日向山林道・矢立石P(1120m)6:45発。広葉樹林のだらだら登り、カラマツの新緑の道も。暗い樹林の中からポッコリ白い砂浜に飛び出すと日向山山頂8:00だった。
目前に八ヶ岳連峰の連なり、砂原の左手には緑の鞍掛山越しに甲斐駒が覗いている。ザラザラの白い急斜面を慎重に標高差60mを下ったコル(1590m)が錦滝分岐(8:15)、岩を乗り越え直進して鞍掛へと登り始める。
木々でよく見えないが左側は絶壁状、急登ののち傾斜が緩くなり樹林が深くなった辺り(9:40)に駒岩(2029m)の木札を見つける。ここより道が南東に折れる。木立のなかで地形が複雑、踏み跡はやや不明瞭。
大岩の右脇へ降りると薄紫の可憐な花が数輪ずつ岩壁のそこここに貼り付いている。これがクモイコザクラだ。ナゼこの岩壁にしかないのかしら。再び幹に鞍掛山(2037m)(10:07)の札。
さらにたどると右手が切れ、ピンク色のツツジの先の岩頭が展望台(10:13,45)、甲斐駒ビューテラスと名付けてみた。黄蓮谷と尾白本谷を抱えて残雪を斑に貼り付けた甲斐駒北面がそそり立っていた。右手には、鋸岳のギザギザを、かつて辿ったことのあるNさんの視線がゆっくりなぞっている。暫し佇む。
岩の端にオジサンが特等席を独り占めしている。写真の構図も何もあったもんじゃない、ド真ん中なんだから。左手の黒戸尾根側からの白い雲に追いつかれまもなく駒も隠れそうになる。やっとオジサンも我々も重い腰をあげた。
駒岩(11:30)を経て錦滝分岐(12:35)着。ハイカー達が白い砂原をゾロゾロと降りてくる。錦滝から日向山林道を周回する人気のハイキングコースになっているようだ。しかし、その割にはキツイ急な階段下りだった。錦滝(13:10)、日向山林道ゲート(13:45)、 矢立石P(13:50)着。
その後、「尾白の湯」にて汗を流して日野春からJRへ乗り込む。