ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

灼熱化と地震と原発の停止

2007-08-17 | 環境
埼玉県の熊谷で40.9度の日本新記録を作ったようだ。熊谷の近くの私の町も、体温よりも高い気温が続いた。もう本当に死にそうになった。熱中症で8人もの人が亡くなったとか。灼熱化は現実に人々の命を奪いつつある。気温だけではない。異常気象はもはや異常ではなくなった。局所的に豪雨が続く。ゲリラ攻撃のように。そして人が被害を受け死んでいく。

 なんとかクーラーを使わずに暮らしているが、異常な暑さに頭はもうろう。熱中症対策にプールの水に浸かって過ごすことを覚えた。すぐ近くの公営プールは、60歳以上の市民は利用料が100円、60歳以下でも市民は300円という安さ。この値段でプールと露天風呂付きお風呂に入り、そのあとは休憩室でカラオケも楽しめる。もっとみんなも自宅のクーラーを切って、こういうところで過ごしたらいいのではないか。

 「地球灼熱化」は、二酸化炭素などの「温暖化ガス」濃度の増加による。柏崎原発が地震で危機一髪のところまでいったために、全面停止を余儀なくされた。そのために東京電力は他の電力会社から電力を融通してもらったり、止まっていた火力発電所を運転したりしてしのいでいるという。だから、二酸化炭素の排出量がふえてしまい、京都議定書の約束が守れなくなりそうだということが新聞に書かれていた。しかし、京都議定書の約束が守れないというのは、地震が起こる前にわかっていたことだし、それを地震のせいにするのは卑劣な言い訳でしかない。

 止まっていた火力発電を再開したら、二酸化炭素の排出量が増えるのは確かだが、他の電力会社から電力を融通してもらったりすることはこれまででも出来たはずだ。それをこれまでやらなかったということは、無駄な電力を作ってきたことを証明したようなものではないか。また、原発が止まったからといって火力発電を再開しないでも良いように、電力の消費を抑えるのが本当は行くべき道であるはずだ。

 活断層の上に原発を作るなんて、本当に恐ろしい。しかもそのことはこれまでも何度も指摘されてきた。しかし、電力会社も政府も原発は安全だ、地震があっても大丈夫だと言い続けてきた。それが今度は「想定外の地震だった」と言う。想定外は存在しないと言い続けてきた責任は誰がとるのだろうか。「自衛隊が行くところが安全なところだ」という強弁・言い逃れをしてきた小泉とまったく同じ無責任を日本人は再び許してしまうのだろうか。

 朝日新聞の原発従業員からの聞き取りでは、地震直後から20時間以上にわたる緊迫した三つの原子炉の緊急停止作業がとりあえず終わったとき、彼ら従業員がもっともその恐ろしさを身をもって体験したのではないか。三つの原子炉が爆発・メルトダウンを起こさなかったのは、奇跡的だったとも言える。もう二度と原発を柏崎で動かして欲しくない。