すばる望遠鏡の冷却中間赤外線分光撮像装置COMICS(Cooled Mid-Infrared Camera and Spectrometer)が撮影した土星の姿です。土星のリングの輝き方が、私たちが見慣れている可視光線での姿とはまったく異なります。2008年に撮影したこの中間赤外線画像では、可視光線では暗いはずの「カッシーニのすき間」と「Cリング」が明るく見えているのです。これは、「カッシーニのすき間」と「Cリング」が、リングの他の部分に比べて温かいためと考えられます。さらに、研究結果から中間赤外線でのリングの見え方には、季節変化があることもわかりました。土星リングの性質を知る上での重要な知見です。
<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」
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