ぽごしっぽよ

“ぽごしっぽよ”は韓国語で「会いたい」という意味です。心ときめく人・もの・食べものとの出会いをつらつら書いています

平成中村座

2019年11月03日 | いろいろ



外観は無機質なプレハブのようだったけれど、中に入るとなるほど芝居小屋! 
こじんまりとして、舞台が近い。



2階中央のお大臣席。どんな方が座られるのかな・・と、多くの視線が集中。

芝居小屋ならではの桜席(舞台の裏の2階席)も、幕がしまっている間の舞台の様子を見ることができて面白そう。

黒・白・柿色は江戸中村座の定式幕だったそうで、今は平成中村座が使用(←この縞模様のマスキングテープがお土産で売っていたので記念に購入) 白が萌葱(緑)になるパターンは博多座でも見られる定式幕。



「座布団席は体操座りが楽だよ」と歌舞伎通の友人に聞いていたので、ブランケットを持参。 

夜の演目は『通し狂言 小笠原騒動』
小倉藩主の小笠原家のお家騒動を題材にしているということで、まさに小倉公演にぴったり! 

幽霊が宙刷りになったり、水車にへばりついて回転したり、本物の水のかけあいがあったり、狐の宙返りがあったり。小倉祇園太鼓の生演奏も素晴らしく、地元ならではの演出も多数。客席に降りての演技も多く、座布団席の観客の横に役者さんが隠れたり、長梯子で2階席にかけのぼったと思うと、客席の間を梯子を渡して通ったり・・勘九郎さんが頭の上を通過したのには心底びっくり。足の裏もちゃんと白塗りしているんだな・・なんて変なところで感動。まさに舞台と客席が一体となった演出に最後までわくわくが止まらない。

圧巻はラスト。舞台の奥の壁が外れて、そこにはライトアップされた小倉城が浮かび上がり、もう鳥肌! 
まったく予備知識なしで見たので、まさか本物の城を借景にするなんて思ってもみなかった。



最後はやまないスタンディングオベーション。 

今まではどちらかというと歌舞伎は日本の伝統文化として、雰囲気を楽しんでいたけれど、この公演では芝居を純粋に楽しみ、役者さんたちの一挙一動を味わった。本当にチケットがとれたのは幸運だったとしか思えない(全日程ほぼ完売なので)

興奮冷めやらぬまま、小倉城公園へ。



前日から竹灯りのイベントが始まっていて、これまた幸運!



歌舞伎の半券で小倉城にあがれると聞いて、せっかくなので天守閣へ。
普段は夜は閉館しているのでまた貴重な体験。



今どきのLEDではなくすべて本物のキャンドル。ろうそくのゆらぎは、いつまでも見飽きない。
昼にボランティアの方々がろうそくを入れる作業をされていたけれど、火をつけるのも、回収するのも大変だろうな・・



竹を使った演出というのも素敵。



朝から夜まで小倉を満喫した一日だった。




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