ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

京都に紅葉を見る

2005-11-23 | 日記風
先週、京都を歩いた。八坂神社や円山公園の紅葉はちょうど盛り。つるべ落としの夕日が落ち、夕闇が迫る中、フィリピンから来た留学生と日本で初めて会った。日本の素敵な娘さんと三人で円山公園をそぞろ歩いた。この公園には、若い頃しだれ桜が咲き乱れる時期にやってきたことがあるが、それ以来である。そのころ見たと思われるしだれ桜が、公園の中央に柵に囲まれていた。昔の印象では、広い広場の真ん中で堂々と立っていたように思ったが、今日のそれは狭い柵の中に押し込まれたおとなしい老虎のような風情で立っていた。

 祇園をあてもなく歩いたのは初めての経験だったが、路地の奥に舞妓さんの姿を見たり、粋な小店が裏通りにひっそりとあるのを見ると、京都はやはり京都だと感心する。古い都に住む若者は、この京都でどのような人間に育つのだろうか。東京で育つ若者とはあきらかに異なることだけは想像がつく。どちらが好ましい若者を生むだろうか?ミンダナオからやってきた留学生の女性はどのような影響をうけるだろうか。これも東京や北海道とは明らかに異なった印象を持つはずである。

 古都京都に入った同じ日、猛々しい国の首魁ブッシュもやってきた。ヘリコプターでわれわれの頭越しに迎賓館に乗り込んできた。彼に京都の何が理解できるだろう。京都にブッシュはもっとも似合わない。京都大学からブッシュの来京を拒否するデモがひっそりと出発した。大勢の制服と私服がそのデモを取り囲む。

 秋真っ盛りの京都に、なにやら物騒なことだ。京都のしずかな町を私は楽しみたい。