京料理 道楽のブログ

道楽の新着情報や、日常のちょっとした一言を書き込んでいきます。

《鰹》

2011-06-21 | Weblog
鰹は堅い鱗の部分をすきとって水洗いしたら、吊り下げて暫く血抜きをします。おろす前に背びれの脇から包丁を入れて先に背びれを外して、五枚に節おろしにします。

皮を引いて刺身にしたら、芥子を醤油に溶かしてつけるより、切り身に芥子をつけてからちょこっとお醤油に浸して食べるのがええですね。
たたきは皮を下に串を打って、藁を燃やして皮を炙り、そぎ造りにしてから葱や生姜をのせて包丁の腹で叩きます。鰹節をきかしてスダチを絞った土佐酢で食べるのがええでしょう。

鰹は、やっぱり腹身の方が脂がのっておいしいし、けして上品とはゆわれへんけど、野趣あふれる味わいです。鰹の身は空気に触れると直ぐに色が変わってしまうんで、食べる分だけ切って、余った身は、ゆがいて風干しにして生節にしといたらええですね。

生節はお酒をふってからサッと蒸して生姜醤油、焼き豆腐と炊き合わせたり、煮麺や生節ごはんなどにしていただきましょう。

《父の日》

2011-06-19 | Weblog
今日お昼に、御尊父さまと御家族とお越しの若者がいらっしゃいました。

なけなしの貯金をはたいて招待したんだろうなぁという感じで、今の若者も、親想いで捨てたもんやないなぁと感心致し、嬉しい気持ちになりました。

父の日に京料理のプレゼントなんて、かなりお洒落で素敵やと思います。

《真味倶楽部》

2011-06-18 | Weblog
本日は6月の真味倶楽部開催日です。

◇座付「ぐじとゆばの蒸し物」◇前菜「鯖寿司 車海老 平貝 鮑 燻し鮭 鴨 百合根 南瓜 イチヂク 空豆 アスパラ おくら 桂瓜 唐墨」◇造り「鰹の焼き霜と湯引き」◇椀盛「鱧 ジュンサイ」◇焼物「鮎」◇強肴「芋茎葛引き」◇小吸物「焼き茄子」◇香の物「胡瓜 小蕪」◇御飯「鰻飯」◇水物「マスクメロン マンゴー スイカ」◇御菓子「甘藷葡萄酒茶巾」◇薄茶

器は、河井寛次郎、北大路魯山人、永楽焼きなどを主に用いました。

花は石井康治の吹き硝子大鉢に、数種の紫陽花を入れ、掛け物は大龍和尚の一行に致しました。

お喜びいただきまして、大変幸せに思います。

《GALLERY ひたむき》

2011-06-17 | Weblog
本日は、「GALLERY ひたむき」へ行ってきました。

「和のごはんもん」の撮影で用いた作家さんの器が展示される中、本書の写真が飾られ、所々に「和のごはんもん」が置いてありました。

「私にもできる京料理」や「楽に盛る・永楽に盛る」「京料理七拾弐候」なども置いていただいて、大変有り難く存じ上げます。

店内には、全国の工芸作家の選りすぐりの作品が紹介されており、いずれもスカッとしたセンスのええもんばかりで、本日はちょっと大きめの伊賀焼の土鍋が、大層気に入ったんで、いただいて帰りました。

直向(ひたむき)は、そんなに大きなスペースではございませんけど、次から次へと訪れる人が絶えることのない、超人気ギャラリーです。

《GALLERY ひたむき》

2011-06-16 | Weblog
只今、「GALLERY ひたむき」さんにて、「和のごはんもん」で用いた器の作家さんによる展示会を開催しております。

ステキな器がたんとございますんで、ぜひとも一度お運び下さいませ。

6月18日(土)には、道楽謹製の「鯖寿司」「いなり寿司」の販売(予約制)もございます。

★住所 京都市 中京区 上本能寺前町 471 サンベルジュ御池 【GALLERY ひたむき】

★℡ 075-221-8507

★営業時間 10:30~19:00

★定休日 火曜日

《火の鳥》

2011-06-15 | Weblog
先だって、火の鳥 全13話をCSで見ました。

人類が自らの手に負えぬものを創り出すということは、如何なることなのか。

人類がこれまで歩んできた道、人類がこれから先、歩んでいくべき道の方向とは。

数十年前の作品ですけど、現在みても深く考えさせられる秀作で、むしろ今みるべき作品やと思います。

手塚治虫先生の突き抜けた才能、先見性、世界観に改めて感心し、ただただ敬意を表するばかりです。

テーマの「永遠の命」とは何を意味するのか、導き出す答えは人それぞれなんでしょう。

2011-06-14 20:29:13

2011-06-14 | Weblog
ぼくが子供の時分に、先代がおみやげによお持って帰ってくれはるもんは、「松風の端っこ」「丁稚羊羹」「望月」なんかのお菓子が多かったです。

この歳になって、時折いただきますと、飾り気のない素朴な味わいに、「ほんまにおいしいもんやなぁ」としみじみ感じます。

あんまり凝った複雑なおいしさよりも、かざりけのない純朴なおいしさのほうが、時が経ても飽くこともあらへんし、深く極めた味わいに思えてなりません。

《籠花入》

2011-06-13 | Weblog
風炉の季節は、置籠や籠掛花入や釣籠など涼しげな籠の花入をよお用います。

本日の料理教室では、鮎籠に露草と昼顔を入れ、紫陽花の画賛を掛けました。

このところ青雲の間(大広間)の御予約が続けており、本日の料理教室・茶菓サロンは、侘屋の久世の間での開催となりました。

どちらも皆様大変お喜びいただき、とても嬉しく存じ、感謝申し上げます。

《料理教室》

2011-06-13 | Weblog
今日は、水無月 前編の料理教室開催日です。

「だしのひき方」「蛸とたたき陸蓮根」「焼き茄子とジュンサイの赤出汁」「活鮎塩焼」「青唐辛子炒煮」「鰻の茶碗蒸し」「たぬきうどん」

茶菓サロンは「生八つ橋」「葡萄酒煮甘藷茶巾」「焙じ茶あんみつ」「粒あんの炊き方」です。

御愛顧賜りました【道楽茶菓サロン】は、早いもんで今回で丸一年となり、1クールが終了致しました。
ご参加いただきましたお方には、心より厚く御礼申し上げます。
次回は、御要望により、来年一月より開催する予定でございます。

《京ごよみのくらし》

2011-06-13 | Weblog
先代の直治郎は、京のくらしが板についた人で、毎月の始まりには必ず「にしんこぶ」を食べ、伏見稲荷さんへお詣りに行ったはりました。

八の付く日には「あらめ」、月半ばには「棒鱈と里芋」、月末には「きらず」を炊かはりました。

廿壱日には弘法さんへお詣りして、笹屋伊織さんの「どら焼」をいただき、廿伍日には天神さんへ足を運んで「長五郎餅」を買おて帰らはりました。

鮎の解禁後には、必ず炭火で塩焼きにして食べ、六月晦日は茅輪をくぐって「水無月」をいただき、祇園祭の七月は、鱧をあれこれと料理てせんど食べたはりました。

花暦に合わせてそれぞれの名所を巡って花を愛で、京の主な行事には、できるだけ出向かはりました。

お正月から大晦日まで、京で受け継がれてきた慣わしや行事、季節の移ろいともに我が暮らしがある。そんな生活を当たり前のこととして、日々楽しみながら営んだはりました。