布施弁天界隈の自然と歴史情報

関東三弁天の一つである柏市布施弁天界隈の城跡、神社、仏閣等の歴史的遺産の紹介とあけぼの山近辺の花情報の提供

280年の伝統がある富勢八朔相撲

2008-08-13 | 歴史
毎年、あけぼの山農業公園の梅林の一角で、10月に行われる富勢八朔相撲が、富勢地域ふるさと協議会(後藤 敏 会長)等の主催で今年も下記のように開催されます。
開 催 日     平成20年10月4日(土)
           ※雨天の場合は5日(日)に順延
開催時間     9時30分~午後3時(予定)
開催場所     あけぼの山農業公園 梅林内特設会場
出場者募集    大人の個人の部に出場する成人を募集中!
申込み先と    柏市富勢地域ふるさと協議会 総務部(布施近隣センター内)
問い合せ     電話:04(7132)3100 FAX:04(7132)3107
布施弁天に伝わる八朔相撲は、八代将軍徳川吉宗の時代、享保9年(1724年)布施弁天の境内で始められたという説があります。この年、江戸両国にあった兜山(かぶとやま)部屋の力士が、同弁天の改築などを祝って奉納したのが始まりとされています。
一方、八朔相撲といわれる由縁としては、徳川家康が江戸に入府したのが、天正18年(1590年)8月朔日(1日)だったから、その日を記念して相撲がとられたとも言われています。以来、富勢地域での五穀豊穣、家内安全の祈願や村人の娯楽、心身の鍛錬などを目的に、村人に引き継がれ、八朔の語源の旧暦の八月朔日に行われてきました。
そして、この行事は、江戸時代後期の赤松宗旦の「利根川図志」という本の中にも「この布施弁天社地において八月朔日 毎年風祭相撲あり」と書かれるなど、結構近郷に知られていたようです。しかし、戦後の高度成長期を前にした、昭和36年に取り手不足で、この八朔相撲も一度中断せざるを得なかった訳ですが、平成7年10月1日に上記ふるさと協議会等の地元の人たちの熱意により復活されたのです。
今年は、復活第14回目の八朔相撲となります。時代とともに相撲の取り手も変遷し、現在は富勢地域の3小学校の児童による男女の個人戦と団体対抗戦、富勢中学校生による男子の個人戦、そして、募集中の大人の個人戦となっております。念のため、大人の場合も富勢地域近郊の素人の大人が中心となっております。なお、利根川流域の地域は、どういうわけか草相撲が盛んで、千葉県立中央博物館編集・発行の「千葉の力士たち-利根川下流域の相撲文化」よると下記のように災いよけ、豊作、安産などの願いを託した草相撲が行われていたようです。
① 潮来市延方・鹿島吉田神社「延方相撲」
② 東庄町笹川・諏訪神社「笹川相撲
③ 香取市筋川・宝蔵寺観音堂「奉納相撲」
④ 成田市大袋・県神社「施餓鬼相撲」
⑤ 芝山町菱田・鹿島神社「奉納相撲」
⑥ 印西市六軒・厳島神社「六軒相撲」
⑦ ご当地、柏市布施・東海寺「八朔相撲」
⑧ 成田市名古屋・小御門神社「秋季大祭奉納相撲」
⑨ 山武市椎崎・八幡神社「神幸祭奉納相撲」
⑩ 佐倉市六崎・麻賀多神社「秋季例大祭奉納相撲」
⑪ 香取市香取・香取神宮「新飯の神事奉納相撲」
⑫ 旭市井戸野・熊野神社「愛宕相撲」
⑬ 船橋市宮本・船橋大神宮「奉納相撲大会」
⑭ 栄町西・布鎌惣社水神社「秋祭り奉納相撲」
⑮ 旭市袋・太田神社「黒虎相撲」
等々と、結構ありますね。詳しく知りたい方は、本ブログのブックマーク(お気に入り)にある富勢地域ふるさと協議会のホームページをご参照ください。
現在は、丸坊主となったあけぼの山農業公園のお花畑も、この10月4日には、コスモスが満開で、優しく訪れる方々を迎えてくれるでしょう。
コメント (2)
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