子ネズミさしあげます

禁煙したはずの煙草をベランダで日向ぼっこをしながら吸っていった。
「キィーキィー」
なんだろう？
何かの赤ちゃんの鳴き声のようだ。
よく見ると手すりに何かの糞がたくさんあった。
鳥？いやネズミ？
まさか！？
あまり気味が悪くなったのでそうそうに退散
その後コンピュターで糞の検索をしてみた結果、どうやらネズミだ！
それも子ネズミが生まれて騒いでいるのかもしれない。
こわくてとても外には出られない。
どうしたものか　考えた。
ひとまず事務の女性につげると　掃除をしてくれながらあちらこちらガンガンたたいている。
「ここかもしれませんね？」
勇気のある彼女は、もっぱら探索している。
私は・・・襲われるのではないかとへっぴり腰
「こわいわよ！」とガラスの窓越しに弱気で声をかける。
「人間のほうが強いですよ！」
「・・・・」
でも　こわい！
だって窮鼠猫を噛むなんて言葉があるじゃない・・
そしてあの忌まわしい出来事を思い出した。
3年前　姿は見なかったが自宅の天井裏を歩くネズミがいた。
その時退治に使ったいろんなものを思い浮かべた。

昔からのネズミ捕り
殺鼠剤
粘着テープ
ネズミの嫌いな音を発する機械

結局　なにが効いたのかいなくなった。
ネズミのためにあれこれ味付けした毒ダンゴかしら？
それとも騒動の最中にきた犬のくうのおかげかしら？
あぁー　いやだ！
また　しばらくネズミにつきあわなければいけない。

しかしよほどネズミに縁があるようだ。

どなたか欲しい方に生まれた子ネズミさしあげます。



　　木製パレット屋のつぶやき