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教育基本法の改悪にきっぱりと反対

2006-04-18 | 政治
自民党と公明党が教育基本法の改正案を決めたらしい。なぜいま教育基本法改正なのか?「国と郷土を愛する」という言葉を入れるらしい。彼らの理由は、教育の荒廃を正すためだという。しかし、考えてみてくれ。日の丸、君が代を強制した東京都などで、教育の荒廃が止まっただろうか。否、むしろ荒廃は進んでいる。

 教育基本法の改悪はきっぱりと反対だ。憲法改悪とセットになって、愛国心をあおり、戦争をする国にしようとしている。「愛国心はならず者の最後の逃げ場」(サミュエル・ジョンソン)という言葉が真実みを帯びている。

 政府に搦め取られている大新聞はしらず、地方の新聞は教育基本法改正に疑問を呈している。

北海道新聞:「私たちはかねて、「愛国心」という心の領域にかかわる事柄は、国が強制するものではないと主張してきた。
 改正案は、両党の意見を取り込んだため、あいまいな部分があるとはいえ、国が改正法を根拠にして「愛国心」を押し付けてくる恐れがある。とくに一九九九年に成立した国旗・国歌法が、半ば強制になりつつある現実をみると、危惧(きぐ)はいっそう強まる」

中国新聞:「「我が国と郷土を愛する…態度」といった文言はあいまいだ。いったいだれが判断するのか。心の領域とする人も少なくない。拙速は国民の一体感を損なう」

愛媛新聞:「私たちは、国家が内心を法で縛ることは認められないと主張してきた。改正案は慎重姿勢の公明党に配慮して表現を抑制したとはいえ、本質は変わらない。やはり現行法を貫く理念を生かす道こそ探るべきだ」

西日本新聞:「私たちはこれまでも「『愛国心』のような誤解を招きやすい表現を盛り込むことにこだわる必要があるのか」と問題提起し、「改正論議は国民の合意を踏まえて進めてほしい」と注文してきた」

琉球新報:「60年前の反省は忘れ去られたのだろうか。そもそも、国を愛するのを法律で求めるのはふさわしくない。愛するのは、優れて個人の内面の領域の問題だ。国が強制するのはおかしい。ナショナリズムをかき立てる動きで危うい。
 国による心の統制は、憲法が保障している思想、良心の自由を侵害することにならないか」

「教育の憲法」とよばれる現教育基本法をないがしろにしてきたのは誰なのか。自民党と文部科学省だ。そのことが教育をこのように荒廃させた。教育の荒廃を正すためには、今までの文部行政をしてきたものがまず責任を取ってやめることだ。
ぜったいに教育基本法改悪を許さない。