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沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【May_04】…わたしたちは、何に向かって急いでいるのだろう?

2016-05-06 | UNITE!NIPPON
震災から5年という月日をあらためて確認すべく、被災地岩手→宮城→福島を巡ってきました。

初めてのボランティアとして関わった陸前高田には、3年ぶりの訪問。
その圧倒的な盛土の量と、ま新しい道路たち。
海岸線は右から左に防潮堤が引かれ、
震災遺構として2,3の建物が保存、今も多くの花が手向けられていました。

かつての中心部は復興計画に則って着々と工事が進められています。
『未来の陸前高田』と描かれたパネルには、松原が生い茂り、公園が拡がり、
嵩上げされた街並に人々が賑やかな生活を営んでいます。

しかし目前にある光景は、どこまでも続く大小の盛土と、整列した工事車両だけです。

岩手県には大槌→釜石→大船渡→陸前高田と足を運びましたが、
どこもかしこも『はやる気持ちと進まぬ復興』のギャップに、
行き場のない感情を持て余しているように見えました。

しかし、宮城→福島と巡るにつれ、その憶測は誤りであることに気づいたのです。

…わたしたちが勝手に早まっているに過ぎないのだと。

2020年への東京五輪開催へ向けて、遮二無二、むやみに、復興、復興と煽っているのは、
マスコミを初めとする外部の人間であって、
当事者は、ひとりひとりのペースで、その人なりの復活の道を歩んでいるのだ…と。

嵩上げされた盛土に埋もれるかのように佇む南三陸の防災庁舎が、無言のコトバを発していました。

『そう簡単に癒えるものではないぞよ』と。
しっかり寄りそうことの大事さを、静かに語っているようでした。

…わたしたちは、何に向かって急いでいるのだろう?
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