活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

財界首脳、消費税使途に不当介入

2010-07-07 20:34:41 | Weblog
経団連米倉会長と同友会桜井代表が、消費増税後の使用目的について、「社会保障に使うべきだ」と述べた。余計なお世話であり政治への不当な介入である。

両経済団体は雇用について、非正社員に置き換えるよう傘下企業を指導した。賃金抑制のため、低賃金労働者を必要としたからだ。

その指導が行き届いてのことか、今、雇用される人たちのほとんどが非正規雇用である。採用されても国保料も年金保険料も自腹の人が多い。会社が折半しなくていいからだ。仮に折半に応じたとしても、賃金が安いから僅かで済む。雇用については、企業としての最低限の責任をかなぐり捨てた。

このことは国保・ 年金保険料の収入悪化を招き、すでに破綻寸前に追い込まれていること周知のとおりだ。この崩壊現象は財界が主導したものである。

国民生活の根幹である社会保障制度を崩壊させた首謀者たちが、消費増税分を「社会保障に回せ」と声高に主張していることは、腹立たしいかぎりである。

消費税は導入以来、大企業減税の「穴埋め」に使われてしまった。国民の税金で減税の恩恵を受けた大企業が、こんどは社会保険料逃れし、社会保障制度そのものを壊して国民に報いる。こんなバカな話があるだろうか。

「恩を仇で返す」無責任で悪意に満ちた財界トップたちである。消費税の使い道まで、あれこれ注文つけられるいわれはない。