表装作品集

軸装

「鷹と矢羽根」

本紙は昨年の祇園祭に京都で購入しました。

絹地に鷹と矢羽根が描かれています。

男の子の節句に掛けると良い掛け軸に仕上がりました。

鷹が弓で撃たれ、よく見ると胸に鷹の矢羽が刺さっていた
あのイソップ寓話にある「己を滅ぼす者は己である」
を思い出しました。

墨遊 俳句

墨遊　俳句

Ｋの俳句二句書く

　盃を重ね婿との春の宵

　　娘夫婦と孫達揃って来宅した。婿は勤務先の
　　仕事柄滅多に会えないが、久しぶりに酒を酌み
　　交わして仕事のこと、時事問題や世間話に花を
　　咲かせた春のひとときだった。

　大佛の在はす辺りはかすみをり

　　近くの高台から遥かに望む若草山に春霞が棚引
　　いていた。まるで墨絵の世界である。大和には
　　霞がよく似合う。東大寺はあのあたりか？
　　大佛さんのおおらかな顔とゆったりとした坐像
　　を想い世のありようを考えていた。
　

久しぶりに昨日は奈良を散策しました。
遷都１３００年を迎えるにあたってあちこちで工事が
はじまっています。

今日から近鉄電車と阪神が一本でむすばれ、
奈良と神戸が乗り換えなしで行き来ができるようになりました。
人口の移動がはじまることでしょう。
　　

表装用具

表装用具

　表装の用具を使いやすいように襖の組子を
使用して作りました。

　撫刷毛、打刷毛、糊刷毛、水刷毛、付回し刷毛などなど。

　この刷毛には２５年の私の表具の歴史があります。
　
　他にへら、垂直定規、鋏、メジャー、やすり等をぶら下げ
ています。

　物差しや筆記用具などの雑道具入れは竹籠を一閑張りして手作り
しました。
　
　こうしておくと使いやすい上、整理されて一目瞭然
能率アップにも繫がります。

水墨画

水墨画

色紙「シクラメン」

レースのカーテン越しに温かい陽射しをうけてシクラメンが
咲いています。
色紙に筆を走らせました。

昨日「おくりびと」の映画を鑑賞しました。
本木雅弘、山崎勉、広末涼子、余貴美子、笹野高史さん方々の
素晴らしい演技についつい泣いたり、笑ったり。
納棺師という地味であまり知られていない世界を通じて人生の重い
テーマを考えさせられました。
東北の美しい雪景色と心揺さぶるチェロの演奏がテーマの重々しさを
効果的に和らげてより感動的でした。