創造のよろこび♪♪

書、表装、水墨画、つまみ絵、写真、洋裁など自分の創作活動を娯しんでいます。。。

表装作品集 拓本 川端康成

2011-11-23 20:31:57 | Weblog
軸装 山の辺の道 歌碑 

 拓本 川端康成

                                     


   「大和は 国のまほろば たたなづく 青かき 山ごもれる 大和し 美し」(倭建命)
   

   大和の国は国々のなかで最も優れた国だ。重なり合う青々とした垣のように国を囲む山々。
   その山々に囲まれた大和は美しい。


 この碑の文字は川端氏が依頼を受けながら約束を果たせず他界されたので、奥様が生前の氏の肉筆の原稿から一字一字
 選び集められたとのこと。毛筆でなく、ペン字の筆跡が刻まれていて言いようのない風格があり魅かれます。


  

 この碑は山の辺の道の桧原神社から少し西に下った井寺池畔に建っていました。
 
 川端氏が「遠足に来た子供たちが腰かけて弁当を食べてくれるような形の碑にしたい」
 と希望されていたため池の畔の低い位置に建てられたとのことですが、碑の背後は急斜面で腰かけたら危ない
 感じがしました。
 
 この拓本は横長で大きいため掛軸にするには私なりの工夫を試みました。 
 本紙に自分で描いた大和柿の絵を貼りつけ、横幅がある中廻しには筋七子のテープを入れ、また軸棒にも同じ
赤金のテープを入れてアクセントをつけて見ました。 
 

軸先のストラップ 

2011-11-18 09:42:42 | Weblog
ストラップ (縁 enishi)



 京都のみやこめっせでアーチストフェスティバルがありました。

 何気なく通り過ぎようとして一つのブースに魅かれました。

 携帯電話などに付けたらいいようなストラップ。

 よく見ると私がいつも使っている表装の軸先でした。

 紫檀、黒檀の軸先に可愛い絵が描かれ細い組みひもが素敵でした。

 若いアーチストの方が私の好きな組紐をその場で編んで軸先につけてくださるとのこと。

 嬉しくなって写真のようなストラップを注文しました。早速携帯電話につけて愛用しています。

 http://www.flickr.com/photos/enishi-kyoto/




写真は私が軸装に使用する軸先です。

 直径が5分、7分、8分、9分など(8分5厘もありますが私は使いません)。
 
 材質は象牙代用、紫檀、黒檀、塗り軸、陶器、金物など色々あって軸装の雰囲気にぴったりの軸先を選んでつけますが、
 
 これが掛け軸をつくる楽しみの一つです。

俳画 柿

2011-11-13 10:03:03 | Weblog
俳画 
 
 色紙 自画 「柿」

 柿の実が青空に映えて美しい季節を迎えました。


 昨日 幼馴染の友人がアメリカから一時帰国して来ました。
 お土産の中に大きな柿の実が入っていました。
誰も住んでいない田舎の実家に帰って、懐かしがる私に持参してくれたのです。

 アメリカに五十年近く住み英語の世界に長くいて二人暮らしのご主人としか日本語で会話することが
 ないためか、私と日本語でしゃべるのが嬉しいようすで早口の日本語が飛び出してきました。

 アメリカで育ったお子様方とも英語ですから、日本の文化や奥ゆかしさや微妙な表現が安心して
 分かってもらえる気安さがあるのでしょう。
 
 中間地点の津の駅で会い、織田信長の弟信包が築城したという津城跡の公園でおしゃべりに花が咲き
 時の経つのも忘れるくらいでした。
 城跡や藤堂高虎の銅像の前で写真を撮ったり、よい思い出になりました。
 
 

墨遊 俳句

2011-11-04 09:45:00 | Weblog
墨遊 俳句

 Kの俳句二句書く

  天平の華一堂に文化の日

   恒例の正倉院展が開催されている。聖武天皇崩御の後、光明皇后が東大寺に寄贈した天皇遺愛の品々の中には
   原産国の古代中国やペルシャなどでは失われた貴重な歴史的遺物が多々あると聞くが、シルクロードの終点
   である我が国でのみ保存されているその実物を含め当時の宝物は、正に{天平の華}である。
   昨日は文化の日。1948年(昭和23年)制定の国民の祝日に関する法律で11月3日を「文化の日」と
   定められたが、その趣旨は1946年(昭和21年)に公布された日本国憲法が平和と文化を新日本の国造りの
   根幹に据えたことにある。正倉院展は文化のシンボルであり、平和あっての文化であることを忘れてはならない。

  耕やせば冬眠中の蛙をり
   
   秋は収穫と冬支度の季節である。収穫後の畑を天地返ししていると土の塊に紛れて蛙が転がり出たのにはびっくり
   した。割と大きな殿様蛙だったが、目を閉じて全く動く気配がなく熟睡の態。季節の変化に敏感な動物は早くも
   冬籠りで眠って体力の消耗を防いでいるのだろうか。眠ったままの彼をそっと掌にのせて安全な土の中へ移して
   作業を再開したことを思い出した。


 正倉院展も始まり古都奈良の秋は紅葉も美しく一年で一番穏やかで過ごしやすい好季節です。
 私にとって この時期は年末を迎える家事に精を出すチャンスです。
 寒くならない時期にと庭師に庭木の剪定をしてもらい、外の物置の整理も終了しました。
 私の住む市は今秋から分別ごみの制度がきつくなりました。
 外回りから家の中へと、日ごろ使わないところから順次家事を進めて行きます。
 パソコンでやらなければならない家事を表にして、済ませたところにチェックを入れていきます。
 こうすると気持ちよく家事が捗り達成感があります。