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沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【松本力】「3, 1 and 2」

2011-07-09 | UNITE!NIPPON
7月8日(金)にアーツ千代田3331で行われた震災支援イベント。
支援を行う団体に支援をしよう…とクリエイターが一堂に。
企画した松本力さんの言葉。


  多くの人々が多くの人々を失う時に、自分の生き方のい​ままでとこれからが続いていることを考えていた。
  人は社​会の中で、大勢の中の一人として、誰かと誰かと三人以上​でいるときと、その誰かと別れて家路をたどって、
  それか​ら家で一人でいるときと、または、夫婦、恋人、親友、親​子など、二人でいるときに、どのように自分で在るか。

  自分は絵を描くから、それに依って他者にとっての自分​の在り方をはかってきた。
  自分は自分で在るか。そんな独​りよがりな心の願いだから、自分の気持ちを隠したり、う​まく伝えられなかったことのほうが多かった。
  そして、ず​いぶんと固執していることがあることも知った。

  自分が、​失ってしまったと感じたり、気がつかなかったうちに過ぎ​去ってしまっていたと考えていたものが、
  今までもこれか​らも変わらずに在ったことを考えた。
  いままでどれだけ多​くの人との関わり合いの中で生きて来られたかを考えたら​、
  自分だけは自分の全てを知っているかなんて、答えられ​ない。

  自分が自分でいられるのは、ほんの一瞬でしかない​。誰かがまなざしをくれているときだけだ。

  原発事故のことから身近なことまで、いろんな人の属性​からお互いの関係性が露呈して、噴出して、
  でも人が人を​責めきれないときに、相手のことを考えることで、自分が​そのことに向き合えているのかどうかに直面することがあ​った。

  自我なんてなかったとしても、人と人はどのように​違うのか、また、違わないのか。
  表現をして作品をつくる​ときに、そのことをいつも考えていたり、忘れてしまった​りする。

  でもぼくは、人を過去に連れていくものが、同時​に未来から連れ戻ってきてくれるものだとも想っている。​
  人が、自らの夢の中に飛び込んでいくことが、その人の未​来をつくっていくことになるかもしれない。

  人にはそれぞ​れの時間がながれていると、親しい人がぼくに話してくれ​た。
  このライブは表現者としての友人がその友人を招いて、​それぞれの時間を交叉させるパフォーマンスをするもので​、
  その、お互いを観る時間のなかで、多くの人にながれて​いる時間のつながりを想像していく場にしたいとおもう。​ 

  企画者・松本力

自分が自分でいられるのは、ほんの一瞬でしかない。誰かがまなざしをくれているときだけだ。
…胸を打つ言葉だ。被災地に赴いて被災者の方々が言っていたこと。

    「わたしたちを忘れないでほしい」

未曾有の大災害で、人と人との関係性を考えさせられた。
まさに「まなざし」を向けることが大切だと思った。
それはとてもエネルギーの要ること。
だからこそ、しっかりと「まなざし」を向けていきたい。
…すべからく、どんなものに対しても、だ。

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