本堂先生の最終講義後、新千歳空港へ向かう。夕方のフライトに搭乗予定であったが、遅延のため出発が1時間40分遅れるとのこと。仕方ないので、空港でデスクワーク。と言うよりも、ブログのエントリー「H-O-N-D-O-H」をアップしようと、写真の加工処理作業(ぼかし)を始める。
ふと、最終講義で紹介された、本堂先生の学部卒業後民間企業でのご経験談、そして、大学院進学の理由等を思い出していると、一通のメールが届く。Aさんからだ。彼女は、私が北大に赴任する前の大学で担任したクラスの学生。
大学の担任教員は、入学直後から学部卒業まで、学生のよろず相談係だ。教員にとっては、いろんな学生と密に接しながら、彼らの成長していく姿を感じ取れる。その分、責任も重いのだが。
さて、Aさんなのだが、この3月に博士の学位を取得し、めでたく修了とのこと。そして、新年度からは博士研究員。彼女の学部時代のことを改めて思い出すと、何だか我が身のことのように嬉しく思う。
彼女からのメールには、こんなことが記されている。
「今、私がこうして研究の道を歩いて行けるのは、大学時代に生命科学の面白さ・物事の捉え方や実験の楽しさを教えて下さった先生方のおかげと思っております。また、4年間、南大沢で仲間たちと過ごした思い出は生涯私の宝物であり、都立大での日々は私の原動力です。」
つくづく大学の教員になって、良かったと思う。札幌の地でも、日々大学院生の皆さんと接しながら、常に自問自答し続けている、「大学教員としての責任を十分果たしているだろうか」と。
彼女のメールには、こんな言葉でしめられている。
「学位論文を、もしご迷惑でなければ、先生の研究室にお送りさせて頂きたいと存じますが、よろしいでしょうか。それでは、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。」
立派に成長したAさん。是非、学位論文をお送りください。
このところ多くの方から、ブログを更新していませんね、と言われております。それなりの理由があったのですが、また、少しずつ、「低温研便り」を綴っていきたいと思います。そして、改めて思うことは、卒業生からの便りが、私の原動力になっているのだと。
最後に、Aさん、学位取得を心よりお祝い申し上げます。ますますのご研究の発展をお祈りしております。機会がありましたら、札幌にもいらして下さいね。
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