内容紹介
おめえの鏡は罪じゃあなく、人に残った人らしいところを映すんだ。人にとっていちばん大事な、あったかい心だ。
ある東北の村から日本橋の酒問屋に招かれた一人の少女・イオ。彼女は「人の罪を映す」という不思議な目を持っていた。荒れた生活を送っていた酒問屋の跡取り息子・央介は、彼女の目をみたことで激しい良心の呵責に襲われ、かつて自分が犯した罪を贖おうとする。やがて更生した央介とイオは、彼女の目を使って、江戸で起こる数々の事件を解決していくことに。しかし、イオの出生の秘密を知る侍が現れたことで、二人の運命は大きく動き始める……。
人にとって「罪」とは何か。そして「許し」とは何か。イオの不思議な能力の源泉に隠された秘密とは何か。そしてイオの過酷な運命を、央介は救うことができるのか。日本ファンタジーノベル大賞でデビューした著者が贈る、感動の時代小説。
読書備忘録
「おらにあるのは、睦月神さまから授かった鏡の力だけだ」
その睦月神のいるところ・・・
その睦月神のとは・・・草には根がある、しかし鉛毒にて・・・
ある東北の村ってそんなところだったの?
もぐらみたいだなと、ただの読者はついて行った。
おねま・・・このお神さまは眠ったきり、一度も目を覚まさない。
そっか、イオが・・・
睦月草が完全に息を吹き返したとき、イオもまた・・・
★★★★☆