相変わらず暑い日の午後3時
一番端のイスに案内されて そこには、すでに手術道具が並べられていた。
「では、はじめましょう」で
顔には、口の周りが開いた布がかぶせられた。
「麻酔をしていきますよ」
ここまでは、なんだか実感がなくてリラックスしていました。
これが 何度も麻酔注射が刺さるうちに心臓がドキドキとしてきて脱力感まででてきた。
うぅ~む 死ぬ時は、さしずめこんなふうになって
あっ!あっ!苦しいで終わりになるのだろうか。
それは、まずいと思い麻酔の中止を申し出ました。
ついでにきれぎれの息で
「先生 何故苦しいのでしょうか?」と聞いてみた。
「この麻酔薬は、アドレナリンが大量にでますからね!でないのにしましょう」
少し休んだ後 続行してアドレナリンがでない麻酔薬に変更
これは、たしかになんともない。
はじめからそれにすればよかったのに・・
もしや 効き目がいまいちの麻酔なのだろうか?
麻酔なしで体を傷つけた時 出血量が違うときいたことがあります。
それゆえ 麻酔はきちんと効いてほしいものだ。
麻酔がすんで5分おいて 手術は、はじまった。
歯茎を切開しているような音がして
次は、ガリガリと骨に穴を開けている音。
これは、脳天に響いて こわい。
そうだ こわいんだから こわいって思ってもいいんだ!
こわいよぅ~どうしよう
そうだ こんな時は、お経お経
なんのお経にしようかしら?と思う。
穴を開けているときに ズキッと痛みが走った。
骨は痛くないはずなのに・・
これは、申告しなければと 左手を挙げる。
そのせいか そこは、少し浅くなったようだ。
じつは、麻酔がきれだしていた。
ネジをぐるぐるまわしているような雰囲気でしたので
もうがまんをすることにしました。
早く早くと心で思う。
「もう終わりましたので縫っていきますね」
糸が肉を通る感覚などがリアルにわかる。
少しでも痛いなどと思うと 血が多くでるような気がして
そう歌をうたうといいかも
~うさぎおいし かのやま~
なんで この歌になるの!?なんて思っているうちに
終わりました。
終わったと思ったら 涙がでてきた。
それなのに ふらふらの私を起こして
レントゲンを撮るというのです。
全体を撮った後、患部に何か入れられて
なんだか抵抗力というものが何もなくなっていました。
人は、簡単に病人になれるんだなって笑ってしまう。
まあ レントゲン写真は、たしかにボトルが入っているのが見えて
へぇ~と無責任にながめてはいた。
このあたりで 自分が自分に思えなくなっているのだ。
最後の説明は、
腫れたり 顔が青くなったりすることもありますが
時がたてばなおりますだった。
出血もあまり止まらないようであれば ガーゼを噛むようにいわれました。
(術中 出血が多かったようだ)
終了時間午後4時20分
出血は、なかなか止まらなかった しかし そのまま放置
腫れは、目にみえて腫れた しかし 皺がのびたし若返ったようだ(翌日から)
耳の後ろが痛むが リンパがはれているのだろうと放置
食べ物は、飲みものしか欲しくないので 体のいうままに・・
たった一日で1.5キロも落ちた。
次の日から普通に生活しているのだが どのぐらいで回復するのか楽しみです。
木製パレット屋のつぶやき