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奈良絵本・絵巻の美
先日、東大阪市民美術センターに行きました。 奈良絵本・絵巻の素晴らしい展覧会でした。室町時代後期から江戸時代中期にかけて作られた彩色絵入りの絵本や絵巻が屏風や掛軸に仕立てられ表装の点からも興味津々でした。
浮世絵と対比すべき我が国の重要文化財と位置ずけられるような立派な作品でした。一点一点手作業で作られ、個人が私的に作ったと思われる素朴なものや大名家などからの注文で絵師や書家が制作した高級品まで様々な豪華な作品が観賞できました。
絵本「一寸法師」では高下駄の下に赤い着物の一寸法師がちょこんと隠れているのが面白く興味をそそられました。
「蓬莱物語」 「伊勢物語」 「源氏物語」 等々幅広い分野での力作ぞろいでした。 書を嗜む者にとっても美しいかな文字に時間の経つのも忘れました。
表具については、裂地の取り合わせが今でも斬新な印象のものもあって創作表具として面白く感動しました。
軸装には古くなって中縁と一文字のところが剥がれてしまったものもあって、このままでは二つに剥がれ落ちてしまう危険があり、表具に長年携わっている者としては直して差し上げたい気持ちでした。
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