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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

プチな流行りもの。

2008-11-17 23:11:34 | おまつり
 申し訳ありません、歩きながらのパチリでございましたので、
 画像が思いっ切りブレブレになってしまいました……。

「むぽぽッ、ネーさ、おまつりィでスねッ♪」

 そうですよ、テディちゃ。
 本日11月17日は、『二の酉』なんです。
 はいっ、こちらが今季の綿菓子屋さんの流行ですよ~♪

「むッ! 『とーます』くんがァいるゥ!」

 29日の『三の酉』では新顔キャラさんが登場するのでしょうか?
 それとも、このまま?
 ちょっと楽しみで~す♪

「くまがァ、ふえまスようにッ!」

~ 奇譚匠の闇ものがたり ~

2008-11-17 13:37:06 | ブックス
 東京は多摩地方から、こんにちは、ネーさです。
 本日も……あらっ?
 どうしたの、テディちゃ? なんだか腰が引けてるわよ?

「こ、こんにちわゥ、な、なんでもないィでスゥ~」

 そうなの?
 では、参りましょうか、本日は、こちらの一冊を、どうぞ~!


 
           ―― 小川未明集 幽霊船 ――


 
 著者は小川未明さん、’08年8月に発行されました。
 『文豪怪談傑作選』と銘打たれたシリーズの、
 9番目に刊行された作品です。

「あうゥッ!
 か、かいィだんッ!」

 先日ご紹介しました絵本『ビロードのうさぎ』の画家、
 酒井駒子さんによって絵本化された『赤い蝋燭と人魚』を、
 テディちゃ、憶えていますか?
 ずっと以前に御紹介したんですけど。

「あうゥ~、な、なんとなくゥ~」

 いとけない人魚の姿に涙を誘われた絵本とは異なり、
 この文庫版の御本には挿絵の類は一切ありません。
 それでも、小川未明さんが紡ぐ物語は
 不思議なほどヴィジュアルに、
 読み手に『想い描く』ことを強いてゆきます。

 一場の音楽のような『金の輪』、
 どこか古典が香る『稚子ヶ淵』、
 白日夢にも似た表題作『幽霊船(ゆうれいぶね)』、
 そして、巻を通じて他を圧倒する不朽の名作
 『赤い蝋燭と人魚』――

 明るい陽の光も、
 気付けば昏く。
 ゆるやかな春の風も、
 いつのまにか氷の烈風と化すかのような、
 怖い、おそろしい物語ばかり。

「ひィッ、こ、こわいィッ!
 すぷらッたァ、いやでスゥ~!」

 いえいえ、これは、現代的な、やわな恐怖モノとは異質の怖さ。
 透徹し、
 人の手ではいかんともしがたい《なにか》を前にして、
 読む者は戦慄するのです。

 泉鏡花さんが大好き!という御方、
 漱石さんの『夢十夜』は座右の書!という御方に、お奨めです!
 童話だけではない未明さんの
 怪談の枠にとどまらない『怪談』を、ぜひ!

「うううゥッ、やぱりィ、こわいおはなしはァ、こわいィ~ッ!」