第3744回などで燃料食い虫の飛行機から飛行船に変えるべきだと書きましたが、そんな流れの中、豪華クルーズ船のような考えの飛行船が考えられているようです。
ロンドン(CNN) 空に浮かぶホテル感覚の乗り物で、世界各地を自由自在にクルージング――。製品設計、開発コンサルティング企業のセイモアパウエル(本社・ロンドン)がこのほど、未来型の飛行船「エアクルーズ」の設計プランを発表した。
「航空機の狭く不便な空間で、長時間のストレスに耐える。そんな旅の形に疑問を投げ掛け、未来型のぜいたくを提案するのが、エアクルーズの構想だ」――同社の交通部門を率いるニック・タルボット氏は、こう言って胸を張った。「A地点からB地点まで素早く移動することよりも、ゆったりとした旅の経験自体を楽しみたいと考える人々に、きっと喜んでいただけることでしょう」
発表されたプランによれば、エアクルーズは高さ約265メートルの縦型飛行船。搭乗できるのは乗員20人、乗客100人までとし、広々とした空間にレストランやバー、ラウンジなどのスペースを設けている。
浮力には主に水素ガスを使い、必要な電力は燃料電池や太陽光発電でまかなう。大気汚染や騒音の心配がないのも、大きな特長だという。
エアクルーズの時速は100―150キロ。ロンドン・ニューヨーク間は37時間の旅となる。乗客はその間、都会の摩天楼や緑深い国立公園を眼下に眺めながら、優雅なホテルライフを楽しむことができる。
「豪華船でのクルージングを、空中に浮かべたようなもの。これからの時代は、そんな旅を味わう時間の余裕こそが一番のぜいたくになる」と、タルボット氏は力を込める。
ただ設計チームによると、現時点では製作に膨大なコストがかかるとみられ、実用化までにはしばらく時間がかかりそうだ。
お金持ちの道楽のような飛行船ですが、これでも現行の飛行機よりはずっと省エネなのですから、これからの飛行船時代への宣伝としての効果はあるかもしれません。
何年か後には世界の空はスピードを重視する一部の高運賃の飛行機と大部分の飛行船なんてことになってれば面白いですね。
しかし、飛行船なんてのも基本的には廃止すべきという考えも出てきているようです。第2273回で取り上げたトッテンさのように飛行機には乗らないという考え方です。
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「旅行に多大の時間を費やす理由は教育である、と主張する私の仲間が増えている。最初は正しい言い分のように聞こえることは認めるが、ついつい軽口をたたいて反論したくなる。ますますたくさんの人たちがますます楽々と世界中を旅して回っているのに、地球上の生命に影響を与える事態の深刻さに、なぜ、ますます無知蒙昧になりさがって行くのか、と」
ライト氏は、イギリスのトランジション・タウン運動の創設者であるロブ・ホプキンズ氏など著名な運動家たちと共に旅行麻薬を断ち、各自が設定した飛行禁止区域の中から活動している。対して、他の運動家たちは気候変動の意識を広めるために飛行移動は必要だと主張して飛ぶことを正当化する。この様な「正当飛行家」にはアル・ゴア氏や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のラジェンドラ・パチュアリ博士、そしてエイジ・オブ・ステューピッドのフラニー・アームストロング監督などがいる。彼らや気候変動の研究や政策決定や支援に関わっている他の人たちは口先だけだと批判されることがある。・・・以下略
本当ですね、海外旅行の経験がなければ人間形成にも影響があるような考えが体勢を占めていますが、果たして本当に必要なのでしょうか。
自慢じゃないが海外良好なんてしたことのない私はそれで特に何かが足らないと考えたこともありません。尤も、他人から見ればあの変わり者と思われている面はありそうです。
しかしながら、インターネットという便利な物が出来た今、大抵は無駄でしかない会議などはテレビ会議で済ませることが出来るのじゃないでしょうか。観光旅行だって、Google Earthなんて素晴らしいものがあるじゃないですか。結構楽しめますよ。
一番面白いのが、COP15のような温暖化対策の会議に世界中から飛行機を使って代表者が集まり、結局は何にも決めることが出来なかったなんてのは無駄なCO2を使った会議です。これほど、やってることと矛盾することは無さそうです。
連休などに一斉に海外良好に行く日本人家族をテレビがインタビューしていますが、そこに必ず出てくる子供たちを見ていると、あんな子供をつれて海外旅行することが本当に必要なのだろうかと疑問を感じます。
ひがみかな!