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なちゅらる Hi !

かっぱの心をうるおす、山・川・岩・海などの小さな自然。主に北海道の話。

ポントナシベツ直登沢 芦別岳1726m

2009-08-07 | 沢登り
仲間内の集中山行ということで、芦別山塊。
沢で行くとしたら、ポントナシベツか、ということで、本流を登ったことのある2人と、半面山から本流を下り、直登沢を遡行するという計画を立てた。以下、簡単に記録。


7月31日11:45  太陽の里キャンプ場発。
快晴。気温28℃。雨続きの中のよい天気。この日は半面山にテントを張るので、全荷。水2,5Lに加え、ビールも2L以上。重い。
15:45  半面山C着。

3人なのにデポするからと、エスパース。晩御飯は中華風どんぶり。つまみの野沢菜とチーズに、明るい中、どんどん酔う。

8月1日(土)
4:00  半面山C発。すぐに、コルに着き、下り始める。軽い藪こぎで本流の流れに出る。途中、斜面に鹿が3頭。


4:30  1270m付近から、雪渓が現れ始める。狭い函。チムニーっぽく下る。少し下って、7mほどの滝を懸垂。支点は、落ち口に引っかかっている流木。右岸の高巻を1回。5mほどの滝を、右岸からクライムダウン。10mの滝。左岸を軽く巻く。
5:40 1170m二股手前。
30mの滝。右岸の樹林に入り込み、立ち木からダブルで懸垂。その次は、7mの滝。右岸の樹林から懸垂。


6:30  直登沢手前の滝連続部分。ここは、圧巻!くねくねした函地形。周囲は、100m以上の垂直な壁。暗さ、雪渓による冷気、滝の音、どれもこれも険悪さをかもし出す。最初の滝を下りた所に、30mの雪渓の塔がある。そこに懸垂。

雪渓の塔の右を抜けると、また雪渓。その雪渓を越えるとすぐに下り最後の大滝。落ち口のすぐ左が少しルンゼ状になっていて、そこから、細い尾根にたどり着く。直登沢の滝がよく見える。立ち木から懸垂、2本50mでも、下まで届かない。途中で仕切りなおし。
8:15  直登沢出会い。大滝まで広く雪渓に覆われている。

雪渓に上がると、太陽があたってとても幸せ。太陽を楽しむ。

大滝は、右からの支流に上がり、そこから、草付きスラブを樹林まで上がる。リードクライミング2回。
10:50  F1、大滝の上。この滝を越えるのに、1時間半以上かかったことに、この後の心配がよぎる。
すぐ雪渓。そしてF2。これも横に広く滝というより壁。雪渓の下も10mほどある。攻略法をしばらく思案。右岸から滝に取り付き、中段のレッジに支点を取り、そこから、空荷でリード。岩が硬く、ハーケンが効きにくい。しかしその分安定している。2本ハーケンを打ったあとは、ランニングを取れないまま、2mほど上がる。細い立ち木にランニング。垂壁を滝側に抜けて終了。

その後、7~10mの滝が連続する。25mも一つ。
13:40  F7、30m。岩壁上の滝。左岸の手前、尾根上から壁の右端に上がる。そこが5mほどのスラブの右が張り出していて、カンテ状になっている。そこをリード、ブッシュから沢に戻る。
14:20  1500m付近大きな雪渓。
源頭の雰囲気が漂い始める。二股を右に入り、3mくらいに小滝を2つ超えると、また雪渓。その雪渓にもぐりこむように樋状の大きな滝。
14:30  1600m付近、広く大きな雪渓。
急傾斜が終わろうとしている。小さな岩峰が見える。岩峰で、沢が分かれている。水はこの雪渓でおしまい。ここから、右寄りに稜線を目指す。最後まで沢型が続き、そのまま、お花畑。


15:00  頂上稜線。時間も遅いので、ピークアタックはカット。残念!藪の浅い所をたどって、芦別岳旧道を目指す。途中、熊が一頭。しばらくこちらを眺めていたが、近づくと、斜面を駆け抜け姿を消した。
17:00  芦別岳ピーク

天候がよくてよかった。たくさんのイワツバメが迎えてくれる。こんな時間に芦別ピークに立つことは今後ないでしょう。

20:10  新道登山口へ下山。
真っ暗でした。


風不死大沢から風不死岳1102m

2009-07-27 | 沢登り
今日は、風不死大沢にUくんと行った。
来週に向けてのトレーニングのつもり。

8:00に国道沿いから出発。
8:30、F2.

