▼旧統一教会は名前を変更していたが、内容はほとんど変わらないので、私は今後も統一教会と呼ぶことにする。この教会、以前「合同結婚」や「霊感商法」などで、大きく世間を騒がせた。
▼その協会に故安倍晋三が深くかかわっていたことが、今回の射殺事件につながったというのは間違いない。
▼統一教会とは、晋三の祖父岸信介からの付き合いだという。そこには選挙時の応援態勢にあるようだ。最近の選挙の低投票率は、組織票が大きい自民党に有利となっている。
▼そこに統一教会と自民党の深いつながりができる。統一教会の有権者は8万3千人ほどだ
。参議院の比例代表選挙で、政党が1議席を占めるのに100万票程度が必要になる。
▼しかし個人名が記された票の数によって当選が決まる。自民党の場合いは当選に必要な票は12万票程度となる。そこで統一教会の票が大きく左右することになるという。・・・美晴充希の「旧統一協会の組織票分布の推定」より。
▼こんな仕組みで統一教会と自民党は、抜き差しならぬ関係を保つ。だが、自民党だけではない、自民に与している公明党も同じだ。創価学会信者が比例は「公明党」、候補者名は「00さん」とお願いに来るからだ。もちろん他の党もだ。
▼創価学会と一心同体の公明党。その公明党と長く一緒に暮らしていたのが自民党だ。にも関わらず自民党は統一教会ともねんごろになり、二股をかけて、政権を維持していたのだ。
▼憲法第20条第3項は、いわゆる「政教分離」だ。しかし自民党は、公明党と長く一緒に暮らしていたために「政教分離違反」を犯していることに麻痺していたのだ。
▼さらに自民党議員は大挙して靖国神社の参拝を続けている。自民党は「憲法第20条第3項」は、既に削除しているのだ。もちろん「第9条」もだが。
▼そんな憲法無視の筆頭が安倍元総理だった。そうであれば当然子分たちも右ならへだ。晋三の射殺事件で、自民党の憲法無視に少しは歯止めがかかるのではと期待したが?、穏健派とみられる、キシダ総理は「国葬」という禁じ手を打ってきた。
▼国葬扱いで「憲法無視」の流れを加速しようという魂胆に違いない。だが、国葬には国民も反対を示している。
▼元総理の非業の死に対し、弔意を示すのはやぶさかではないが、国葬に値する人物ではないと判断しているからだ。
▼安倍晋三という人物、祖父の元総理岸信介の政治手法を踏襲する意気込みを示していた。晋三は戦後生まれで、もちろん戦後民主主義の教育を受けている。
▼だがその政治思想の根底には、祖父の政治手腕を見本としていた。つまり、晋三の価値判断は、戦前と戦後が同居していたのだ。
▼このあいまいさが「憲法解釈」を混乱させていたに違いない。自民党の党是は、米国が作成した日本国憲法を改正する「自主憲法の制定」にあった。
▼自民党政治家としての晋三の目標は「憲法改正」一点だった。自衛隊を軍隊にしたいという一心が、自分勝手な「憲法解釈」を生んだ。
▼そこには、米国からの押しつけ憲法を廃止し、独自の憲法を作成しようという考えだ。野党失墜の自民党独裁体制は、国民の支持を徐々に「憲法改正」へと引き付ける。
▼そんな自民党の基盤を強固にするため、公明党や統一教会まで、無節操な付き合いに発展したに違いない。その結果として、今回の射殺事件につながったというのは、的外れではないようだ。
▼近年、民主主義の劣化が指摘されている。もちろん戦後生まれの私たちに向けられたものとして受け止めている。
▼その象徴的存在が、内閣総理大臣安倍晋三だった。彼の死は戦後民主主義の劣化を、国民が深く反省すべき問題を提起したように思う。
▼しかし、キシダ総理は「国葬」を通じ、安倍政治の踏襲を国内に再認識させようとしている
。そこには統一教会とのつながりが、自民党ばかりではなく野党にも浸透していたからだ。
▼「国葬」という大イベントを通し、国民に安倍晋三の悲願である【憲法改正】へ向けての大きなステップにしようとする、キシダ総理の大博打だ。
▼国葬後の衆議院解散で「統一教会の禊(みそぎ)」を行い、キシダ政権の強化を図ろうという、意図も見えてくる。キシダ総理の「一か八かの勝負」が「国葬」に含まれているような気がする。
▼ブログがくどくなっているのを感じている。安倍晋三の死は、戦後民主主義の劣化からの脱出としてとらえていきたい。
▼安倍晋三の死を無駄にしないためには、国葬を機に「真の日本民主主義」の出発点としてとらえていくのが、大事ではないかとも考えている。
▼今朝は気分爽快の青空だ。こんな「日本の青空」が続くようにと願っている。
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