なちゅらる Hi !

かっぱの心をうるおす、山・川・岩・海などの小さな自然。主に北海道の話。

ジュウボウ&シシャモナイ

2024-07-14 | カヌー・水遊び
久しぶりの海だ!
HYさんの新艇進水式を兼ねた積丹日帰りツアー。
船がバラバラの愉快な仲間と積丹半島西側を漕ぐ。

それぞれ理由もバラバラだが、どれも海でのツアーには適さない要素があるような…。

青い空と海の世界をまずはジュウボウ岬を目指す。

この岬は形がおもしろい。
岬自体は崩れつつある細い岩山。
上から見るとバナナ型、中央部は縦にも横にもえぐれている。
えぐれているところから、シシャモナイの岩壁を眺める。
圧巻の眺めだ。
ジュウボウ岬を後にして進む。左に船が3艇浮いているのだが景観が大きすぎて見えない。
イッテQでイモトが登ったシシャモナイ滝も一旦通り過ぎる。
この先の窓岩に行くためだ。

道路が見えてしまうので、この先は少し物足りないが、窓岩はおもしろい。
窓岩というよりミミズク岩の方が合っている気がする。
あの目のように見える穴は、海側からしか見えない。
空いているのに、陸からは見えないのだ。
その答えは、回り込むと分かる。
南側が大きくえぐれていて、写真の左側面に穴が空いている。
真横から見るとこんな感じ。
船が浮いている陸側は切り立った崖、穴はない。
ミミズクの後ろ姿です。

シシャモナイ滝前に上陸。
当然のように焚き火。

お昼を食べて、滝に打たれる2人を眺めたり、コーヒーを飲んだり、泳いだりして、素晴らしい世界を楽しんだ。

すぐ後ろに、「への字ハングダイレクト」というルートがある。

あのハングを越えるのかあ…、とため息混じりに眺める。

地形や岩の様子など、岩への興味が尽きないメンバーだ。
なので、そのまま西の河原ボルダーにも寄る。
ここは2016年に一度歩いて来ている。
相変わらず圧巻の景観に惚れ惚れする。
写真を取るためだけのボルダーごっこで楽しんだ。

ジュウボウ岬の裏湾は穏やかだ。

バナナの付け根の陸地は30m程度しかない。
帰路はジュウボウを巡らず、付け根を歩いて越えた。

短い距離の中になかなか見られない眺めが満載のこのルート。
以前歩いてきたときは、人もいなかったし、手漕ぎ系の船は全く見なかった。
しかし今回はシーカヤックの集団やサップのツアーと釣りの集団、歩いて釣りの方々など、様々な方が遊んでいた。
皆、都市生活のストレスが溜まっているのかしら…。

湯めぐりツアー

2023-08-19 | カヌー・水遊び
ガイド付き湯めぐりツアー。
対価は、労働のみという破格の待遇。


今年は、支笏湖でさえも暑い。
だから、自由に泳げる。
潜っても冷えないけど、行く先ではガイドの方が湯をチェックして待っていてくれる。

1つ目の湯は、入っても濁りにくく、かつ深い。


2つ目の湯でも早々に上陸し、状態をチェックしているガイド氏。

ぬるめと言うが、十分暖かい。

3つ目の湯は、周囲の環境がよいのでまったりすることにする。

以前、ちびアメマスを釣り上げておいしくいただいた。
湯のまわりは、エビが集まる。
だから、なんとなくちびアメもいるのかと思い、竿を出す。
でも、ウグイしか釣れない。
しょうがないから、ウグイを焼いてみた。

これで夏の食糧難なら、エビとウグイで何日か過ごせるかしら…。

泳いだり、湯を深くしたりしながら、今後のプランを夢想する。

潜っている2㎝ほどの小さい魚の群れがたくさんいる。
浮かんでいると一緒に泳いでいる気分になれる。

「小魚たちの群れ、きらきらと… … 、ファイト!」

Summit to sea ②

2023-08-13 | カヌー・水遊び
前日の沢登り後、須築漁港で車中泊。
マグロカヤッカー、ウッシーとの再会、懇親を楽しんだ。

須築川の夕暮れに過去の沢登りへの思いを馳せる。
もう須築の遡行はできる気がしない。

前夜のウッシーのアドバイスが的確だったことが、朝はっきりする。
とてもカヤックを出せる波ではない。
という訳で、川下りに変更。
朱太川へ向かう。
海に1台車をデポし、ネップ川が入る少し下流、船を出せる場所がスタート地点。