F2は、なかなかの迫力。
倒木にトラロープがつけられて、それを使って直登する。


F3は、右手から登って、真ん中の倒木に助けられながら、左に抜けて、シャワークライム。

10:00前に、なぜかナイフヤブヤブリッジの藪こぎになる。


ルートを直接ピークに向かうように取り過ぎて、ピークの東のポコに出てしまう。
11:00すぎに、ピーク。ガスで真っ白。

うわさの楓沢に下りたかったけど、入り口がきっと分からないだろうと判断して、北尾根ルートを下山。

登りの半分近くを藪こぎするという内容になってしまいました。

暑寒別川本流~ホンジャマ平~暑寒別岳

2008-08-13 | 沢登り
8月8日(金)
20:00 札幌発。22:00すぎに暑寒荘到着。軽く飲んで就寝。おじさんに少し怒られる。

8月9日(土)
5:40 入渓。(290m地点) 広い川原を行く。350mで右岸からの沢を見ると、徐々に両岸が立ってくる。
7:00 函着。

明るく広く水の綺麗な函。トップが泳いで行く。中間まで行くと腰までの深さになるので、そこから後続を引っ張る。
途中2度ほど釣り。
今日は、焚き火が出来ないテン場なのでその場で、開いて塩に漬けておく。

11:50 570m二股。
なかなか面白い表れ方をする滝。

12:00 600m付近、3mの滝。

右岸を直登。
この辺りから明るいナメがところどころに表れ、ますます沢がきれいになっていく。1mくらいの明るい滝も数回出てくる。


14:30 850m二股手前に3mの滝。
16:30 1050m付近。
どの沢からホンジャマ平に向かうか地図と地形とにらめっこ。意を決して一本の支流に入る。ぐにゃぐにゃ曲がりながら進むと、若干西よりに上がっているので藪こぎで尾根をトラバース。一番深そうな沢筋から藪につっこむ。

17:30 感動のホンジャマ平に到着。

 1144そばの湿原マーク。予定より多少尾根だが、湿原マークから水が湧いているようで、こんこんと冷たい水が流れている。熊の根堀が集中しているところがあり、ちょうどテント2張り分整地されていて、テン場を作ってくれていた。


冷たい流れがあるので、米も洗えるし、ビールも冷やせる。ビールは3リットル以上ありで、大満足のテン場。釣った魚は7匹。ガスで無理やり塩焼きと蒸し焼き。美味。

満天の星空の天上の世界で眠る。

8月10日(日)
6:00 起床。素晴らしい天気。

子孫1・2を含む尾根パーティーと合流予定なので、急ぐ必要はない。濡れものを乾かしながらまったり準備。

8:00 湿原からの流れに沿って出発。1090m付近まで下り、暑寒~南暑寒の稜線を目指す。水は強烈に冷たいが、天気は最高。朝の刺激にはちょうど良い。

9:00 縦走路着。藪こぎは30分弱。登ってきた沢型とテン場をいろいろと観察しながら尾根を歩く。
10:10 ピーク。尾根パーティーが来るだろうということで、飲んだり食べたりしながら、のんびり待つ。


11:30 車回隊、下山開始。すぐに尾根パーティーと出会い、子孫1・2と再会。知り合いの小1少年も初ピークを踏もうと果敢に上がってきている。挨拶を済ませ、先を急ぐ。

14:20 下山。

車を回収して、『あったま~る』に浸かって帰札。
よい沢旅でした。



無念のオコツナイ川

2008-08-03 | 沢登り
ずいぶん前から、おなじみのUと、「どこか沢に行きたいねえ。」と話していたが、どうも脳みその調子が悪くて考えが奮わなかった。インパクトのあるアウトドアな余暇活動を充実させるには、入念な計画と情報収集が欠かせない。インパクトのない活動なら、お酒と焚き火くらいで十分なのだか・・・。
話はそれました。
で、渋めの沢をいくつか挙げたけど、土日が近づくに連れて天気予報が悪くなってくる。仕方がないので、逃げ場が近くてインパクトのありそうなオコツナイ川を選択。

入渓地点についたのは、8:40。ここは、海からピークまで行ける沢。


温暖前線が近づいているので雲行きは怪しい。「温暖前線が通過するだけなら小雨で終わりのはずだ。」という淡い希望を持ちつつ、とりあえずF3まで行って考えよう。ということにする。

さて、先日購入したビブラムソールの沢シューズ。これが、予想以上に滑る。確かに利くところではフェルトソールより利くが、利かない所では全く利かない。Uもかっぱにつられて購入していたので、二人して「う~ん」と言いながら慎重に登る。

