「京の夏模様」と言いながら、またまた、お寺で恐縮です。
こちらは、浄土宗総本山・知恩院。
「青蓮院門跡」の南側に位置します。開基(創立者)は法然上人。
残暑のきびしい日でしたが、少年たちが三門からつづく急な石段を
元気に駆け足で登っていました。
去年、法然上人800年大遠忌を迎えた知恩院は、御影堂(みえいどう)を
大修理することになり、今年はじめから、その作業が始まっていました。
御影堂は本尊の法然上人を祀る本堂で、寛永16年(1636)、
徳川家光によって再建されました。
国宝です。
大修理には8年の歳月がかかるそうです。
大晦日の「除夜の鐘」でおなじみの大鐘楼です。
梵鐘の重さは70t、高さ3.3m、外径2.8m、
同じ東山の方広寺、奈良の東大寺と並んで、日本三大梵鐘の一つといわれています。
国の重要文化財です。
静かな木立の中にひっそりと立つ大鐘楼を見ていると、しばし、
京都の暑さも忘れさせてくれます。
ただ、セミの声だけはやかましく、一瞬、われに返ると、熱中症の心配が頭をよぎりました。
(「京」の夏模様、終わり)