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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

視点を変えてみろというけれど

2022年11月18日 20時34分29秒 | えいこう語る

▼視点を変えて物事を観察すれば、その実態がよく見えてくると言われている。人と変わった視点で見れるということは、人並み以上の経験や知識が豊富でなければ、できないと思っている。

▼だが年齢を重ねると、他人と変わった視点で見ていたことも固定化され、同じ角度でしか物事を判断できないということにも気付く。

▼冬が近づけば星座がきれいだ。布団に入る前に明日の天気と波の状態を見るため、外に出る習慣が私にはある。

▼子供の頃から星座は美しいと感じていた。だが星座の勉強しようと思わなかった。宇宙は広大過ぎて、手に負えないという気持ちが先行していたせいかもしれない。

▼でも夜空は好きだ。「宝石が無数に輝いているように見えるから」という、後期高齢者を目前にしても、子供の頃と考えは変わらない。

▼私が一番好きな星座は、一番大きい杓子型をした「北斗七星」だ。11月になると私の家の真正面の海上にくっきり現われる。その偉大な形は、宇宙に散らばるの宝石を全部すくってくれそうに見えるからだ。

▼近年地球温暖化で、世界各地で大規模な森林火災が発生しているが、それも海水を汲みあげて、一気に消火してくれそうに思うからだ。

▼その程度の見かたしか、北斗七星には感じていなかった。酒好きの私でも、この杓子でボージョレ―・ヌーボーを飲んでみたいなどとは思ったことはない。

▼星座については子供の頃から、全く思いは変わらない。大好きな北斗七星すら、調べてみようとも思わなかったのは、それは宇宙に魅了され、ブラックホールに吸い込まれるかもしれないという、恐れを感じていたからかもしれない。

▼50歳の時の12月、中学3年の同窓会を企画した。その数日前にM子さんが浄土世界へと旅立った。

▼Mさんの家は、親せきが少なかった。それは、広島県から両親が移住してきたようだと聞いていた。私は葬儀に出席できなかったが、弔辞を書いて葬儀委員長に渡した。

▼弔辞を書く前日外に出たら、12月の空気の澄んだ夜空に北斗七星が、でっかくくっきり浮かんでいた。

▼Mさんは勉強もできて体格もよく、笑顔が印象的だった。そんなMさんがなんだか北斗七星に思えた。

▼「12月の故郷の夜空に北斗七星が現れると、あなたのことを思い出すでしょう」という内容を書いた。

▼同窓会当日、Mさんの姉が会場に来て「皆さんで飲んでください」とウイスキーを届けていただいた。

▼亡くなってから24年目。今やMさんの顔も記憶がうすれてしまった。だが、来月がMさんが旅立った月だということは、はっきり記憶している。

▼先日北斗七星を眺めていて、ふとこんなことに気付いた。この季節の北斗七星は杓子が立っている状態だ。突然「タツノオトシゴ」に似ていると思った。

▼そう思うと、なんだか北斗七星のイメージが変化してきそうな気がする。「魚座」という星もある。

▼そうであれば「タツノオトシゴ」もいてもいい。夜空だと思っていたが、実は「夜海」なのかもしれない。

▼江戸時代には北海道のことを「北斗」と呼んでいたこともある。これだけの要素が加わると、北斗七星のイメージが変わるかもしれない。そしてますます好きになりそうに思える。

▼「北斗七星」が70年ほど経って「タツノオトシゴ」に見えた。この視点の変化が果たして良い結果になるのか、ちょっぴり楽しみな11月の「夜海」だ。

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