朱太はアイヌ語で「シュプキ(葦)」「プトゥ(合流点)」という地名から川名になったらしい。
「スッツ」も、元は同じ言葉だそうだ。

中流部だが、川幅は狭い。
もちろん水はきれいで適温。

かっぱのための川だ。
そして水中には結構な大きさの鱒がたくさん泳いでいる。

ここは鮎釣りでも有名で、鮎らしき大きさの魚もピョンピョン跳ねる。

川下りは一生懸命漕ぐ必要がないので、自然に目が行く。
50mほど先でダイサギやアオサギが、あわてて飛び立つ。

こういう遊びは話す必要がなくなる。2人ともほとんど話さず、流れに身を任せる。

瀬が出てくると、少し話す。突破の相談というよりは、降りて船を引いた方がいいかどうかの相談だ。

小さな瀬が楽しい。

暑くなってきて、深みが続くと船から降りて下る。

体が冷えたらまた船に戻る。

途中の河原で昼食。
日陰がないので、短時間で食べてまた下る。

丸山橋が見えてきた。

夏の渇水期でどれくらい船を引っ張らないといけないか心配したが、2回ほどで済んだ。
水深30㎝もあれば、何とか進む。
船底を何度か擦ったが、古い船だからそんなに心配しない。
ここまでくれば、もう浅瀬も少ない。

下流部は水深は問題ない。しかし流れがとてもゆるくなる。

向かい風が強くなり、漕がないと進まなくなってきた。

川下りでは可能なら海に出たい。終わった感を味わえる。
でもそうすると、流れがないところをひたすら漕ぐ場面が増える。

海が近づいてくると景色がぐんと広がる。

栄橋付近では、島と呼んでもいいくらいの中州もある。

川幅は200m以上ありそうだ。

「すぐ海だ。」と思うと、疲れているのにワクワクして漕ぐ勢いが増していく。

カモメに導かれて、一度、海まで出る。


ウッシーの指摘通り、波が高い。
カモメと一緒に少しだけ波間に揺られて、河口内に戻る。

船を上げやすい場所から、海を眺めて終了。

川が好きだなあ。

カムイと神威を考えながら、海を漕ぐ

2023-07-29 | カヌー・水遊び
暑い日が続いている。
海を漕ぎたい。

道がなかった時代に思いを馳せながら、セタカムイに向かう。

「カムイ」という言葉はおもしろい。
いつから漢字が当てられているのだろう。
和の者とアイヌ、もしくは北の海の者が一人の人として出会うことがある場所だったのではないか、と妄想し、その様子を思い浮かべたりする。

振り向けば、確かに犬が遠吠えしているように見える。
主人を思う気持ちが神になるのもいい。




Uがトンネルをのぞき込み、「奥から光が見える」と言う。

では、行ってみるか、ということで入る。
狭い。

最奥で両壁を手で触り進むと、光が強くなった。
縦にだけ空間が広がり、感動の出口が見えた。

しかし、出口のみ船が通らない幅。
よっこらしょ、と船に立ち上陸する。

写真が出口。
船を縦にして引っ張り上げる。
カヤック以外では通れない感動スポット。
カヤックに似た船を操る大昔の民もここを通っただろうか…。


袋澗跡がある浜、居心地のよさそうな海水浴場になっている。
小さい湾は秘密めいた影が付きまとうイメージがあるが、ここは明るく広く、小さくていい。
そこから少し進んだ日陰のゴロタに流木を見つけ上陸。


休憩後、ロウソク岩を目指す。

こういう時はいつも頭の中にパイレーツオブカリビアンのテーマが流れ出す。

陸とロウソク岩の中間ぐらいに出ると、少し風が強くなる。
そして、上陸。

岩としての興味、歴史との交錯、子育て中のカモメたち、周囲の眺め…、いろいろ考えて頭が混乱。
だから、跳ぶ。

かなり深くまで見えるきれいな海。

カモメに怒られながら島を後にする。


この後すぐ上陸。
Uとの旅はここでおしまい。

ゆっくり片付けて、車で積丹半島の船出しポイントの探索に行く。

道が通じている湾や漁港を一つ一つ見て回った。
西風地帯、積丹岬を越えると急に波が強くなった。
土地の人と話した。
やはり西風が強く、波が高めなことが多い、とのこと。
やっぱりねえ、と思いながら今後のカヤック遊びを思案。

翌日の遊びがあるので、その辺で泊。

北の海の歴史を描いた本を読んで1日を終えた。