?……
     


★特命係の追及・第1段階
――肖像画に隠されていた祥子の言葉――(←右京がペインティングナイフで絵具を削り取り、出てきた言葉)
「間違った道だとしても 私の気持ちは変わりません どうかお元気で」

「やはりあなたは、祥子さんの不貞をご存じでした……これが証拠です」(右京)
 戸倉が個展に祥子の肖像画を公開しないのに佐藤が疑問を持ち、絵を持ち出して、この言葉を発見。
 《証拠の別れの言葉に、戸倉が逆上し祥子を殺害した》と考え、戸倉にこのことを調べてもらうための調査依頼書を美和子に持っていこうとしたのを、やめさせるため戸倉が佐藤を殺害した……

 しかし、肝心な部分が違うと戸倉
 祥子の腕のたくさんのためらい傷を戸倉が知り、祥子が死にたがっていたことを悟った……祥子は殺されたのではなく、自殺だった!
 
戸倉が叫ぶ!
「なぜ、そっとしておいてくれなかった………(私の命は)長くないんです。
 私はただ、このまま、彼女が生きているかもしれないという望みを持ったまま、人生を終えたかった!
 ただ、それだけなんだぁ!
 探し続けることは、生きがいなんだ。遺体が出ないうちは、もしかしてという希望にすがっていられる。見つけてしまったら、終わってしまうじゃないか!
 《愛する妻が、他に男を作り、その男を想って命を絶った》
 ……そんなことを認めたら、人生空っぽになってしまう」


★特命係(右京)の追及・第2段階
「清水は、暴力団の抗争に巻き込まれた気の毒な市民などではなく、そもそも、暴力団と繋がっていたんですよ」(右京)
清水は画商ではなく闇金だった。祥子が心変わりをしたのではなかった。
 清水が借金につけ込んで、祥子を無理やりモノにしたのが真相
 
「祥子さんがあなたに言えなかったのは、芸術に生きるあなたに、負い目を感じさせたくなかったからではないでしょうか?
 あなたを支えることが、祥子さんの喜びだった。
 (そういう目で)この書き置きを読むと、僕にはあなたが捉えているのとは、全く別の意味に思えてくるのですよ」

「《間違った道だとしても 私の気持ちは変わりません
 どうかお元気で》………
……これは、《命は絶ってしまったけれども、それでも、あなたへの愛は変わらない》
 と綴った“祥子さんからあなたへの最後のラブレター》だったのではないでしょうか?」


【戸倉&祥子の夫婦ストーリーにおける疑問点】
 ああ、そうだったのかぁ!…という展開ではあったが、私には分からないことが幾つか……
・構図的に言葉の位置に見当がつくかもしれないが、、右京も佐藤もピンポイントで絵具を削り取っていた
・《夫を支えることに喜びを感じる》一方、やはり、《不貞行為は耐えられない》《夫に負い目を感じさせたくはない》⇒自殺
 自殺を何度もやめているが、それは、死ぬことへのためらいなのか、夫ともっと一緒に居たいというような気持からなのか?
 ………とにかく、祥子は自分の気持ちを詳しく吐露するシーンがなかったので、彼女の気持ちがよく分からなかった。
・「あの山に祥子はいる(祥子の遺体がある)」と言っていたが、なぜ、あの山で自殺したと分かるのだろうか?
 なぜ、祥子を止めなかったのだろうか?


 いろいろ疑問が多かったが、一番強く感じたのは……戸倉がクズだったこと
・祥子の献身に甘え、自分は何もしない(売れない絵を描くだけ)
・自分の借金の為に、祥子がさらに苦しんでいたのに、祥子が去ろうとするまで気づかない
・祥子を感動させるだけの絵を描いたことがあるのだろうか?
・「《祥子がまだ生きていて、ひょっこり帰ってくるかもしれない》という希望(幻想)を持ったまま一生を終えたい」という自分本位の考えの極致だった
・山中に一人寂しく埋まっている祥子を弔う気持ちは起きなかったのだろうか?
・幻影の幸福にしがみついた挙句、佐藤を殺してしまう。しかも、懺悔の気持ちなし
   ……ほんと、クズだな


