#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【bozzo】本日からサラリーマン

2010-01-12 | Photo-diary
1月12日。成人の日明け、火曜日。
ぽかぽか陽気の日曜日から、底冷えの鉛空。
天から地へ突き落とすような天候の変化は、まさに東京。

連休明けから、身も心もどんより灰色と化す。

      ●

本日からサラリーマン。
pasmoの定期券片手に月給取りとなった。

…と言っても、ビル清掃員。

某巨大商事ビル本社のゴミを分別する。
1フロア160人余り。それが20階にまで及ぶ。
地下は大きなゴミ集積場だ。

これだけの人間が排出するゴミだ。
1フロアだけでも相当量になる。
ボクが担当するのは2フロア。

食べかけのパンから飲み干した缶コーヒー、
付き合いでもらった年賀状、お年賀の菓子箱、
大量のコピー用紙、各々が読む日経新聞、
去年の卓上カレンダー、バイク便の袋、Expackの封筒、
社内回覧の書類、よくわからない集計データ…。

あらゆるオフィスのゴミを
しかるべきルールに則って分別し、
地下の大集積場へ持ち込む。

しかも社員が出勤する前に行う。
…とすると、自ずと夜明け前の出社となる。

朝4時起床、5時の始発へ乗り込む。
駅のホームに降り立って、びっくり…。

「なんだ、この人たちは!」

一様に同じような年格好、鉛色の空に呼応する存在感。
竜宮城の煙に巻かれたように全身が無彩色な出で立ち。
顔色も…、生気も…ない、男と女。

摩天楼東京の林立するオフィスビルに
彼らもビル清掃員として出勤するのだろうか?
どちらにしても、社会を裏で支える職種に従事する方々だろう。

「新入り」は彼らから浮き足だって見えた。

目的の駅に着き、階段を上がり、夜明け前の地上へ。
アスファルトから這い上がる冷気に背筋を凍らせ、
そびえ立つ商事本社の巨大ビルに向かう。

暗がりのショーウィンドウにポーズを決めるマネキンたちが、異様に映る。

仕事は朝の6時から。
まずはパーティションで区切られた160の机を廻り、
それぞれのゴミを収集。

次に、フロアに6カ所ほど設けられたゴミ集積所のゴミを
カートとオリコンを持って移動し、ひとつにまとめる。

8時。社員が出勤しだした。

良質なスーツに身を固め、ほのかに薫る企業戦士たち。
朝から会議をはじめる一群も。女性上司が企画書を配布している。

彼らを前にして、
清掃員となったボクは少々萎縮した気分になった。
その場を立ち去るよう、急いでゴミを収集する。

…なにを引け目に感じているのだろう。
 鉛色の空が、窓外に重く広がっていた。

明日から毎日、この立ち位置で社会を観察していこうと思う。








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4 Comments

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Unknown (kymb.a.k.a Betty)
2010-01-12 17:06:15
おお。その立ち位置、リスペクトです。
返信する
Unknown (なかつか)
2010-01-12 19:29:48
応援しています。写真も楽しみにしています。
返信する
bettyさん、なかつかさん (bozzo)
2010-01-13 04:12:28
あけおめ(^o^)/ことよろ♪
今日も朝から寒いっすね…

毎日続けられるか(*_*)

鬼門だらけですが
今日も行ってきます→
返信する
Unknown (Unknown)
2010-01-14 23:08:56
頑張ってください
返信する

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