活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

ムバラク失脚後の政局の行方

2011-02-15 22:38:00 | Weblog
ムバラク独裁政権が倒れたあと、エジプト軍が全権を受け継いだ。軍は混乱を避けるため、あくまでも一時的な措置であること国民向けメッセージを出し、昨日14日議会の解散も発表した。

米オバマ政権は中東政策で、長年協力してきたムバラクを失った痛手は大きい。一時的にあるにせよ、軍政が敷かれることで、内心は不安で落ち着かない日々を送ることとなる。

軍が民主化を求める国民の要求に耳を傾けることになれば、親米路線を見直すことが考えられる。また、軍がアラブの嫌われ者イスラエルとの友好関係を壊さないよう、今後も関係を維持する方針を示したが、果たして国民は納得するだろうか。

ムバラクがイスラム組織を秘密警察を利用し、弾圧を繰り返してきたからである。このようにテロ対策には、全面的に米国に協力をしてきたが、国民は懐疑的である。

ムバラク路線が崩壊したというのに、軍が進める政策は、国民の願いとは裏腹のように思われる。国民が求める「脱アメリカ」が、真のエジプト独立の絶対条件であること、軍が理解しているかもはなはだ疑問である。

ならず者国家アメリカに隷属したら、近隣諸国を敵に回すことになる。中東和平を達成するためにも「反米」路線が望ましい。これによりイスラエルも大打撃を受けることになる。戦争好き国家を地球上から排除するためにも、今後の政局から目が離せない。


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