【薫&美和子夫婦ストーリーにおける感想】
・戸倉夫婦も亀山夫婦もお互い愛し合っていたが、全然違う夫婦だった
・バカップルぶりが心地よい
・なぜ5通も書いたのだろう?
  ①美和子が騙されて喜ぶ姿が面白かった
  ②喜ぶ美和子を何度も観たかった
  ③美和子が差出人が自分だと気づくまで送り続けよう

【右京&たまきの元夫婦について】
 バカップルに触発されたのか、何と、右京がたまきに向けて恋文を(宛名だけ?)
 これって、脚本家が戸倉に触発されたとも考えられる。
 たまきは、「見分を深める」と不意に旅に出てしまった。
 その後は、ほとんどドラマでは描かれず(右京も語らない)
 《たまきは旅に出たまま》という設定は、今話の祥子と同じ……

 “たまき”という名(存在)を示すためのストーリーだったのか?
 それとも、脚本を書いていくうちに“たまき”の名が浮かび上がったのだろうか?



【ストーリー】(番組サイトより)
発端は美和子に届いた熱烈な恋文
被害者と老画家の意外な関係とは


 匿名で5通もの“ラブレター”を受け取った美和子(鈴木砂羽)は、色めき立って、右京(水谷豊)に差出人の割り出しを依頼する。その様子を横目で見ていた薫(寺脇康文)は、不機嫌モード。
 そんな中、伊丹(川原和久)と偶然、路地裏で出くわした薫は、喉を切られて死んでいる男性を発見。その手には、“亀山美和子様”と書かれた封筒が握られていた。被害者は、美和子が行きつけにしているカフェの店員で、封筒の中身は持ち去られていた。
 捜査に乗り出した右京は、被害者が戸倉充(モト冬樹)という画家の絵画展のチケットを所持していたことに着目。戸倉は12年前に失踪した妻の捜索を求め、地元警察署の前で座り込みを続けているいわく付きの人物だった。所轄の刑事によると、戸倉の妻は失踪直前、「男に襲われていた」との目撃証言があり、戸倉のパトロンが容疑者として浮上したものの、問題の男は暴力団同士の抗争に巻き込まれて死亡したという。
 いきさつを知った右京と薫は、戸倉のもとを訪れ、直接事情を訊ねるが…!?

過去の失踪事件と現在の殺人に繋がりが
ラブレターの差出人の驚くべき正体とは?
不穏な空気を放つ老画家の思いに特命係が迫る!


ゲスト:モト冬樹

脚本:神森万里江
監督:内片輝


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
第12話「惡の種」
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相棒 season22  第12話「惡の種」

2024-01-18 17:20:29 | ドラマ・映画
消化不良の回だった……

殺人の“食物連鎖”
①資産家殺人事件
②1年前のホームレス殺害事件
③フランチャイズ弁当店の店長の転落殺害事件
④無差別殺人事件
⑤無差別殺害被疑者毒殺(一命は取り留めた)

 ……これらの事件で「加害者が被害者となる」という連鎖が起こっていた(①の犯人が②の被害者、以下、同様な相関関係)

 事件の周辺で、『ワイアット』『非凡人』『食物連鎖』の言葉が浮上。
ワイアット……過激な正義が賞賛される
非凡人……特別な存在で捕まらないという訳の分からない自信
食物連鎖……虐げられた弱者は、もっと弱い者を虐げればよい

 黒幕の人物は、自尊心、虚栄心、切迫感などを揺さぶり、事件を起こさせていた……“惡の種”を蒔いたのだ
 ホームレス殺人にしろ、資産家殺人にしろ、動機や殺害後の行動が破綻気味なのは、そういう精神誘導があったからなのか…と、強引に納得したが、①の犯人が殺害後、被害者邸で贅沢三昧の生活し、警官の姿がチラついたら、ホームレスになって人目を忍ぶというのは、破綻し過ぎ!