10:00、F1が見え出した。

これは、地図にあるCo210mの滝マーク。確かに見事な直漠、30m。下に5mのおまけ付き。先人の記録に従い、下の滝ごと右岸を巻く。(F1を上から)

この辺りから、けっこう雨足も強くなり、両岸が切り立ってくるので、滝でもない崖からジャージャー水が落ちてくる。
「どうするかねえ。」「まずいっすねえ。」などと会話をしながら、下りのルートに考えている小田西川で増水に荷物を流された先輩たちの話をする。

10:50、
小さなゴルジュを眺めて、「荷物置いて、F5までアタックしてくるか。」とか話していると、雨がザ~。
やめようという話になりここで引き返すことにするが、多分ゴルジュを越えたらF2だろうということで、覘きに行ってみた。


けっこう高くてドキドキ。上部は水流の右わきを小さいホールドと微妙なスメアリングで抜けるような話だが、今回の沢シューズではチャレンジをためらってしまう。しばし雨の中滝を見つめ、あきらめ下山へ。

F1はロープを2回出して、登った右岸を下った。それ以外は何ということなしのはずだが、標高が下がるほど滑る岩が増える。やっぱりゴム底沢シューズは、日本の沢向きではないんじゃないかなあ、と思いながら、海まで下りました。

びしょぬれのまま、風がうなるモッタ温泉につかり終了。






須築川3

2007-08-17 | 沢登り
8月12日
5時半くらいだったか? 起床。
朝ごはんは、残りご飯による玄米雑炊。

前日は、知恵と技術を存分に生かす日だったが、この日は体力の日。
これまでに進んだ高度は、800mぐらい。
ピークの標高は1515mだから、今日1日で700mを登り、登山道から下山する。
難しいところはないけどひたすら歩く。朝から素晴らしい好天だが、同時に暑い。

6:40C2発。
すぐに2段20mの大滝。ロープを出して右岸を直登。

トップを行くUに危なげなところは一切ない。
効きの怪しい中間ビレイひとつで越えていった。
後はここまでと同じ。セカンドかっぱがザックを背負ったまま登り、Uのザックを引き上げる。
「滝は終わりかなあ。」などと言っていると、すぐにまた滝。直登は難しいと判断し、右岸を高巻きして潅木で懸垂して沢に戻る。20mロープでなんとかOK。

あとは、ひたすら歩く。
沢が狭くなると同時に傾斜がぐんぐん増し高度が稼げるが、気温もぐんぐん上がる。
暑い中、ちょっとした滝を越えたり、ときどき腰まで使ったりしながら進む。

9:00、980m二股。
これまでのルートを振り返る。


1100mの二股は、ピーク直登に入らず右股に入る。

10:10、1200mの二股
この二股は左をとる予定だったが、かっぱの間違いで右に入る。
すぐに水流が切れたので水を補給。右に入ったことにはすぐ気が付くが、大して変わらないだろうと高をくくったのが大間違い。すぐに藪こぎが始まる。

藪の手前から、もう頂上稜線のスカイラインが見えていたのに…。

11:40には稜線に出たので、やぶは1時間ほどだったが、内容は濃かった。
笹藪~潅木藪~ハイマツ藪~また潅木藪~さらにハイマツ藪という感じ。
笹薮の間は、「このくらいならまだまだね。」などといっていたが、急斜面の潅木藪こぎとなると二人とも無言。
ハイマツの高さがまた中途半端。「低けりゃ弾んで気持ちよく歩けるし、高けりゃジャングルジムみたいで楽しい」はずが、どちらでもない高さ。乗れば頭を抑えられ、降りれば太い枝を押しやりながら進まなければならない。
やはり情報は大事です。

頂上稜線、新道コース登山道上。
稜線は、狩場側のみハイマツと潅木の藪。
反対側は草原になっている。
「まったくもう。」とつぶやき、快晴の青空の下でへたり込む。
そこに「お~い。」という声が何度も聞こえる。
近づいてくるのは、合流することになっている日帰り尾根パーティー。
子孫1・2も同行しており、めでたく親子対面。
聞けば、稜線上から藪の中を見え隠れするヘルメットが見えたという。

そのまま一緒になってピークへ向かう。
日帰りの皆さんは山行3日目に入っている我々とは足取りの軽さが違う。

何とか遅れをとらないようにピークへ。

12:00ごろ、狩場山Peak。


太平洋高気圧に包まれた素晴らしい青空の下、ピークで談笑、のんびり過す。
そして、下山。子孫2人はすたこらと、こちらはよろよろと降りる。
15:00ごろ新道登山口へ下山。
 
その日は、海辺の一軒家を貸し切り。
車を降りると冷たいビールが運ばれてきた。

至福の時間…。