夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

なんのために教えるのか

2015-06-05 21:53:39 | 教育
島根大学で行われた研修、
授業デザインワークショップ~「なんのために教えるのか」
学生に伝える授業デザインを考える~
に、新任教員は参加するよう言われ、同僚のA先生・S先生とともに出張してきた。

中国地方は梅雨入りしたばかりだが、昨日は朝から好天に恵まれた。島根大学・松江キャンパスは、木々の鮮やかな緑がまぶしく、行き交う学生たちの姿が輝いて見える。


研修は午前中に自己紹介とグループワークの後で、グループ毎にプレゼンテーション。
昼休みに、立食形式で、出席者同士の意見交換会。
今回は、われわれ新任教員の他は、開催校・島根大学の先生方が多く、「しまねっこ」や、先日、鳥取駅前にオープンしたスタバの話など、鳥取・島根のご当地ネタでずいぶん盛り上がった。

午後は、前半に〈学生に伝わる授業〉について、実例と学習理論の講座。
後半は、授業計画の作り直し(個人ワーク)とその発表。
前半の、特に「スキット」と呼ばれる寸劇を取り入れた、体験型講座が有意義であった。

講師の方が研修室で、実際に学生6人(まじめ担当3・ふまじめ担当3)と共に、講義形式の授業のスキットを行い、教師がレジュメを読み上げるだけのような授業をした場合、学生はどんな態度で受講するか、またその態度の裏には、学生のどのような意識や考えがあるのかが、実演とその後の質疑応答により深く理解でき、とても興味深かった。

また、後半の、授業計画の作り直し作業を通じて、国語教育の持つ重要性を再認識した。
今の勤務校では、学生に国語への苦手意識を持っている者が多い。しかし将来、社会に出て働く若者にとっては、日本語を用いて正確に物事を考え、読み書き話し聞く力、そして自ら学び自ら考える力を身につけることが、何よりも大切なのではないだろうか。今後も、学生にそうした力が育つよう、サポートしていきたいと思った。

会場の島根大学には、前任校で私の教えた生徒が四人在学中なので、もしかしたらどこかで会うかも、とひそかに期待していたが、実際には研修で一日拘束され、構内を歩いて回るような余裕もなかった。
教え子たちよ、元気でいるか、と思いつつ、松江を後にした。

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