 右京はこれらの事件の裏に、人の心の闇を揺さぶって操る南井の影を感じた
【南井登場回】
season16 第7話「倫敦からの客人」season17 第17話「倫敦からの刺客」season18 第14話「善悪の彼岸~ピエタ」season18 第15話「善悪の彼岸~深淵」

 右京は、①~④の事件現場地点を地図上で確認し、“逆五芒星”を連想。
 上記の①~④の連鎖に南井の影を感じたせいかもしれないが、発想が飛躍し過ぎだろう

 ①~④の4地点だけで、逆五芒星が見えるのは無理。せめて、4地点がきれいに円周上に位置し、正五角形の残りの1点が有楽町(警視庁付近)というのなら、納得できるが。
 そもそも、地図上に5点があれば、よほど、歪な点在でなければ、五芒星を描ける。
 それとも、《犯行順の順に地点を結ぶと、五芒星が浮かんでくる》というのなら、納得できるが……

 (以前のシリーズでも、“逆五芒星”とこじつけていたが、私は納得していない)


南井は生きているのか?
 認知症が進み、理性や行動が崩壊し、崖から転落死(死体は発見されずしたというのが、season18 第15話「善悪の彼岸~深淵」の結末だった
 あの時の南井の行動には整合性がなかったが、認知症の振りをしていたというのなら、辻褄が合うかも?

 ただ、陰の声が“父さん”と発していたので、南井の後継者かもしれない。

 それにしても、消化不良感が半端ない!
 次週に続くのならともかく、次週は全く関係なさそう。
 今シーズンの最終話の敵として、最終話に登場するのだろうか?
 だとすると、南井キャラは好きじゃないので、がっかり。
 最後の無差別殺人犯に毒を盛ったのは誰なのか?……これを置き去りにしてしまうのは、ダメだろう!

【その他の感想】
・弁当店の店長の所持品の硬貨が綺麗だったのに目をつけ、ホームレス殺害の凶器と結びつけた右京は凄い!
・内田のホワイトボードの消し方は、アカン!

【ストーリー】(番組サイトより)
弁当店の店長がパワハラで死亡!?
過去の事件との意外な接点とは…


 都内のうらぶれた地下道で、頭部を負傷した男性の遺体が発見された。警察は、何者かと揉み合って階段から転落したと見て捜査を始める。
 被害者は、フランチャイズ弁当店の店長。残されていた手帳には、本社の社員から受けていたと思われるパワハラの実態が生々しく書き記されていた。捜査一課は、その店を担当していた内田(前原滉)という本社の社員から話を聞くが、実際に指導していたのはチーフ社員だとかわされる。
 いっぽう、独自の捜査に乗り出した右京(水谷豊)は、被害者が磨かれたようにキレイな硬貨ばかりを所持していたことに注目し、薫(寺脇康文)と共に被害者宅を訪れる。妻や近隣住民に聞き込むと、1年前に近所でホームレス殺害事件が起こり、今も未解決であることが判明。ホームレス同士が金で揉め、周囲に小銭が散らばっていたという状況から、右京はある推論を立てる。
 さらに、事件を調べるうち、『ワイアット』『非凡人』『食物連鎖』といった謎の言葉が浮上し…!?

連鎖する事件と謎めいたキーワード
殺人の裏には秘められた恐ろしい因縁が!
右京さえ翻弄される数奇な事件の真相とは


ゲスト:前原滉

脚本:徳永富彦
監督:田村孝蔵


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
第11話「その頬に触れるな」
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相棒 season22  第11話「その頬に触れるな」

2024-01-15 10:03:47 | ドラマ・映画
絡み合う4つの事件
①化学メーカーの研究員が、猛毒の神経ガスで殺害
②初音がデザインした“ほっぺ丸”に纏わる半年前の女性デザイナーの自殺
③玩具メーカー社員・丹生初音の息子が誘拐される
④“ほっぺ丸”のぬいぐるみによる神経ガス噴霧の怖れ(初音をマークする怪しい男も出現)

 (③④は連動している)

①化学メーカーの研究員が、猛毒の神経ガスで殺害
 被害者は、復讐の協力者(“ほっぺ丸”のぬいぐるみを神経ガス噴霧装置を付けた)で、借金に追われ、自分が勤めている化学メーカーで神経ガスを生成し、それで金を得ようとする“自身が毒ガスのような存在”だった。
 調子に乗り、主犯者を脅迫、更なる金を要求したため殺害された。

