サイテー経営者に高額報酬の非常識

日産自動車社長やソニーＣＥＯが、８億円超の年収を手にしていたことが報道された。

彼らが就任したとき、真っ先に手掛けたことは、従業員らに対するリストラであった。大量の解雇者の中には、社宅や寮を追い出され、ホームレスに転落した人たちも数知れない。

大企業の立場を利用して、中小企業への締め付けも行った。すべて自社の利益を追求するための手段であった。

無慈悲で強欲な経営者たちである。多くの犠牲が払われていることに高額報酬を悪びれずに、当然だと思っている厚顔ぶりには呆れるばかりである。悪行を働いて社会に貢献しない「人」といえよう。

今後も強欲経営者たちの下、従業員や下請け企業は都合よく使われ、都合よく捨てられる調整弁にしか過ぎなくなることが心配される。

もし、高額報酬の開示がなかったら社会の目を盗み、「やりたい放題」を許したことだろう。もらい過ぎを恥じない経営者が増えたが、その大部分は労働の規制緩和を悪用し、非正社員を増やし、賃金を減らした効果によるものである。

報酬額を決める算定方法もあいまいにして、役員らが「お手盛り」することは不当である。さらに社会への貢献度も試される。ニッサンもソニーも以上を勘案すれば、常識外れな高額報酬と言わなければならない。