書道家Syuunの忘れ物

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朝日社説を斬る・情報無知?の「潜水艦事故報道」 は?

2007-02-17 22:50:01 | 新聞社説・正論・主張を読み解く

朝日新聞社説は、「防衛秘密捜査 知る権利が危うい」と題して、最終的に

「公海上で起きた中国潜水艦の事故がそれほど重大な秘密なのだろうか。」
「米軍からの情報が含まれていたとしても、その記事だけで米軍の探知能力や行動が分かってしまうというものではあるまい。」
「むしろ、中国の潜水艦の動きや事故を知るのは国民にとって重要なことだろう。」

と事実上朝日理論に結びつけている。

朝日新聞はなぜ「インテリジェンス」ということの意味が分かっていないのか不思議だ。
‥‥‥
と思うよりも「どこかの国の手先」と思うと納得が行く。
ここで問題とされているのは、「米国からの情報」でこれは、相手の潜水艦に対する察知能力である。

昔からミスを指摘されれば改善されることは、トヨタの「改善」で明らかだ。
だから察知が特定できれば、この部分の改善を目指すというのは常識だ。

そして、更に問題なのはその潜水艦の改善が、昨年に起きた米国の空母が中国の原子力潜水艦に追尾され、魚雷発射射程内に入られたという重大な事件に繋がっている可能性もなきにしもあらずなのだ。

今や魚雷発射射程内で魚雷を発射されたら、水上艦艇で避けることはほとんど出来ない。‥‥これは、フォークランド戦争でイギリス海軍、原潜コンカラー」(HMS Conqueror)が、アルゼンチン海軍巡洋艦ヘネラル・ベルグラノ(ARA General Belgrano)」 を魚雷攻撃により撃沈したことを見れば分かる。
そして、その結果アルゼンチン海軍は潜水艦を含めてほとんど港を出撃できずに港に封鎖された。
則ち、潜水艦に対する察知能力の可否は、空母の事実上の行動制限になるのだ。
そして、それは台湾海峡‥‥波嵩しとなって、中国が台湾侵攻のとき米国は手をこまねく事態も考えられるからだ。

又情報を知っているということを隠すことが重要だった一例は、第二次大戦でチャーチル首相に見られる。
バトル・オブ・ブリテンの時点において英国はドイツの暗号解読に成功していた。
従い、ドイツの爆撃機が向かうところに有効に戦闘機を配備できた。
ところが、ある都市が爆撃を受けると分かった場面があった。ところがChurchillは情報を守るためにあえて警告はせず多大に犠牲がでた。

以上の例からも分かるとおり、相手に分かると言うことは、重要な情報なのだ。

同じようにノー天気な論説は、毎日社説だろう。
「中国の潜水艦事故に関する読売新聞の報道が米国と日本の安全保障に対して、どれだけの実害を及ぼし、双方の国益を損なったことになるのだろうか。」
この点に関してピント外れであることは以上から明らかだろう。
又、「どれだけの実害を及ぼし、双方の国益を損なったことになるのだろうか」‥‥などの情報も又重要情報だから話すわけには行かないのである。

本当に、左翼メディアとと呼ばれている報道機関ほど防衛に無知なのか、知っていて無知を装っているのか全く疑問だ。

「しかし、外交や安全保障について報道機関が日々取材しているのは、政府の抱える秘密に迫ることだ。」
「自衛隊員は発表したもの以外は報道機関に何も話すな、ということになれば、取材は不可能になる。」
「それでは防衛問題について国民の知る権利に応えることができない。」
‥‥この部分は毎日社説も、日経社説など左翼論調は皆同じだが‥‥
防衛情報に関する限り、「自衛隊員は発表したもの以外は報道機関に何も話すな。」は世界の常識である。

日経も「報道の自由と「知る権利」に与える影響は大きい。」と書くがチャーチルに見るように知らされない「知らない権利」もあるのだ。


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