②初音がデザインした“ほっぺ丸”に纏わる半年前の女性デザイナーの自殺
 《ほっぺ丸が有名になって、それを母が知れば、母が会いに来てくれるかもしれない》と考えた持永凛が、デザイン賞に固執、審査委員長に金を渡した。
 それを知った初音が凛を諭し、凛も社長にデザイン賞参加辞退を申し出る。⇒社長は反対し、もみ合いになり、凛が転落死。
 社長が遺書など自殺に偽装。「初音によるパワハラの相談」メールも偽装。
 もみ合いの際、手すりに時計を擦り、痕跡を残した。

③玩具メーカー社員・丹生初音の息子が誘拐される
④“ほっぺ丸”のぬいぐるみによる神経ガス噴霧の怖れ

 凛の自殺は、《初音のパワハラが原因》という社長の嘘を信じ、ほっぺ丸のデザインも初音が盗んだと誤解した持永登紀子が、復讐を企てた。
 初音の息子を誘拐し、同僚男性社員(①の被害者)が作ったほっぺ丸で、復讐しようとした。
 “謎の男”は化学メーカー社員で、登紀子らの企てを知り、防ごうとしていた。良い人だったのに、亀山と伊丹に取り押さえられてしまい、気の毒。


 子どもを誘拐し、爆弾を運ばせ設置させるという筋は、刑事ドラマではよくありそうなので、もうひとひねりを加えたように思う。
 しかし、ひと捻り加えた分、色々齟齬が生じてしまった。

・ほっぺ丸の頬(発射ボタン)を押してしまった少女に自分のブルゾンを被せたが、ほっぺ丸に被せた方が効率が良い(或いは、ほっぺ丸を払いのける……他の人が被害を受ける可能性はあるが)
・階段付近で密談→もみ合って転落→時計の擦り跡……お決まりのパターン
・証拠品の腕時計を、半年たっても社長が持っていたのは不思議
・持永登紀子が子どもを捨てた後、普通に生計を立てていた。
 ……《観覧車に娘を乗せて置き去り》は酷い!

【その他の不満・疑問】
・前回事件(元日SP)はなかったかのように始まった(脚本家が違うので、仕方がないかも)
・元タカラジェンヌの登場率が高いような気がする
  単に、元タカラジェンヌで女優として活躍している人が多いだけかも
・《会話中にスマホ着信が割り込む》《会話中に他のメンバーがやってきて、会話を遮る》ことが多く、イラっとする。
  ストーリーのネタバレを防ぐ手法で、仕方がないのかも


【ストーリー】(番組サイトより)
猛毒ガスによるテロの危険性が浮上
誘拐事件との驚くべき繋がりとは!?


 化学メーカーの研究員が、猛毒の神経ガスで殺害される事件が発生。右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、下足痕の捜査に駆り出される。
 そのさなか、道端に人気キャラクター“ほっぺ丸”のぬいぐるみが、不自然に落ちているのを発見した2人は、事件性の有無を確認するため、持ち主を捜索することに。結果、小学生の男の子を持つ丹生初音(映美くらら)というシングルマザーに行き着くが、様子がおかしい。何者かに脅されていることを察知した右京と薫は、誘拐事件を疑い、手分けして捜査を開始。
 初音の勤務先である玩具メーカーを訪れた右京は、ほっぺ丸をめぐる意外な裏事情を知る。いっぽう薫は、何者かの指示を受けていると思われる初音を尾行。動向を注視するが、やがて、ほっぺ丸のぬいぐるみを使って、神経ガスがバラまかれる危険性が浮上し、体を張ってテロを阻止しようとするが…!?
 そのころ右京は、初音が務める玩具メーカーと深い因縁がある持永登紀子(山下容莉枝)という女性の、不穏な動きを捉えていた。

誘拐事件の背後で暗躍する狡猾な犯人
被害者の母を追う薫に猛毒ガスの脅威が!
人気キャラクターをめぐり悲劇が交錯する!


ゲスト:映美くらら 山下容莉枝

脚本:川﨑龍太
監督:田村孝蔵


第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
第7話「青春の光と影」
第8話「センチメンタル・ジャーニー」
第9話「男の花道」
元日SP 第10話「サイレント・タトゥ」
コメント (2)
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