牧志の路地の飲み屋は点在している。点在した飲み屋を抱えた路地が牧志のなかを錯綜している。だから闇夜のなかに点在する赤い提灯を渡り歩くようにニコンを抱えて徘徊する。何回も訪れているのに、不思議とこの市場界隈の飲み屋には行かない。多分一人で飲んでもつまらんだろう、というので私は夜遅く行きつけのスナックにゆくのだが・・・。
那覇の夜は、仕事でも持ち込まない限り私には退屈すぎる。食べに行くか飲みに行くかぐらいの選択肢しかない。多分沖縄へのツーリストは、みんな同じ経験をするだろう。夜で退屈しないのはカップルぐらいだろうか。
かって多忙な仕事の合間にブセナテラスを視察した。屋台のバーで女同士で沖縄に来ても退屈なばかりだよねーという顔を沢山見かけた。やはりここはカップルでくるところだろうけど、カップルでいったって時間をもてあますよ。
沖縄ほどプロモーションしやすいところはない。心地よいホテルと青い海の写真を載せておけば、いくらでも旅のストーリーが創作できる。しかし一人旅では、そうはゆかない。
私も翌日ダイビングだと、朝が早いから夜は早く寝てしまうことが多い。それでも寝付かれないときがある。そういうときは、タクシーをかってオールナイトの映画でも行きたい気分だが、那覇でオールナイトは聞かない。
だから例えば毎夜常設の劇場巡りをするとか。ラスベガスではエンターテイメントを創作しているんだよね。だから毎日演目の違うショーを楽しめるんだけど。あるいは三線を覚えようといった具合に地元コミュニティとの関わりを持たないと、那覇の夜はとても退屈である。退屈だから、那覇に住もうなんて考える気分はさらさらない。
その退屈さを満たすところに観光産業があるのだが、日本でそんな気が利いたことはしない。最初からソフト欠落のリゾートばかりだしホテルをつくってお終いである。
あるいは、じっくり念願の本を読みふけることはできるだろう。やがて夜半に及び、そのまま本を抱えて寝てしまう。それは幸せな時間かもしれないが私は文化系ではないからね。
あるいは、瀟洒な喫茶店にしけ込んでiPadでコミュニケーション。しかし話し相手はみんな本土の人間ばかりだったりしてあまり意味がない。それに夜遅くまで開いている瀟洒な喫茶店が那覇にはない。そもそも喫茶店自体が沖縄は少ないのではないか。
そんなふうに考えてゆくと、那覇の夜は仲間でも誘って飲みに行くとか、行きつけのスナックをつくるとかしないと、とても退屈だ。
だから私は、ニコンを抱えて夜の街を徘徊をしている。そのほうが少し運動になって、歩き疲れてホテルに戻るとバタッと熟睡できるから。
そんな風に限られたところばかりだけど沖縄の画像もつきてきた。お気に入り画像はすでに過去ログに入ってしまった。さてアップできる画像がなくなると寂しい。ついでにブログもしばらく冬休みにするかなぁーと思案しつつ画像のストックを探している。
沖縄県牧志市場
NikonF3+MD4,AiAF Nikkor50mm/f1.4,FUJI COLOR PRO400