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原発の規制緩和に驚く

2007-08-24 | 環境
政府の経済産業省は、原発の定期点検を現在の13ヶ月おきから2年おきに規制を弛める方向で検討を始めたという。今なぜ規制緩和なのか? 昔から電力業界には定期点検をもっと減らす方向で規制緩和して欲しいという要求があったようだ。トラブル続きで稼働率が非常に低い原発の稼働率をもっと上げるためというのがその理由だ。もっとも、表向きの理由は2年間くらい定期点検しなくっても安全だというのだ。

 しかし、この13ヶ月おきの定期点検というのは、日本の原発を建設する上で安全に対する危惧が住民の中に強いことを考慮して、安全優先を強調するために設定されたはずである。それを緩和するためには、安全にとって十分な保証が証拠を付して示されなければならない。

 今、この議論をはじめようとする政府の思惑には、電力不足が喧伝される中でこの議論を始めることが世論の反発を招かないという政治的判断があるといわざるを得ない。国民の安全ではなく企業の利益に奉仕しようとする政府のまことに姑息なやり方だ。

 安全は二重にも三重にも保証されてしかるべきである。柏崎刈羽原発で示された日本の原発の地震への脆弱性は、現在の定期点検でも不安をかき立てるのに十分である。いまこそ、原発政策の是非をこそ検討し始めるときではないのか。子供たちの未来を放射能汚染で真っ黒にしないためにも。